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明日の種をまく 097_20231217

来年度の仕事(2023総括17)

先日、教育委員会の担当者が私の職場に来て、授業を参観していった。
採用されて3ヵ月。私の働きぶりを確認しに来たのだった。

この評価が直接給料等に響くわけでもなく気楽なものだ。緊張はしなかった。
が、しかし。
私の仕事というのは、日々変化する。
1日のうちであっても子どもたちの状態によって対応が変わるのだ。

最近、落ち着かない生徒が1人いた。
とにかく席につかずに校内を逃げてまわる。

私の状態がどうか、というよりは、この生徒がどういう状態か、によって私の対応ぶりも臨機応変になるので、出たとこ勝負なわけだ。

参観は2時間目であった。
1時間目。私は他の生徒と一緒に体育の授業に出ていた。一方、気になっていた生徒は案の定校内を逃げ回っていたようだ。
2時間目の授業はこの生徒が教室でどう動くかが肝になる。
ええい、邪魔されたときは邪魔された時だ、腹をくくろう。

2時間目の授業が始まる直前、この生徒が担任の先生から注意を受けていた。
「〇〇さん、これからうぉんのすけ先生は、教育委員会という所からとーーーーっても偉い人がやってきて、授業参観を受けるんです。〇〇さんが暴れたり教室内をウロウロすると、うぉんのすけ先生が✖って評価されてしまってかわいそうなことになります。さぁ、どうします?〇〇さん。うぉんのすけ先生に協力してくれませんか?」
そんなような話をしてくれていた。

ここ2週間ほど、ほとんど教室の席についたことがなかったこの生徒が、なんと!2時間目の授業はちゃんと席についたのだ。

正直、この生徒が教室にいない方がスムーズに授業が進むのだが、席についたので、私はこの生徒の支援を50分することになった。
当然、周りの生徒とは合わせられず、我が道をいく。

やばい!これ一番、難しいパターンやんけっ!

後ろには教育委員会さんが立ってこちらの様子をじーっと観察している。
授業担当の先生と他の生徒は、社会の授業をどんどん進めていく。
「センセ―、センセ―、あのね・・・」

おーーーーーーっ、どうしたらいいんだぁ

気を取り直して、私は他の子の授業サポートもしながら、時々、その子に相槌を打ったり、授業に参加するように促したりなどしていつも通りに、はちゃめちゃな支援っぷりを披露した(途中二人で五目並べをして遊んだりもした)。

この問題のある子は自分の好きなことをしながらも席を立つことはなかった。
授業の途中で私はこの子の私に対する思いやり、優しさに気づいてしまった。
そうだ、この子はこの子なりに私の授業参観に協力してくれているのだ。
ありがたかった。

無事に50分をやり遂げた。
その生徒は「終わった?」と教育委員会の人に向かって確認していた。
やっぱり!!
そうだったんだなーと確信した。
私はその子に「先生の授業参観に協力してくれて、本当にありがとう。〇〇くんがいい子にしてくれていたから、助かったよ。ありがとね」と言うと満面の笑みで満足気にしていた。

3時間目の時間を使って面談を受けた。
先の2時間目の授業において、私が彼らに対して行った支援方法についてどうだったかという感想を聞かされた。
かなり具体的に、こういったところはとても良かったと思う、と評価を受けたが、どれもこれも意識的にしているわけでなく、とっさに、無意識でとっている行動が多いことに気がついた。案外、感覚的に仕事してるんだなぁという印象をもたれてしまったかもしれない。

「支援の仕事は楽しいです」と締めくくり、私のXデーは無事に終了した。
その際「来年度はどうされる予定ですか?」と聞かれ、思わず「来年度も継続したいと思ってます」と答えてしまった。

そうっ!保留にしていた「202404問題」である。
応募用紙を提出する前に口頭で返事をしてしまうという、これまた感覚的な対応💦

まっ、悩んでいても結局は継続したであろう、という結論。
来年度もう1年頑張ってみることにします。


タイトル画像は、仲良くさせていただいているnoterさん温水温(ぬくみず ゆたか)さんの作品です。


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