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男性育休の「今」を探る⑤ 家事・育児の分担は上手くいってる?仕事と家庭の両立で不安なことは?男性育休に関するアンケートを実施しました

こんにちは。ワークシフト研究所の広報担当です。

ワークシフト研究所では、6/29日に実施する「育休プチMBA®」父の日スペシャルセミナーに先駆けて、男性育休に関するアンケートを実施しました。

アンケートにご協力をいただいた皆さま、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

前回のnoteでは、男性育休を取ってよかったこと、取得期間などをご紹介しました。

アンケートではこの他、夫婦間の役割分担や仕事と家庭の両立についてもお聞きしました。今回は、その回答をかいつまんでご紹介します。男性育休を取得予定の方、共働き家庭の皆さまのご参考になれば幸いです。


夫婦間で家事・育児の分担は上手くいっていると感じますか?

8割の方が「上手くいっている」と答えました。個人的な予想では「いいえ」の方が多いと思ったのですが、このアンケートに回答してくださった皆さんは上手く分担できているようです。

気になったのは「いいえ」と回答した2割の方。クロス抽出をしてみると、この方たちは、夫が育休を取得していませんでした。(※ 出産の時期もあると思いますので、そのあたりは割り引いてご覧ください)

家事・育児の分担がうまくいっている方、その秘訣はどんなところにありますか?

<男性の回答>

  • 夫が家事を全てやり、妻は手が空いているときに手伝う方式にしたことで、夫が家事の計画を立て実行する責任感と権限を持つことができた。

  • 日々の話し合い。マインドセット。

  • 家事は基本的に夫である私が行うようにしている。

  • 出産のダメージや母乳など、産婦ならではの悩みもあるため、「男性ができることは男性がやる」ということを出産前から伝えていた。

  • 父親の私が率先して行っている(入浴など)。

<女性の回答>

  • ある局面を切り取ると負担が偏ることも多々あるが、そう感じないようにコミュニケーションをとって対応しているところ。

  • 子どもが成長し、家事の戦力に加わった。仕事を辞めて近所のパートになった。

  • お互いの仕事や家庭の振り返りをしたり、気になることをきちんと伝える時間を定期的に設けている。私は料理、夫は掃除など、得意な方が得意なことをやるようにしている。

  • 家事に関してはほとんどのことを任せられる。

  • 相手に任せたら任せきる。決して文句は言わない。感謝する。相手に期待せず、やってほしいことは明確に依頼する。繁忙期や出張の予定は早めにすり合わせる。

  • 夫がとても積極的に家事育児をしてくれている。

  • 一方が家事をしているプロセスはチェックせず、結果だけ見て改善点をフィードバックしあう。

  • できない事、やりたくない事は伝えるようにしている。やるとストレスでイライラしてしまうので、無理してやらない。夫は言われたらやってくれる。

家事・育児を分担したり、仕事と家庭を両立するにあたって、不安なこと、困っていることはありますか?

この設問は、夫の育休取得の有無で回答内容に傾向があるかどうかを見るため、<夫が育休を取得しなかった女性>と<夫が育休を取得した女性>で回答を分けてご紹介します。

家事・育児の分担が上手くいっている方も、不安や困りごとを教えてくださいました。

<男性の回答>

  • 夫も妻も片方だけしか知らないといざというときに困るので、常に情報共有と時折の交代をすることで困りごとはない。

  • 妻もフルタイム、バリキャリの中、両立に体力がお互いギリギリ。

<夫が育休を取得しなかった女性の回答>

  • 夫婦で同じ職場に勤めているが、人事異動で上司や支社の上層部が変わり、夫婦で分担することをよく思っておらず、妻が負担を増やさざるを得ない状況に。左遷をちらつかせるような発言や、家事を担う夫を飼い主に忠実な犬に例える発言がある。

  • 夫婦の給与バランスがこれでいいのか、悩む。

  • 病児対応はやっぱり大変。お迎え連絡、小児科通院、どちらが子どもの対応をするか。主に2人とも在宅勤務で、病児の子どもがいてもなんとかなってしまう分、シッターさんなど第三者のサポート依頼に踏み切れない。家庭内で完結させる大変さがある。

  • 夫が家事をやろうとしない。学ぼうとしない。仕事も家庭も誰かに迷惑をかけている感覚がずっとある。

  • 夫は料理ができないので、どうしても自分に負担が偏りがち。週に1度は作りおきを頼んでサポートしてもらっているが、食事の準備や食器の片づけが負担でしかない。放置しても夫は全くやらないので、結局自分でやってしまう(頻度の問題)。食事の準備や片付けといった緊急度と重要度が高い家事について分担を改善したい!

