見出し画像

今週のお弁当 2022.4.25-

私の日常に笑いと癒しと感動、ごくまれにぎっくり腰を与えてくれる弟(餃子が作れる方)一家。私と共に鬼滅の刃を箱推ししている貴重な人材なのだけれど、実はここ2ヶ月ほど前から、家庭内では『ゴールデンカムイ』という作品が大旋風を巻き起こしている模様。

顔を合わせるたびに「ぜひ読んでほしい」「とりあえずアニメからでもいい」「お姉さん絶対好きなやつだと思います」「飯テロがヤバいんです」「ヒンナヒンナ」「ちゅるみちゅうい!」……といった具合で、3人から熱烈な布教を受けてきた。そんなにおすすめしてくれるなら、ちょっと読んでみようかしら……と思いつつ、鬼滅遊郭編の余韻にひたったり桜ハントにいそしんだりと多忙極まりない身ゆえ、なかなか手が出せずにいた。北海道を舞台にしたサバイバルものだっていうから、その、血なまぐさい描写とか多そうなのも心配でしたし……。

そんな私のもとに、先日義妹ちゃんから一通のLINEが送られてきた。


「28日まで全話無料なんで、序盤だけでもいかがでしょうか><」



可愛い義妹にそこまでされては、躊躇っているわけには行くまい……と、金曜夜から読み始めたら止まらなくなった。睡眠時間を限界まで削って読みふけっている。めちゃくちゃ面白い!主役二人の関係性とかアイヌ文化とかサバイバル知識とかワイルド系ジビエ料理描写とか出てくる人物がほぼほぼ変態だとか、もうとにかく読み応え最高すぎる。無料期間終わったら全巻揃えざるを得ないな。


そんなわけで、絶賛寝不足気味でスタートした今週のお弁当は、

・鯖の竜田揚げ

・うずら味玉

・たけのこメンマ

・漬け物連隊

・豆ごはん

以上5品。


画像1

記憶の限りでは、竜田揚げをこさえたのは初めての経験だ。何しろ昨年まで私は「油がはねるのが恐ろしい」というしごくまっとうな理由で、年に一度しか揚げ物しない民だったのだから。それが今や隔週でジュワーするようになるとは……まっことnoteが日常生活に与える影響はでっかいでっかい。

いつもは肉のユートピアから仕入れてきた特売肉ばかりジュワーしているけれど、今回魚に手を出したのは、冒頭に書いたゴールデンカムイにシャチの竜田揚げという魅惑メニューが登場したため。シャチって食べられるんですね……。

作中ではシャチの脂肪を鍋で炒って油を抽出し、お酒としょうゆで下味をつけたシャチの肉をジュワー!していた。動物の脂で揚げたパリッパリのやつを「はちぃ」と言いながらみんなでパクついている様子がなんとも魅惑的で、もう竜田揚げを食べたくて食べたくて震えが止まらなくなったのだ。とはいえ自分でシャチを獲ったりさばいたりするのは色んな意味でハードルが高すぎるので、定番の鯖を使ってみたってわけ。ちょうど特売品にもありつけたし。


竜田揚げつーてもあれでしょ?要は肉が魚に変わるだけで、下味つけて片栗粉ぶっかけて油にぶちこめばいいんでしょヨユーヨユー、と足取り軽く特売鯖を連れ帰ってきたまではよかったのだけれど、いざ調理開始!とパックを開封してはたと気が付いた。


骨はどうすればいいのか。



すぐにネット検索をかけたところ、「骨ごとイっちゃう派」と「骨は徹底的に除去派」、ふたつの勢力がひしめいていることが分かった。どうしたもんかな、としばらく熟考したのち、せっかくだから骨抜きにしてみるか……と下ごしらえを始めたものの、マーこれが大変だった。鯖のボディを卑猥な手つきで撫でまわしつつ、探り当てた骨を毛抜き(骨抜きなどという玄人向け調理器具は我が家にはございません)で引っこ抜いていくのだけれど、これがなかなかどうして手ごわい。骨と一緒に魚肉も抜けるのだ。私の手の中で、ぴかぴかの鯖が次第にぼろ雑巾のように変貌してゆく様は、なんとも涙を誘う光景だった。長女なので涙をこらえてがんばりましたけどね。

で、まあなんとか骨を抜けるだけ抜いて、一口サイズにカットして、しょうゆ・みりん・料理酒・おろしにんにく・おろししょうがを混ぜたジルにぶちこんで1時間ほど放置。その後水気を切って片栗粉をまぶし、中温程度の油でバリっとするまでジュワーしたらできあがり。


苦労して骨抜きをした甲斐あって、外側はパリパリ、中は程よいしっとり感&ホロホロ感あふれる大変おいしい仕上がりになった。加熱されてギュッと凝縮された青魚の旨みに、にんにくとしょうがのパンチが効いていてとってもおいしい!冷めてからもしっかりした歯ごたえが残っていて、お弁当にぴったりの一品だった。終わってみれば骨抜きの儀式も、私の粘着性のある気質(ほっとくと永遠にアク取りしがち)にハマったというか、なかなか有意義な時間であったし、これはまた作ろう。鯖の他には何がおいしいのかな~。


骨抜きに全集中しすぎてしまったので、他のおかずは簡単に作れる&定番メニューで。「春ハ力之限リ豆ゴハンヲ食ラフベシ」の誓いにのっとり、先週に引き続き豆ごはんを炊いた。

メンマに使ったたけのこは、週末に弟が下茹でしたものをおすそわけしてくれたもの。弟が職場から掘りたてのたけのこをもらってくると、ああ初夏が近いなとしみじみする。私はまだ今年のたけのこ茹でをしていないので、連休になったらお返しのおすそわけをさせてもらう予定だ。たけのこ煮るのも楽しいですよね。


偉大なるパスタ職人さまが作っておられたたけのこご飯、めちゃくちゃおいしそうだった……/////いつもたけのこだけのシンプルな炊き込みごはんにしちゃうけど、油揚げ入りはぜひやってみたい!


冒頭で申し上げた通り、今週は木曜日までにゴールデンカムイを全話読破しなければならないミッションを課されているので、ひょっとしたらnoteがおろそかになるかもしれません。更新がつぶやきばっかりだったり途絶えたりした時は、アイツ金カム読んでるな、とお察しいただければ幸いです。

ちなみに心配していた血なまぐさい描写はというと、そこかしこに出てくるのだけれど意外と平気でした。血がブシャー!臓物ブシャー!みたいなシーンも結構多いのだけれど、保健所の徹底指導が入ってるグロ描写って感じで、なんか安心して読めるんですよ。野田サトル先生の画力と表現力が素晴らしいからかな。


ヨッシャヨッシャ、今週もがんばるぞーい!

いただいたサポートは、外で暮らすねこさんたちの生活が少しでもよきものとなるよう、関係団体に送らせていただきます。