スペイン巡礼15日目:3日ぶりに歩いてみたら
2018/9/4 Burgos-Hornillos del camino(約20km)
両足のアキレス腱と膝を痛めるという致命的な状況のため、2日バスカミーノ、1日休息日で安静にしていた。まともに歩くのは実に3日ぶり。
前日の夜から足がまた悪化しないか心配で、のんびり歩けるよう朝は5時半起床、6時15分には出発した。
ひっそりと佇むブルゴス大聖堂ともお別れ。しばらく街中を歩くが、まだ暗いこともありサインを見つけるのが難しい。前を歩いていたブラジル人夫婦と一緒に、通りすがりの地元民に聞きながら歩みを進める。
街を出て、ちょうどよく舗装された砂利道をひたすら歩く。後ろが明るくなってきた気がしたので振り向くと、カミーノ恒例のサンライズタイム!数日ぶりに歩いたから、久々に拝めて嬉しい。
一応小さいマフィンを2つ朝ごはんとして食べていたが、昨日の夕方から甘いものしか口にしていないので猛烈にしょっぱいものが恋しい。だかしかし10km先のTardajosまで店がないw 2時間半の間ずっとカフェコンレチェとトルティーヤのことだけ考えて歩いていたw
やっとありつけたカフェコンレチェとトルティージャ!2時間半ぶっ通しで歩いていたので、休憩ポイントとしてもばっちり。全部で2.7€は安い。トルティージャも大きいし大満足。
優雅にくつろいでいると、続々と巡礼者が到着した。私が歩いていたときは、ほとんど誰ともすれ違わなかったのでびっくり。フランス人のおばあちゃんずも到着。
相変わらず交わす言葉は、
おばあちゃんず「元気?」
natsumi「元気だよー!」
おばあちゃんず「足大丈夫?」
natsumi「良くなってるよー!またあとでねー!」
おばあちゃんず「はーい♪またねー!」
以上笑
私がフランス語で話せる限界はここまで笑 Tシャツもバックパックもピンクのかわいいおばあちゃんずは、見ているだけで癒し。たったこれだけの会話でもほっこりできるw
何だか騒がしくなってきたので、静けさを求めて一足お先に退散。サポーターを直していると、韓国人物のグループが前を通りすぎる。
1人の女の子が
「あなた2日前にバスで見たわ!またあとでね!」
と声をかけてくれた。
若干道を間違え、地元のおねえさんが車をわざわざ止めて正しい方向を教えてくれた。日本でヒッチハイク中反対車線に立っていたとき、よく声をかけてもらっていたことを思い出す。どこの国でも優しい人はいるものだ。
しばらくは適度な未舗装路をひたすら進む。膝は少し痛むがアキレス腱は快調。景色が変わらず飽きてきたので音楽を聴きながら歩く。
そんなに登った気もしなかったが、急な坂を降った先に街が見えてきた。おそらく今日の目的地Hornillos del caminoだろう。
痛めた膝に下り坂は命取り。ゆっくり降っていたつもりだったが、案の定滑ってこけたw手のひらから若干血が出るも無事。
まだ11時前だったのでとにかくゆっくり歩く。
今のコンディション的に20kmがちょうど良い距離だとわかった。普通に足は疲れて多少は痛むが、バスカミーノをする前よりは断然まし。
公営アルベルゲは教会のすぐ隣。他に4、5人と一緒に12時オープンを待つ。
わずか6€なのに、共有スペースはアットホームな感じで居心地良さそうだし、清潔感はもちろん部屋もかわいい。wifiもギリ部屋で使える。
Hornillos del caminoは本当に小さい街で、バルが数件と商店が1つあるくらい。商店の品揃えも薄く、生鮮食品はほとんど手に入らない。宿に冷蔵庫がなかったが必要ない理由がわかった。
商店のマスターはフレンドリーで、2.9€でチョリソーの巨大ボカディージョを作ってくれた。都会なら4ユーロくらいしそうな大きさ!
宿の前のテーブルでいただく。冷えたビールが最高にうまい!!Youtubeを見ながらランチタイムを楽しんでいると、Beloradoの宿で夕食に招待してくれたメキシコ人のエンリケとイタリア人のミレラと再会!昨日Burgosでは会えなかったが、まさかこんな小さな街で再会できるとはびっくり。
しばらくするとオーナーの女性が声をかけたきた。チェックインのとき、膝が痛いから出来れば下段のベッドがいいとお願いしたが、人が増えるかもだから(若者だし)今のところは上段にしてくれと言われていた。でも結局そこまで人が来なそうなので、下段を使っていいよとわざわざ伝えに来てくれたみたい。
お言葉に甘えて下段でのんびりお昼寝タイム。他にシエスタをしている人はほとんどいなかった。小さい街でさほどやることもないだろうに、みんな何をしているんだろう。
18時頃、隣の教会に寝起きでふらっと入ってみた。謎の賛美歌みたいなのを歌っている管理人?のおじさんに日本人だと言うと、「コンニチハ、ヨウコソ」と挨拶される。
スペイン人の巡礼者たちに歌詞カードみたいなのを配り一緒に歌う感じだったが、私はさらっと見たらすぐ帰りたかったのでうろうろしていると、
「お嬢ちゃん、もうすぐ終わるからちょっと待っててね」
と頭をポンポンされた。
子ども扱いされたことと頭をポンポンされたことがちょっと不快で、申し訳ないがそっこーで退散。もちろんおじさんに悪気がないのはわかっているけれど…初対面の人に触れられるのはどうも苦手で…
気を取り直して夕飯へ。といってもあまりおなかが空いていないのでまたトルティージャとビール。
フォークをぶっさしているのがなかなかシュール。ドイツのケーキにフォークを思い切りさす習慣を思い出した。日本だとご法度だけどねw
ぼーっとバーのテレビを眺めていると、洪水の映像が流れてきた。まさかと思ったらやっぱり日本の台風の様子。みんな食い入るように見ている。
近くにいたおじさん2人に「私の国なの…!」と話しかけてみたが、英語を話さないらしく「は?」って感じで超絶無反応で戸惑ったw
宿に戻り22時には就寝。結局ラテンの2人とはその後会えず残念。またどこかで再会できますように。