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夢のドーピング・・・叶えるためにあったはずの夢なのに追うことが目的にすり替わる

はじめに(いつも書いてること)

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。

今回の内容

サッカーアニメ『ブルーロック』で、キャリア構築について綺麗に言語化されていました。

とても共感したので、このnoteで共有します。

敗北ってのは勝負の世界では必ず発生するただの現象だ。
たとえ世界一のストライカーでも、全戦全勝なんてのはあり得ない。
大事なのは、敗北に何を学ぶかだ。
敗北した者は、そのフィールドから否定される。
戦う者にとって、それ以上の絶望はない。
なのに多くの凡人どもは、この絶望を正しく刻まない。
ここ重要。
自分に才能がなく非力だったと否定され、間違いを認めるのが怖いから、無意識に言い逃れをするんだ。
それはそれは見事に無意識に。
「いや、まだ始まったばかりだ!」
「そうだ!人生に試合終了なんてない!」
今までの努力を無駄にしないためにも、諦めないのが正解だと己を錯覚させる。
それを俺は、『夢のドーピング』と呼ぶ。
叶えるためにあったはずの夢が、いつの間にか追うことが目的にすり替わる。
そうやって己を誤魔化し続ける。
夢の亡霊になったゴミに、俺は1mmも興味がない。
夢は叶えるために生きなきゃ意味がない。
だからこそ、敗北は夢の岐路だ。
必要なのはこの瞬間に、己の非力を痛感できる強さ。
絶望する才能だ。
思い描いた夢の道筋を、諦めることでしか見ることのできない道筋があり、それが新しい己の可能性となる。
絶望してもなお戦わんとする人間に、夢を叶える力は宿る。

ブルーロック|第18話『主役の座』より

このアニメの世界観は、働きやすさは向上し続けているけど働きがいは低下し続けている日本を変容させるヒントになるかもしれないと思っています。

自分の人生を良くできるから、誰かの人生を良くできます。

子どもに夢を与える存在として、大人は存在し続けないといけないのに、大人が夢を持って夢の実現に向けて日々を過ごせているか。

サッカーW杯の試合後のインタビューで、吉田麻也選手が残した言葉を紹介します。

まずは少しだけ、そのW杯の情報を・・・

カタールW杯にて、日本代表がベスト16で敗退することが決まりました。

ただ、予選リーグでは優勝候補のドイツとスペインに勝つなど、勇気をもらいました。

決勝トーナメント1回戦で当たったクロアチアは、とても良いチームでした。

予選リーグから試合を観ていると、シンプルにとても強いという印象で、そのクロアチアにPK戦で敗れるという決着でした。

試合後のインタビューにて、吉田麻也選手の言葉がとても印象的でした。

それは、「今回の試合を観て、サッカー選手を志す子どもが1人でも増えてほしい。」というニュアンスの言葉でした。

サッカーの場合、テレビなどで選手の活躍している姿を観て、「自分もあの場に立ちたい」と思うケースが多い気がします。

それは、目の前でプレーする選手たちが、イキイキとワクワクしながらサッカーをしているからだと思います。

やってる本人が、自身のやってることに誇りを持ち、主体的な取り組んでいるからこそ、相手に魅力が伝わるんだと思います。

大人たちは、子どもに夢を与えていくべきだと思うんです。

ただ現実は、「大人になりたくない」とか「仕事をしたくない」とか、成長していく姿にマイナスなイメージを持たせてしまっているケースも少なくないです。

上司部下の関係でも、部下が「上司の立場になりたくない」と言ってるのと同じような話。

大人が子どもに自身のやってる仕事の楽しさをどれだけ伝えられるか。

楽しさを伝えられる人がどれだけいるか。

とある統計では、働きがいは年々下がっているし、仕事の楽しさを伝えられるような人は5%しかいないんです。

子どもが「これをやりたい」という意志を持つ上で、大人の関わりというのは大きく影響を与えます。

大人自身が夢を掲げ、その実現に向けて日々を積み重ねる。

夢を叶えることが大切なんだから、叶えるための行動を積み重ねないといけない。

貪欲であれ、愚か者であれ。
Stay hungry, stay foolish.

スティーブ・ジョブズの言葉

この言葉は、自分の人生と向き合える言葉です。

自分の人生は自分で切り拓くもの(自分でしか切り拓けない)ので、「自分はどう生きたいんだ?」「自分はどうなりたいんだ?」「自分はどうありたいんだ?」ということを自分でもっと考えて、「現実的にそれが実現できるか?」ということを気にせずに、ハングリー精神を持って自分の人生について考える。

それが、自分自身を突き動かすエネルギーになるし、誰かに何を言われようがブレない信念を確立させる手段にもなります。

夢は、追うことが目的になってはいけない。

叶えるためにあるのが夢。

その夢に向かう時には、強い自分が必要。

その強さとは『誰にも負けない強さ』ではなく、『敗北した瞬間に己の非力を痛感できる強さ』です。

これまでの自分を否定できる人こそ強い。

これはまさに、今の時代にいろんな場面で大切だと言われている『アンラーニング』のことだと思いました。

少しだけ、アンラーニングについて書きます。

アンラーニングとは、一度学んだ知識や価値観を意識的に捨て去り、再び学び直すことです。
「学習棄却」や「学びほぐし」などと訳されることが多いです。
一般的には、「学習」と「学習棄却」の相反する2つのアクションを繰り返し行うことで、自身の価値観を絶えず見直し人や組織の成長を促進する、という点がアンラーニングのメリットとされています。

