【台湾】海外でも、ママになっても、チャレンジを続けられる理由【THE WAY】
海外での経験を生かし、日本帰国後もさらにパワーアップして輝く女性を紹介する「THE WAY 帰国者編」。
2回目となる今回ご紹介するのは、「アキロン」の愛称で親しまれている人気のインフルエンサー、松本亜希さんです。2016年、台湾で事業を営む旦那さんと一緒に台湾での生活をスタートさせ、約1年半を台北で過ごしました。帰国後の現在も、SNSでの発信やアパレルブランドとコラボした商品企画など、多方面で活躍されています。
海外生活を通して「強くなった」という亜希さん。台湾で経験したことやそこで得たもの、仕事と子育てを両立する工夫などを聞きました!
読者モデル時代から続けている「発信」
亜希さんが初めて雑誌に載ったのは、高校生のときです。以来、学生時代はショップ店員のアルバイトをしながら、読者モデルとしても活動していました。
当時始めたブログは、雑誌を見てくれる方を中心にたくさんの方に読まれ、発信することは亜希さんの生活の一部に。現在は、主にインスタグラムを中心に発信を続けており、フォロワーは約3万人にのぼります。なかには、読者モデル時代からずっと応援してくれている方もいるのだとか。
投稿するのは、ファッションや美容、料理、子育てなどを中心とした亜希さんのライフスタイルです。「子供がなかなか泣きやまなくて大変!」「お米をぶちまけちゃった!」など、失敗談や苦労エピソードもありのまま載せており、同年代はもちろん、幅広い世代の女性から共感を得ています。
現在は、インスタグラムがきっかけで仕事に繋がることも増えました。自由が効く仕事ではあるけど、一方で、頭の片隅では四六時中仕事モードの毎日。大変なこともありますが、応援してくれる方たちがいること、そして何より亜希さんが楽しいと感じるからこそ続けられています。
結婚を機にスタートした台湾生活
亜希さんは、結婚とほぼ同時に、旦那さんと一緒に台湾での暮らしをスタートさせました。
もともと台湾で事業を営んでいた旦那さんは、日頃から日本と台湾を往復する日々。日本をベースに出張するスタイルでも良かったのですが、「これもいい機会だから」と夫婦で話し合い、台北に引っ越すことになったのです。
亜希さんは当時、友人が立ち上げたファッションブランドの仕事をしていました。仕事内容は多岐にわたりますが、ほとんどの仕事はパソコンとスマホがあればできるため、台湾でも仕事を続けることに。
初めて暮らす土地での新生活に加え、慣れない海外での仕事……。当初は一度にいろんなことを頑張ろうとして苦労することもありましたが、両親や友人が台湾に遊びに来てくれることも多く、おかげで亜希さんは寂しい思いをせずに過ごすことができました。
また、台湾在住中はできるだけ家に籠らず、外に出ることを意識していたのだそう。特に台湾は屋台が多く、どのレストランでもお持ち帰りができるため、ひとりで食べ歩きを楽しむこともあったそうです。
中国語が分からない状態で台湾へ引っ越した亜希さんですが、台湾に精通している旦那さんが現地の同僚や友人を亜希さんに紹介してくれるなど、過ごしやすい環境づくりをサポートしてくれたこともあり、安心して過ごすことができました。
結婚と海外への引越し。2016年は2つの大きな環境変化が訪れましたが、パートナーや両親、友人たちに支えられ、前向きに過ごすことができました。
幸せを願うランタンを飛ばすお祭りに参加
初めての海外生活。強くならなきゃやっていられない!
