見出し画像

Rod Stewart(ロッド・スチュワート)圧巻ライヴの余韻に浸ろう!

【まえがき】

2024年3月20日、東京有明アリーナで来日公演を終えたばかりのスーパー・スター、Rod Stewart(ロッド・スチュワート)。本当に素晴らしいライヴでしたね!あのハスキー・ボイスとステージ・アクションはまだまだキレッキレで、レジェンドの名にふさわしい見どころたっぷりのステージでした!(これが最後なんてことにならないことを祈っています!)
前置きが長くなりました。その圧巻ライヴの余韻に浸るべく、演ってくれたあの曲やこの曲、残念ながら今回聴くことができなかった名曲をご紹介します。ライヴをご覧になった方々はもちろん、参加できなかった方々にも是非読んで頂けたら嬉しいです!

【Rod Stewart(ロッド・スチュワート)をご紹介】

イギリスのロンドン出身、アルバム・シングルの売上が合計2億5千万枚以上全米No.1アルバム:4作品、全英No.1アルバム:10作品、No.1シングルも多数記録している。1994年にはロックの殿堂入り、2016年には英国政府からナイト爵位が授与された半世紀以上のキャリアを持つ言わずと知れたレジェンド。2024年3月13日には英国音楽界のマエストロ、ジュールズ・ホランドとのコラボレーション・アルバム『Swing Fever/スウィング・フィーヴァー』が発売2024年3月20日には7回目となる来日公演 “Live in Concert, One Last Time”が東京有明アリーナで行われた。


【ライヴで披露してくれた名曲の数々】

「Sailing/セイリング」

1975年のスタジオ・アルバム第6作『Atlantic Crossing/アトランティック・クロッシング』収録のロッド最大のヒット曲。アルバム・タイトルとジャケット・アートワーク上に比喩的に表れている通り、ロッドはこの作品で英マーキュリーから米ワーナー・ブラザーズに移籍、文字通り大西洋を渡ったのである。アルバム(LPレコード)・リリース時には、A面はファスト・サイド、B面はスロー・サイドと呼ばれ、「Sailing/セイリング」はスロー・サイドつまりアルバムの最後を飾る楽曲となった。本国イギリスでは国歌の如く愛されており、今回のライヴでもアンコールに披露された感動のバラード。船長帽を被ったロッドの姿を見て涙するファンも。


「Maggie May/マギー・メイ」

1971年のスタジオ・アルバム第3作『Every Picture Tells A Story/エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』収録の、ソロとして最初の世界的ヒット・シングル。アルバムと共に同時英米チャートNo.1を獲得しており、これはビー・ジーズやサイモン&ガーファンクル等に続く、(1971年当時では)史上5回目の大偉業。今回のライヴでもスタジオ・ヴァージョンと同様の印象的なマンドリンをフィーチャーして披露された。ここでご紹介する映像と音源は、1993年にMTVのアコースティック・ライヴを収めた『Unplugged…And Seated/アンプラグド』フェイセズ時代の盟友:ロン・ウッドをギターに迎えた時のパフォーマンス。


「Da Ya Think I’m Sexy?/アイム・セクシー」

1978年のスタジオ・アルバム第9作『Blondes Have More Fun/スーパースターはブロンドがお好き』からのファースト・シングル。1970年代後半に世界的なブームとなっていたディスコ・サウンドを大胆に取り入れ、全米チャート4週連続1位の大ヒットを記録した。ロッド自身のビジュアルとメロウな楽曲のインパクトは強烈で、“ロック・ヴォーカリスト”である彼のイメージに、“ハリウッド・スター”的要素を大きく加えた一曲でもあり、日本のロック・ヴォーカリスト達にも大きな影響を与えた。今回のライヴでも本編最後に披露され、最高の盛り上がりを見せた。


「I Don’t Want To Talk About It/もう話したくない」

1975年のアルバム『Atlantic Crossing/アトランティック・クロッシング』収録。LPレコード時代に発表された同作のB面:バラード曲が並んだ“スロー・サイド”、の冒頭を飾る名曲。シンガーソングライター:ダニー・ウィットン作の楽曲で、オリジナルは1971年にクレイジー・ホースが発表している。アルバム発売から2年後の1977年に、「The First Cut Is the Deepest/さびしき丘」と共に異例の両A面シングルとしてリリースされ、見事、全英チャート1位を獲得。今回のライヴでも珠玉のバラードとして確かな存在感を放っていた。


