【経済評論家 岸 博幸 氏と語る vol.5】スポーツは地域活性化の起爆剤となりうる
vol.1~4では、“中小企業の淘汰の時代と生き残るためのポイント”、“これからの日本の農業”、“2024年度注目の補助金”などについて語った、Wiz顧問【岸 博幸氏】。
最終回となる今回は、「スポーツと地域の活性化」や「日本のスポーツビジネスをどう発展させるか」について語り合いました。
▼【vol.1】中小企業の淘汰の時代と生き残るためのポイント
▼【vol.2】地方の中小企業が生き残るには!?
▼【vol.3】日本の一番の成長産業は農業である
▼【vol.4】2024年度補助金は“省力化”が熱い
スポーツが盛り上がると地元を好きになる
山崎:日本において、スポーツビジネスをよりスケールさせるためにはどうすれば良いのでしょうか。当社もプロバスケチーム・鹿児島レブナイズのオーナーを務めているので気になるところです。
岸:私が関わる佐賀県では、Jリーグに参加するサガン鳥栖や、バレーボールチーム・久光スプリングスの人気が高いです。SAGAアリーナもできて、ますますスポーツビジネスが盛り上がっているのを感じます。
そこからどうスケールアップするかというのは大きな課題ですが、まずはやはり地元企業のスポンサーの数や金額を徐々に増やし、地域を巻き込むところからやるしかないと思っています。
山崎:地域での地道な活動が必要というわけですね。
岸:スポーツが盛り上がると、地元の人はより一層、地元のことを好きになるんですよね。私は、スポーツが地方活性化の起爆剤になりうると考えています。
ペイパービューがスポーツビジネスのスケールの鍵
福井:岸さんは総合格闘技のRIZINにも携わられていますが、格闘技業界は他のスポーツと比べるとどうですか?
岸:格闘技業界ではペイパービュー(有料コンテンツに料金を支払って視聴するシステム)でしっかり利益をあげられることがわかってきていて、その文化が根付き始めていますね。
福井:THE MATCHからフジテレビが手を引いたのが大きな転換期でしたよね。それがなければ、格闘技のペイパービューの文化はこんなに進んでいなかったと思います。
山崎:格闘技を好きな人はペイパービューに5,000円払いますよね。私も払います。
岸:地上波での放送は、一般のファンを増やすという観点では多少プラスだけども、儲けの面では弱いですよね。格闘技はお金を払って観戦する、ということが定着してきていて、ビッグビジネスに成長していることを感じます。今後、他のプロスポーツ業界でもペイパービューをどう上手く活用し利益に繋げるかが、スポーツビジネスをスケールさせる大きな鍵になりそうです。
Bリーグもだんだんと盛り上がり始めているので、うまく成功モデルを作ってくれるのではないかと期待しています。
山崎:当社も鹿児島レブナイズを通して、スポーツビジネスの発展と地域活性化を牽引していきたいですね。
岸:鹿児島は地域のポテンシャルが高いので、今後どのように変化していくのかが楽しみです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。全5回にわたり、日本の中小企業、農業、補助金、スポーツビジネスなど、幅広いお話を伺いました。
最後に岸氏に、「今後、力を入れていきたいことは何ですか?」と質問したところ、
「携わっているものにはすべて力を入れてはいますが、その中でも地方の仕事はやはり楽しいです。佐賀県、民間企業、私が教授を務める慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科が共同で実施している“SAGA サステナブル・イノベーション事業”を通して、脱炭素や、地域の発展に力を入れていきたいです。」
とお話いただきました。
Wizは今後も、岸氏がもつ幅広い知見をお借りしながら、ITの総合商社としてお客様に価値あるサービスを提供し、日本全体をアップデートできるよう挑戦を続けてまいります。
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