【能力】"自分で限界を決めない"

昔に書いていた文章を今日は掘り起こしてきました。
おそらく2012年ぐらいのときの文章です。

ある若い営業から「りょうさん、文系営業の価値って何ですかね?」という質問をされました。
良い質問だと思う。文科系出身という事実に背くことなく、自らを分析しようとしているから。
悪い質問だとも思う。文系という名の幻想にまだ囚われているから。

「文系」なんて、まったく実態を持たない空虚な言葉。こんな言葉に踊らされてはいけない。少し賢い人間は、踊らされないけど、逃げ道に使う。
それも良くない。文系・理系なんて物事を選択できない高校2年生が使う言葉であって、大人が使うものではない。そんな恥ずかしい言葉はとっとと捨てるべき。

「文系営業の価値ってなんですか?」と質問した後輩は、僕の知っている彼の同期の中で一番仕事ができる。だからこそ「文系」なんてつまらない言葉に逃げて欲しくない。空虚な言葉に幻想を抱くのは、良い大人のやることじゃない。

推測するにおそらく、彼は「技術的知識」という観点で劣等感を感じているんだと思う。それを感じること自体は立派だと思う。すばらしい。ただ、劣等感からどう発展させるかが大事で、劣等感を感じたことそのものには価値は無い。

僕は酔っていたし、あまり良いアドバイスができるような気がしなかったから、その場では何も言わなかった。今なら(今も酔っているけど)こう言うと思う。「理系って何ができるの?理系ができないことって何?」

製造業の営業が、エンジニアに対して尊敬の念を持っているのはすばらしいことだと思う。営業がエンジニアに感じるすごさって、物を作れることに対してだよね。じゃあさ、営業がエンジニアに感じて欲しい「営業のすごさ」って何?

役割としての《営業》ってなんだろうね。

その後輩は、志が高いあまりに少し暴走気味になっている。僕は彼のその行動を歓迎するし、是とするけど、彼の上司に対してどう思われるかを心配してしまう。ここが歩む道の分かれるところ。

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