「You’re In My Heart (The Final Acclaim)/胸につのる想い」

1977年のスタジオ・アルバム第8作『Footloose & Fancy Free/明日へのキック・オフ』収録曲。同作品からの最大のヒット曲で、全米チャート最高4位を記録。ロッドが熱狂的なファンであるスコットランドのサッカー・チーム:セルティックFCが歌詞に登場しており、コンサートではセルティックのジャージを着たファンが大いに盛り上がるのが定番だ。今回のライヴではスクリーンに現在セルティックFCで大活躍中の日本人選手、古橋享梧選手の試合映像も流れた。


「The First Cut Is The Deepest/さびしき丘」

1976年のアルバム『A Night on The Town/ナイト・オン・ザ・タウン』収録のナンバーで、オリジナルはイギリスのシンガーソングライター:キャット・スティーブンスが1967年にリリースした楽曲。多くのアーティストがカバーしているが、ロッドのヴァージョンが最大のヒットを記録し、全英チャート4週連続1位に輝いた。カバーしたヴァージョンがオリジナルを超える存在感を放つのもロッドの大きな特徴なのだが、今回のライヴでも思い入れたっぷりに披露された。


「Have I Told You Lately/ハブ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」

1991年の16作目のスタジオ・アルバム『ヴァガボンド・ハート』収録曲。元はシンガーソングライター:ヴァン・モリソン作の楽曲で、オリジナルは1989年に彼のアルバム『アヴァロン・サンセット』に収録された。ロッドは1993年にリリースした『Unplugged…And Seated/アンプラグド』へも本楽曲をアコースティック・ライヴで収録し、シングル・カット。クラプトンから始まった“アンプラグド・ブーム”やロン・ウッドのゲスト参加と相まって、その“アンプラグド・ヴァージョン”が全米チャート5位を記録するなど、世界的ヒットとなった。今回のライヴでは「少しでもみんなと近い場所で歌いたい」と話し、ギタリストの2人とベーシストを従えてステージ前方でプレイした。


「Young Turks/燃えろ青春」

1981年の11作目のスタジオ・アルバム『Tonight I’m Yours/トゥナイト・アイム・ユアーズ』の収録曲で、同作からのファースト・シングルとして全米チャート5位を記録。ロッドとしては珍しい、シンセサイザーが目立つニュー・ウェイブ色を感じさせるナンバーで、ダイアー・ストレイツのマーク・ノップラーがギターで参加。原題:“Young Turks”は、元々は「オスマン・トルコ帝国の改革運動を行ったトルコ人の若者たち」を表す言葉だが、本楽曲では「負けん気の強い/熱いハートを持つ若者」的な意味合いで使われている。邦題「燃えろ青春」は洋楽の名邦題のひとつとして語り継がれている。今回のライヴでは女性のバック・コーラス3人をフィーチャーしたヴァージョンで聴かせてくれた。


「Some Guys Have All The Luck/サム・ガイズ」

1984年の13作目のスタジオ・アルバム『Camouflage/カムフラージュ』収録曲で、1973年にパースエイダーズがリリースしたヒット曲のカバー。ロッドのヴァージョンは全米チャート10位を記録した。2009年のジャパン・ツアーのオープニング・ナンバーであり、コンサート開演直前にリムジンで会場へ到着したロッドが、この曲のイントロと共にリムジンからそのままステージへ向かった(その姿はまさしくスーパースターそのもの)。今回のライヴでは後半のハイライト曲として披露された。


「Forever Young/フォーエヴァー・ヤング」

1988年の15作目のスタジオ・アルバム『Out of Order/アウト・オブ・オーダー』の収録曲。ロッド自身の息子たちへのメッセージが込められた感動的な1曲で、全米12位を記録した。1989年に公開されたロバート・ダウニー・Jr.主演の映画『Chances Are/ワン・モア・タイム』のサウンドトラックにも収録された。アルバムのプロデューサーとしても名を連ねる元デュラン・デュランのアンディ・テイラー(そう、あの印象的な間奏のギター)と元シックのバーナード・エドワーズ(B)が参加している。今回のライヴでは前半に披露され、バンドとオーディエンスを見事にコントロールする力量を見せつけてくれた。