亜希さんにとって、台湾生活が初めての海外生活。中国語はもちろん、英語もあまり得意ではなかったのだそう。そこで、まずは中国語の学校に通うことにします。
最初の半年間は、現地でも有名な老舗語学学校に通いました。ほぼ毎日授業があり、試験や小テストもある本格的なクラスです。そこで基礎を身につけてからは、マンツーマンのクラスを受講しました。
一方、仕事はというと、台湾から直接韓国など他の国へ出張に行くことも。買い付けや工場との打ち合わせ、生地の確認などが主な仕事です。
日本と違い、海外の人と仕事をするときは、より具体的に指示を出さなければ伝わらないことも少なくありません。洋服のデザインを説明してサンプルをつくってもらっても、いざできあがりを見てみると、こちらの要望が反映されていないこともあったのだそう。
言葉の壁や文化の壁に直面しながらも、いいものを作るには交渉や説得を続けなければいけません。いろんなことを経験していくことで、亜希さんは少しずつ自信をつけていきました。
やってみたいことに、素直にチャレンジ
約1年半の台湾生活で前向きになった亜希さんは、さらに大きなチャレンジに踏み出します。
旦那さんとシンガポール旅行中、セレクトショップで見つけたアクセサリーブランドに惹かれ、2人でそのままブランドのアトリエを訪ねることに。当時、日本未上陸だったシンガポール発のブランドです。そのときは、気に入ったブレスレットを購入してアトリエを後にします。
その翌年も2人はシンガポールを訪れ、再びアトリエへ。その日、運よくデザイナーに会うことができ、初対面にもかかわらず3人はすぐに意気投合! なんとその日の夜、それぞれの夫婦4人で、夕食を共にすることになったのです。
友人と頑張ってきたアパレルブランドの仕事は、台湾生活の途中で一段落していたため、旦那さんからは「今までの経験を生かして、何か新しいことを始めてみても良いんじゃない?」と言われていたそう。
自分で何かを始めることは初めてだったので不安もありましたが、最後は旦那さんの一押しもあり、素直にやってみよう! という気持ちに。台湾で得た自信や旦那さんの後押しが、亜希さんのチャレンジに繋がりました。
その後、日本へ本帰国してからは、ブランドのウェブサイト立ち上げやオープンに伴う限定カラー商品の企画などを精力的に行いました。上品さとカジュアルさを兼ね備えるデザインは日本の方にも受け入れられ、人気のブレスレットは完売カラーが続出するほど。
慌ただしく毎日が過ぎていきますが、2018年、嬉しいことに亜希さんの元へ新しい命がやってきます。そして、その年の10月に第一子となる男の子を出産。亜希さんは、お母さんになりました。
出産を機に、アクセサリーの新規入荷は一度お休みすることに。その間にブランドがハイジュエリーブランドにシフトチェンジし、再開しようとしたときには、日本で展開していたラインは縮小されていました。そのため、これまでのように日本展開することは難しく、現在は販売や新規入荷をお休みしています。
帰国後も目まぐるしく過ぎる毎日。母になり、さらにパワーアップ!
母になり、さらに忙しい毎日を過ごす亜希さん。
子どもと一緒のときは、できるだけ一緒に遊ぶことや話すことに集中したいので、その時間にインスタグラムを投稿することは難しくなります。そのため、子どもが寝ているときなどの隙間時間に下書きを用意したり写真を編集したりして、「あとは投稿するだけ」の状態にするなど、時間を有効的につかっているそうです。
また、打ち合わせや撮影などの仕事は、子どもが園に行っている間に完了するようスケジュールをたてています。朝から晩まで駆け抜けて、夜は寝かしつけながら一緒に寝落ちしてしまうこともしばしば。元気がある日は、子どもを寝かしつけた後に仕事の続きをすることもあり、毎日があっという間に過ぎていきます。
これからたくさん恩返ししていきたい
3万人のフォロワーを抱える人気インスタグラマーの亜希さん。その人気の理由のひとつには、亜希さんの「誠実さ」があるように感じます。
現在は、アパレルブランド「Re.Verofonna(ヴェロフォンナ)」と「Donoban(ドノバン)」とのコラボ企画が進行中。洋服や小物制作にもチャレンジし、この秋発売されたワンピースは予約開始直後に完売になるほどの大人気商品となりました。
この2つのブランドとのコラボを決めたのも、亜希さんが昔から着ていたブランドであり、スタッフさんたちとの信頼関係があったから。期待に応え、「アキロンと一緒にやって良かった」「またアキロンと一緒にやりたい」と思ってもらえるよう、全力で取り組んでいます。
また、制作過程では、海外の工場から送られてくるサンプルに、全く指示していないオリジナルのデザインが勝手に施されていたというおもしろエピソードも!
亜希さん自身も海外工場とのやりとりを経験しているため、オーダーが伝わりづらいことや納期に間に合わずブランドのスタッフさんたちが苦労されていることは、よく理解できるのだそう。何事も自分が経験することで、相手の気持ちがわかると言います。
慣れない台湾生活や初めての経験であっても、目の前のことを誠実に、一生懸命取り組んできたからこそ、今また少しずつ活躍の場が広がっている亜希さん。
台湾で過ごしていた期間もインスタグラムでライフスタイルを発信し、フォロワーの方に注目され、支持を得続けた亜希さんを見ていると、場所を問わないSNSは海外にいてもチャンスのタネを作ることができるのだと実感しました。
また海外に住む機会があれば、ぜひもう一度台湾に住んでみたいのだそう。今はまだコロナで実現できていませんが、いつかは大好きな台湾にお子さんを連れて行き、パパとママが過ごした台湾の街並みを子供に見せたり、一緒に美味しいご飯を食べたりするのも楽しみのひとつです。
亜希さんのインスタグラムを見ていると、子育てに奮闘する母の一面が垣間見えたり、こだわり溢れるコラボ商品への愛を感じたり、大阪出身らしいおもしろエピソードで笑えたり、なんだか元気をもらえます。ぜひ、覗いてみてください!
アキロンさん、本当にありがとうございました。
松本亜希さんのインスタグラムはこちら(@m_akiron)
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