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仕事のこと|管理職の私が考える「日本で女性活躍が進まない」理由。

「女性活用を妨げる問題」記事でモヤモヤ。


女性活用を妨げる問題。どこかの記事で原因が3つ上がってた。

1つ目はキャリアプランが描けないこと。女性が出産後に仕事場に復帰しても、ルーティンワークしかさせてもらえず、キャリア形成を諦める

2つ目は組織の中にロールモデルがいないこと。

3つ目は「時間がない」こと。子育てと仕事を両立するのは本当に「しんどい」

なんかこの記事を読んでモヤモヤしたのでつぶやきます。モヤモヤの原因わかった。足りないものがある。

4つ目、そこに夫の理解がないということ。

5つ目、夫が理解があったとしても、夫の会社が理解がないということ。

6つ目、まだ日本家庭での男性女性役割で女性の負担が大きいのが一般的な考えであること。

↑入るんじゃない?
ていうか、私は記事の3つじゃなく、この3つにやられた。。

要は

女性の活躍を積極的に応援する文化がまだまだ日本に根付いていない

と思うのである。

私が経験し、感じたことをつぶやいていきたいと思う。

◼️女性が管理職になるということ。

私は、男性色つよい建設業に所属し、設計部で管理職(部長)。部署には13名ほどの部下がいる。部下には男性も年上もいる。

2児の子供を持ち、フルタイム。

主人も忙しい仕事で休みなく夜中にしか帰らず、家事・育児もほぼ任されている。平日はほぼワンオペ状態。

管理職になってわかったこと。

「管理職」って、「主婦」って、

「仕事でも家庭でも、だーれもいっさい労(ねぎら)ってくれない」のだ。

なぜねぎらってくれないのか?
まず、1つ目は

「管理職ならば当然、仕事はできていることが当たり前」

これは、管理職、頑張れ!って感じだが。

あともう1つ、日本昔ながらの文化

「母親・妻ならば当然、家庭のことはできていることが当たり前」

という社会だってこと。これがやっかいなのだ。

よく、管理職の男性たちが、労われない辛さを愚痴にしてるのを耳にすることがあるが、女性管理職はさらに家庭の負担を加えた中で、労われないのである。

管理職×主婦業、特に家庭を女性1人の負担が大きいと、体力的にもきついが、一番は

やる気などのモチベーションが維持できない

ということである。

◼️最初は、使命感、やる気に満ちていた。

管理職になって今年で8年目。第1子を産んだ後の職場復帰から初めての管理職を任された。

慣れない育児の中、両立できるか不安だったが、何事もチャレンジしてみよう性分の私。
それにありがたかった。

うちの会社では初めての女性の管理職。
女性の働き方を改革していこう!
まずは認めてもらえる上司になろう!
と一心で、自分の身体に鞭を打って頑張った。

朝一で子供を預け、残業する部下に申し訳なさを感じながら定時退社。閉園ぎりぎり慌てて迎え。

夜泣きをあやしながら子供をやっと寝かしつけた後、真夜中から朝方まで終わらなかった仕事をやる生活。

みんなに認めてもらおうと一心で、休日出勤、子供を職場にも連れていって仕事した。

部下にトラブルがあったときは子供を側に置き、夜遅くまで残業、部下をフォローした。子供にも申し訳なく、体力的にもきつかったが、上司として当たり前だと思って頑張った。

ときたま、あまりの疲労に夕食の準備もできず子供を放置して泥のように寝てしまった。夫の声で目が覚め、時計を見たら深夜。泣き叫ぶ子供。

夫が出す『定時に帰ってきてるのに何やってんだよ』の空気感。母として妻として大きな罪悪感が襲ってくる。その繰り返し。

食事でこうだから、平日はほとんど掃除・洗濯などもできず、家の中は荒れ放題。洗濯物の山に子供が遭難する事件も。

世のお母さんもそんな感じだろうか?
私が不器用なんだろうか?

だが、そんな家でのことはもちろん上司・部下には見えてない。関心もない。だから、

管理職としてできていない、と
母親・妻として、家庭のことができていない、と
上司も部下も「もっと頑張れよ」の威圧感はすごかった。辛かった。

真面目な私は、
「リーダーとして私がまだまだダメなんだ。私の努力が足りないんだ」
「あともうちょっと、あともうちょっと頑張ってみよう」

自己啓発セミナーなどにもプライベート・子供と過ごせる貴重な時間を削って沢山通った。

女性部下が、出産で育休を取るときは管理職として仕事の分担に奔走して大変だった。新しい命が嬉しくも、正直やはり、休むという事は相当な負担があるということを身を持って感じた。

だから、私の2人目出産のときは、部下に負担をかけないよう出産前日(帝王切開)まで働き、3ヶ月で復帰した。

◼️私が初めて虚しさを感じた出来事

それは男性社員と家事、育児、仕事両立のことで話したときのこと。

男性社員A「えー!ほぼ惣菜とか外食ですか?ちゃんとご飯作ってあげなきゃ子供かわいそう。」

男性社員B「えー!旦那にも家事させてんの?旦那大変だなー。」

え、、?かわいそう?大変だな?

鋭い槍で刺されたようなショックだった。
家事をやらない奴らに言われたくない悔しさと、常に子供や夫に感じている罪悪感とが入り混じり・・・

それと同時に

『働く夫は大変だけど、働くママは大変だと思われてないのか』という虚しさ感が沸き上がった。

もう、これ以上モチベーションを維持するのは無理だと感じた。

別にいつも「頑張ってるね」って褒めてほしい、労ってほしいわけではない。
ただ、さすがに管理職になって8年間、職場でも家庭でも、誰も一言も言ってくれず、立場上、弱音も愚痴も吐けず、自己肯定感だけ低くなる環境の中で、どこにやる気や拠り所を見つけて良いかわからなくなってくるのである。

☑️「家事を手伝う?夫はすばらしくて、家事を夫にさせる?奥さんはダメな奥さん」

☑️「仕事でも家庭でもだーれもいっさい労ってくれない」虚しさ感

☑️「仕事も家庭も、もっと完璧に頑張れよ」のプレッシャー感

日本てそんな社会。というのが私の実感。


だから、どんなに法を整備したって、社会の意識も一緒に上がっていかなければ、そりゃ、働くママが息が切れるのは時間の問題。
徐々に自己肯定感をつぶされる環境の中で、そりゃ、女性が管理職になりたがる訳がない。

設計は好きな私でも、虚しさ続くと、さすがに限界感じてるもん。疲れた。使命感のエネルギーも枯れてしまった。今は子供との大切な時間を取り戻そうとスローダウンしている。

正直、もう会社からどう思われても良いとさえ思っている。

能力・役不足なところは多々あるのも認識し、甘え言葉に聞こえるかもしれないが、女性活躍が進むためには

管理職の女性がモチベーションを維持できる環境が今の日本の社会に根付けるかどうか】

妻の活躍を応援し、夫が家事・育児を半分、またはそれ以上引き受ける理解があるかどうか】

そしてその夫婦のありかたを会社が理解し、サポートできるか。またそれが一般的な日本社会意識になっているか】

これも重要なポイントだーーと考えるのである。

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