「Downtown Train/ダウンタウン・トレイン」

1989年発表の『Storyteller - The Complete Anthology: 1964-1990/ベスト・オブ・ロッド・スチュワート』に収録された新曲。トム・ウェイツが1985年に発表した名曲のカバーで、全米シングル・チャート3位の大ヒットに。当時のロッドの所属レコード会社社長:ロブ・ディケンズの発案により、本楽曲のカバーとベスト・アルバムへの収録に至った。シンガー・ソング・ライター然とした雰囲気の原曲と比較すると、一枚岩の様な曲の見事な構成は活かしつつ、より広い層のオーディエンスにアピールする会心のポップ・ロック・サウンドに仕上がっている。今回のライヴでも圧巻のヴォーカルを聴かせてくれた。ご紹介する映像はMV、音源は2019年に発表されたロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団との共演ヴァージョン


【今回のライヴでは披露しなかったが抑えておきたい代表曲】

以下の2曲は今回のライヴでは残念ながら披露されませんでしたが、最近のツアーのセットリストにも入っているロッドの代表曲です。せっかくなのでご紹介させてください!

「Tonight The Night (Gonna Be Alright)/今夜決めよう」

1976年のスタジオ・アルバム第7作『A Night on The Town/ナイト・オン・ザ・タウン』収録のナンバー。全米チャート8週連続1位を記録し、「Sailing/セイリング」と並ぶ、ロッド最大のヒット・シングルのひとつとなった。楽曲中に、当時の恋人:ブリット・エクランドの声が入っているのも大きな話題に。コンサートではオーディエンスの大合唱が感動的。


「Hot Legs/ホット・レッグス」

1977年のアルバム『Footloose & Fancy Free/明日へのキック・オフ』のオープニングを飾るロック・ナンバー。1979年の初来日公演のオープニング楽曲でもあった。その後、コンサートでこの曲の演奏中にロッドが客席にサッカー・ボールを蹴り入れるパフォーマンスが定番化し、日本公演でも武道館の2階スタンドまでボールが届くそのキック力に観客は大喝采を贈った。ご紹介する映像はMV、音源は1982年発表のライヴ・アルバム『Absolutely Live/アブソルートリー・ライヴ』収録のヴァージョン。


【あとがき】

いかがでしたか?半世紀以上のキャリアを網羅するには全然足りませんよね?!今回ご紹介したことがきっかけで、ロッドの魅力を再発見して頂けたら嬉しいです。エタ・ジェイムスのカバー「I'd Rather Go Blind/アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」ではクリスティン・マクヴィーを、「It Takes Two/イット・テイクス・トゥー」ではティナ・ターナーを追悼したのも心が温まりましたね。

ご紹介した13曲を収めたプレイリストはこちらからどうぞ!

【最新アルバムもご紹介!】

「Almost Like Being In Love/オールモスト・ライク・ビーイング・イン・ラヴ」

2024年3月13日に発表された英国音楽界のマエストロ、Jools Holland(ジュールズ・ホランド)とのコラボレーション・アルバム『Swing Fever/スウィング・フィーヴァー』からの先行シングル。フランク・シナトラナット・キング・コール等の歌唱でも有名な、ビッグ・バンド黄金時代を築いたスタンダードでもある。ミュージック・ビデオはロンドンのセント・パンクラス駅でのサプライズ・パフォーマンス時に撮影され、ロッドとジュールズのコラボを祝福するかのように、バック・バンドや聴衆もまた“スウィング”。躍動的かつ暖かい雰囲気で観たら必ず笑顔になれる1曲。

<アルバム情報>
伝説のロック・ヴォーカリスト、サー・ロッド・スチュワートとバンドリーダー、ピアニスト、作曲家など多面的に才能を発揮している英国音楽界のマエストロ、ジュールズ・ホランドによるコラボレーション・アルバム!

Rod Stewart with Jools Holland/ロッド・スチュワート & ジュールズ・ホランド 
『Swing Fever/スウィング・フィーヴァー』
2024年3月13日発売 ¥3,300(税込)/WPCR-18658

【CDのご購入・ご試聴・音楽配信サービスはこちら】


来日直前に取材!レジェンド・ロック・スターのRod Stewart(ロッド・スチュワート)とJools Hollandが新アルバム『Swing Fever』について語りました!こちらからどうぞ!


【ロッド・スチュワートの関連リンク】

ロッド・スチュワート Warner Music Japan HP

Rod Stewart / Official HP

Rod Stewart / youtubeチャンネル

Rod Stewart / Facebook

Rod Stewart / Instagram

Rod Stewart / X

https://twitter.com/rodstewart

Rod Stewart / TikTok


この記事が参加している募集

私のプレイリスト

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?