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体整う働き方「湯治ワーク」はじめました

みなさんこんにちは。温泉ソムリエの山崎です。
2022年2月21日から5日間にわたり開催したワーケーション・ウェルカムデイズで行った「湯治ワーク」についての記事になります。

今までワーケーション・ウェルカムデイズは信州屈指の温泉街「戸倉上山田温泉街」を拠点に開催してきました。過去11回ワーケーションイベントを開催してきましたが、意外と温泉地で働くプログラムは開催してきませんでした。

2022年2月に行った12回目のワーケーションのテーマは「癒し」。
「温泉で癒され、なおかつ仕事の生産性が上がる」そんな千曲市最大の資源である温泉を活用した「湯治ワーク」を開催しました。

集中とリラックスをもたらす「湯治ワーク」

湯治は、“旅館に長期間滞在をして病気やケガなどの温泉療養を行うことを指します。温泉はさまざまな成分が含まれているので、温泉成分と温泉地を取り巻く豊かな自然のリフレッシュ効果によって、人間本来の自然治癒力を高める”と言われています。

温泉によって得られる効果というのは、温かいお湯に浸かり得られる温熱効果や、いつもと違う環境に身を置いて得られる転地効果、温泉に含まれる成分を皮膚から吸収する薬理効果と様々あります。

また、入浴の仕方によっても得られる効果は異なり、交感神経を優位にして集中力を高めたり、逆に副交感神経を優位にしてリラックスしたりできます。

以上の特徴を踏まえて「温泉街に滞在する中で、温泉のもつ様々な効果や、入浴法を使って体を癒しつつ仕事の生産性を上げる」を目的とした「湯治ワーク」を行いました。

戸倉上山田温泉の特徴

ワーケーションの舞台となる戸倉上山田温泉は信州屈指の歓楽街がある温泉街として知られています。温泉自体が持つポテンシャルも高く、温泉通も唸らせる素晴らしい温泉です。

戸倉上山田温泉の源泉は52箇所あり、毎分8,332リットルの温泉が湧出しています。ほとんどの温泉が掛け流しで利用でき、コンビニにも掛け流しの足湯がついています。

泉質は源泉によって微妙に異なるものの、単純アルカリ性硫黄泉で、3大美人泉質に数えられる硫黄泉が主な成分です。アンチエイジング効果やシミ予防効果と、PH8.5以上のアルカリ性の泉質によるクレンジング効果もあり、お肌がすべすべになるため「美肌の湯」と呼ばれています。

宿の空き時間の活用は容易かと思いきや……

今回の湯治ワークでは、それぞれ源泉の異なる旅館のお部屋を借りてワークスペースとして利用しながら、数ある源泉の微妙な泉質の違いを楽しんでもらえるようにしました。

旅館というのはだいたい夕方のチェックインから翌朝のチェックアウトまでが営業時間で、お昼の時間帯は営業していないのがほとんど。その空いている時間帯をワークスペースとして利用できるのではないかと、新たな試みを実施しました。

空いている時間帯のお部屋を借りてワークスペースとして活用するのは、そんなに難しくないと思っていましたが、いくつか課題が見つかりました。
普段はお休みとなる時間帯に従業員を配置する必要があり、客室を昼の時間帯に提供すると、その日は宿泊部屋として使用できないのです。

「湯治ワーク」を実現するためには、旅館の理解と協力が必要だったわけですが、幸いお声がけした旅館にご協力いただき開催ができました。旅館のワークスペースは温泉MaaSチケット1枚で利用でき、受付に置いてあるQRコードから決済ができるので、最小限の従業員で接客が可能となりました。

旅館ごとの魅力

湯治ワーク当日は12名の参加があり、千曲市総合観光会館にあるコワーキングスペース「Gorori」でガイダンスを行い、それぞれお目当ての旅館に分かれて自由に仕事や休暇の時間を過ごしてもらいました。

今回、利用した旅館のワークスペースは温泉同様それぞれ特徴があり、目的ごとに使い分けることができます。限られた時間で効率的に働けるよう事前に旅館の情報をレクチャーしました。

・有田屋旅館

落ち着いた佇まいで、個室と大広間が利用でき、有田焼のおしゃれな器でコーヒーやお茶を淹れてくれ、さらにクラフトビールも飲めちゃうリラックスしたいときも嬉しい宿。

・梅むら旅館 うぐいす亭

エグゼクティブラウンジという、旅館最上階の贅沢なお部屋の宿泊者だけが利用できるラウンジで、電源、Wifiはもちろん、ラウンジの飲み物も飲み放題という贅沢さ。

・小石の湯 正明館

ワーケーションに一番力を入れている宿。古い宿ながら、ゲーミングチェアとモニターを完備した個室もあり、長期滞在用に電子レンジも部屋に完備するギャップがおもしろい宿。

・遊子 千曲館

とにかく癒し。自家源泉と上山田源泉の2種類の温泉に入り比べができ、ワークスペースで借りた部屋からは、滝が流れる池を目の前に働ける超絶癒し空間。

参加者はだいたい2軒、多い人で3軒まわり、湯治ワークを楽しみました。
4軒全て制覇する猛者もいましたが、働きながらだと時間がなかなか足りないですね。

湯治ワークの可能性

温泉に入りながら旅館で働く「湯治ワーク」は贅沢かつ、やり方によって効率よく仕事ができることがわかりました。
2月の寒い時期だったのもあり、温泉で体を温めると、免疫力を高めるだけでなく、寒さを気にすることなく働けるメリットがあるとわかりました。
仕事の合間に短時間温泉に入り、癒されながら切れかけた集中力を高められました。

旅館という空間も仕事に集中するのに最適です。
かつて文豪が旅館で小説を書いていたように、集中力を高めるにはある程度のリラックスや落ち着く空間が必要なのかもしれません。

真面目で責任感を持ち、業務に追われ日々働いている人は、自分の健康をないがしろにしがちです。そんな現代をまじめに生きる働きマンに、ワーケーションで温泉街という場所に身をおいて、朝と夜に温泉に入り生活リズムを整え、真面目に働きながらもリフレッシュする時間をつくることは、今後の長い人生を楽しく生きていくために必要な時間なのかもしれません。

5月22日から開催のワーケーションウェルカムデイズでも、腸活や湯治など体を整えるコンテンツを提供する予定です。

夜の温泉街の誘惑に打ち勝つ強靭なメンタルをもってみなさんご参加くださいね!

https://newscast.jp/news/4512247


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