新しい価値観・知識を身に付けるには、時には慣れ親しんだ価値観・知識から離れる必要があるため、多くの場合、困難を伴います。
なぜなら人は慣れ親しんだ行動や考え方からはなかなか離れられないからです。
むしろ、自身の行動や考え方を習慣化していることに気付かないケースも多いのではないでしょうか。
アンラーニングは、今自分が持っている価値観・知識を見直すこと、また、同じ学習内容でも異なるアプローチから検討する学習法です。
言い換えれば、新しい価値観・知識を取り入れやすくする手法ともいうことができ、この時代に必要な「柔軟な価値観」を養う助けとなるでしょう。

アンラーニングとは、今の自分が持っている価値観や知識を捨てることではないわけですよね。

価値観は日々変化していって良いものですし、今の自分に固執せずに柔軟な心を持って人生を過ごしていった方が、生きやすかったりします。

新しいことに興味を持つ好奇心とか、自分の価値観を見直すことによる状況を受け止める忍耐力とか、そういう要素も大切になってくるのかなと思います。

「自分の価値観や知識から自分を引き離す」というのは、自らが主体的になってやっていく必要があります。

というのも、「誰かに言われたから」という動機だと、アンラーニングにならないからです。

表面的に違う価値観や知識を受け入れているだけでは、柔軟な価値観を身につけることができません。

「みんなちがって、みんないい」という言葉が非常に好きで、いろんな場面でも話しています。

ただこれは、「自分の価値観だけを信じていればそれで良い」「他者の価値観を受け入れなくて良い」ということではないと思っています。

多様な価値観を受け入れながら、自身のポリシーを持って生きていくことで、周りとの関係性も良くなっていくんです。

自分自身が生きやすくなる為には、どのようなことが必要なのかを考えて行動していくと、短期的には苦しい状況になったとしても長期的にはラクになっていく可能性があります。

会社の価値観と自分の価値観が完全に一致することはありません。

その中で、この会社で働く自分を受け入れる為には、アンラーニングが欠かせません。

会社と自分が並列している状態を作るのか、会社の中に自分が含まれている状態を作るのか、これは自分次第だということです。

離職するシーンを思い浮かべるとわかりやすいかと。

会社と自分が並列している状態だと、働いていて嫌なことがあると「この会社が悪い」という考えになる。

会社の中に自分が含まれている状態になると、仮に会社に過失があったとしても、「この会社に入ったの自分だから、自分の決断が良くなかった」と自責として捉えることができる。

この違いは非常に大きく、個人にとってもキャリアに対する考え方に大きな影響を及ぼしたりします。

こうやっていろいろなことを考えていくと、アンラーニングは会社にとってのメリットだけではなく、個人にとってもキャリアを充実させる為に必要なことだと理解できます。

話を戻します。

『夢のドーピング』・・・叶えるためにあったはずの夢が、いつの間にか追うことが目的にすり替わる。

『ブルーロック』を観ていると、毎回「すごい言語化だ」と感心してしまいます。

言語化が非常に秀逸で、「言いたいのはこういうこと」という状態になります。

追うことが目的にならずに、叶えるために何ができるかを考えて日々を過ごしていきましょう。

以前、ディズニーシーで夜に開催された『ビリーヴ/シー・オブ・ドリームス』というショーを観ている時に、ショーでのメッセージを聞きながら思ったことがあります。

それは、願っているだけ、思い続けているだけでは実現に近づかないということ。

願って思い続けていけば、そこに近づく努力を積み重ねようとするはずなんだけど、心から「あそこに向かう」と決めていないと、掲げているだけの夢になってしまいます。

そうならないためにも、願いを叶えるために必要な要素を考えて、その要素を1つ1つ着実に積み重ねていく。

仕事だからって、理想や願いを持たない人が多い印象です。

仕事だとしても、せっかくやるなら、理想や願いを持って、それを実現するために動きましょう。

理想や願いを持って動いている時に、周りに「そんなの無理だよ」とか「どーせ無理だよ」と言う人が現れたら、無視するか距離を置きめしょう。

そういう人は、無理だと思っているから理想や願いを持たずに、日々を何気なくこなす人生を送っているんでしょう。

そのような人に引っ張られる必要はありません。

仕事での願いは、人生を豊かにする願いでもあるはずです。

仕事と私生活は表裏一体なので、仕事で何かを叶えることができたら、それは私生活にも反映される喜びのはずです。

「現実世界だから願いを持たない」じゃなくて、現実世界だからこそ願いを持って、日々を積み重ねていってほしいです。

願いを叶えている時は、自身がワクワクする時だと思うので、その気持ちの高揚を大切にしていきましょう。

感謝

今回も、読んでいただきありがとうございました。


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