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明日の種をまく 103_20231227

年末になると喧嘩になる

年末という「全力で何かをしなければならない」期間は、ちょっとだけピリピリ、イライラする。
何かに追われている感じがしてならない。
自分でこれやろう!と決めたこととの勝負だ。
結局、自分に負けたくないから闘争本能が掻き立てられる。
そして、そういう状態は個々人によって違うのだから、当然、夫婦においてもズレが生じる。

私は小さい頃、年末が嫌いだった。特に大晦日。
何かにつけて母が怒っている。
父が理不尽に怒られている。
私たち子どもも当然怒られる。
父も私たち子どもも悪いところがあるのかもしれないが、怒っている母はもっと悪い!誰か母を止めてくれ!といつも思っていた。
母は不必要にアドレナリンを放出し、怒りに変えて発散しているとしか思えなかった。
大晦日と言う日は必ず爆発します、とお決まり事のように、そしてそのタイミングは誰も分からず、おそらく本人ですら分からず、何かの拍子にそのスイッチが押されるともう除夜の鐘が鳴るまで収まらないといった状況が恒例の行事となっていた。

その時の気持ちを今、私は夫に負わせてしまっている。
夫が「いつもこの時期になるとうぉんのすけはプン😡子さんになるもんね」とつぶやいた。

ものごとに追い込まれた時に人は本性を現す。
私は夫が許せなくなる。
こっちは必死で大掃除やらなにやらしてまっせ。
ちょっとは働けよー

夫は年末であっても平常運転だ。
自分の時間を大事にする。
夫には夫の年末の過ごし方がある。
職場の飲み会が続いたり、ライブイベントに誘われたり、そういう疲れをとるために一人の時間を確保したり・・・
まぁ、年末といっちゃあ年末である。

ただ二人の過ごし方や年末年始に対する考え方、価値観が異なっているだけだ。
これは夫婦を10年やろうが何年やろうが、育ってきた環境がそうさせる。変えられないものなのかもしれない。

義母は私に「あなたが息子の育て方を間違えた」という。
私は私で「いいんや、そもそもあんたの育て方が間違っとった💢」と言い返す。
うん?これ、一体誰の話?

夫のことで義母と私が言い争うのはナンセンスだ。
だって、義母と私が夫に対して思っていることは一緒なのだから。
二人とも夫をコントロールできていない(笑)

これは夫に対する愚痴ではない。
私の自分への戒めである。

夫には夫のいい分があるだろう。

結局、家族は役割分担なのだ。
夫は私と義母ができない部分をちゃんと補ってくれている。
「そっちの部分をもうちょっと評価してよね~」と声が聞こえてきそうである。

私は大晦日が大嫌いだった。
家族がしなくてもいい喧嘩をしなくちゃならないのがたまらなく嫌だった。
喧嘩するぐらいなら大晦日なんてこなきゃいいと思ってた。

ここ何年も私は夫にそう思わせてしまってるよな~
しめ縄の飾りつけや神棚の掃除、車の酒清め、お刺身の買い出し、電気系統の修理、灯油の準備などなど夫も一生懸命やってくれている。
仕事量の問題に目を向けると不満が出る。
やってくれていることにまず感謝の気持ちを述べよう。
私が鬼の形相だと夫はますます大晦日が嫌になり、何もしてくれなくなっちゃうかもしれないからな~

そもそも29日まで仕事の人に今働けというのは無理な話である。
私だって今までそうだったのに・・・
仕事をしている人の立場になれないのは私のダメなところである。

世の中の大晦日、私のような鬼の形相の方はどれだけいらっしゃるでしょうか。
今年は笑顔で年を越しましょう😊

昨日、母から予想外の時間に電話があった。
「どうしたの?」
「いいんや、あんたの声が聞きたくなって」
電話越しの弱気な母にもう大晦日を鬼の形相で立ち回る元気は残っていないようだ。
「お母ちゃん、年末年始はゆっくり過ごしないよ。もう無理せんでいいよ」
「うん、もう今年は掃除もようせん・・・」
手伝いに行ってやれなくてごめんよ、父ちゃん、母ちゃん。

大晦日のあのドタバタ劇が今では懐かしい思い出となる

タイトル画像は、仲良くさせていただいているnoterさん温水温(ぬくみず ゆたか)さんの作品です。



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