  • 夫は、育児に関しては私の仕事だと思っているところがある。また、自分ができるぶん、家事の手抜きや外注をよしとしない。

<夫が育休を取得した女性の回答>

  • 夫婦共に繁忙期が重なると、家事と育児が疎かになる(食事が手抜きになる、YouTubeを見せっぱなしになるなど)。キャリアに対する不安。現在は互いに分担しながら乗り切っているが、キャリアのアクセルの踏み時に迷いがある。

  • 自分が夫に甘えすぎている。

  • 自分が復帰した場合、お互いの職場が離れているため保育園や自宅をどちらに寄せるか悩む。

  • 体力が足りない。今後、習い事などが入ってきたらどうすればいいか。

男性育休や仕事と家庭の両立について(自由回答)

最後に、男性育休や仕事と家庭の両立について自由回答でお聞きしました。

<男性の回答>

  • 残業や国内外の出張がある中、仕事、家庭それぞれの自己実現の体力的難易度が想像以上

  • 育休=出産直後というイメージが強いかもしれないが、年齢に関わらず子育ては大変なので、必要なときに休める制度、サポート体制を築くべき

<女性の回答>

  • 男性が多い職場(建設業)だが、ここ1年の男性育休の取得率が75%程度と高い。しかも、28日から長い人は半年、1年とある程度しっかり取っている印象。配偶者も働いている方が多く、共働きで協力して子育てするというのが当たり前になってきているように感じる。

  • 女性が子どもを持ちながら働くことは以前よりずっと普通になってきたと思う。この先は男性も仕事と家庭の両立を当たり前のように行う・行える社会になる必要がある。「子持ちさま」論争も女性の問題と捉えられている節があり、男性の育児参加が当たり前になればこの論争の着地点も変わると思う

  • 仕事と家庭の両立のためにはパートナーシップが大切だと考える。普段から夫婦のコミュニケーション、言いにくいことを言える関係性が大切なのではないかと思う。

  • 男性育休もいいが、男性時短勤務や在宅勤務も進んでほしい。

  • 時短で出産前より給与は下がる。それでも長い目で見たキャリアをお互いに応援しあえるのか、まだまだ夫婦で模索中。

  • 職場の理解がないと夫婦だけが頑張っても育休や仕事と家庭の両立は成立しないと思っている。しかし、実力のある社員が育休に入るのは現場の負担になることも確かで、支え切れるか不安もある。

  • 育休をとることは重要だが、復職後も柔軟に対応できるか(ワンオペできるか)まで考えて取得しているかは疑問がある。

  • 夫が育休を取ってくれたことで、復職後も分担がスムーズに進み、また互いの働き方も柔軟になった。ワンオペだった第1子復職後は、常にイライラし、夫の仕事も良く思っていなかったが、第2子育休をきっかけに夫の職場へ感謝が生まれた。

  • わが家は夫婦で同時期に育休を取ったが、ちょうど育休支援金の範囲が拡大し、経済的な不安が少なかったことも後押しになった。

  • もっと男性育休が当たり前になるように、私自身もアピールできることがあればしていきたいと思う。

  • 女性も自分の幸せの実現のために、したい選択が自由にできる環境が整うといいなと思う。わたしも、3人目にして初めて夫が1年の育休を取得してくれたおかげで、育休後早期に復職するという願いを実現することができた。

  • 産後のママ社員にはある程度配慮される世の中になったが、産後のパパにも配慮というか、無理な残業などはさせるべきではない。誰にとっても長時間労働はよいことではないので、その考え方が早く日本でも変わって欲しい。そうすれば不要な配慮はいらなくなるし、もっと平等になると思う。


男性育休にまつわる不安やもやもやを解消するには?

育休プチMBAでは、6/29(土)に男性育休をテーマとしたセミナーを実施します。

当日は、自身も1年の育休を取得して主夫の経験もあるワークシフト研究所の講師、鶴ケ谷典敏がファシリテーションを担当します。育休に入った頃は家事ができなかったという鶴ケ谷。男性育休について話を聞きたい、と言う方、ぜひご参加ください。

こちらでも少しお話させていただいています。


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