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【パスタの実力】は含水にあり


『パスタを茹でるには水が大量に必要では?』
と疑念を持たれる方もおられるでしょう。
製粉メーカーの 【ゆで方 (説明文)】には
『スパゲティ1束(100g)に対し
お湯1リットルの割合で用意します。』とある。
300gの麺をゆでるのに3リットルの
お湯が必要になる。
それでは防災食失格だ。

失格判定はもうすこしあとで

【パスタの実力】

一度の調理に貴重な水を大量消費するなら
【防災食】の看板を降ろさなければならない。

【おいしい料理はメーカーの指定どおりの製法】
というのは理があるが非常時である。

ゆで汁をすべてスープにしても
3リットルは多すぎる。

本当に指示書の湯量が必要なのだろうか。

パスタ麺(乾燥麺)の含水率は12%程度である。

一方ゆであがった状態の含水率は70%程度だ。

仮に100gの麺が12%の水を含んでいると
すれば12gである。パスタ麺は乾燥重量の
2倍水を吸収するので
ゆであがりの麺は315gになり
含水率70%は220gの水を含んでいると計算される。

元来12gの水を含んでいるのであれば
およそ210gの水が必要

沸騰する過程で蒸発する分もあるだろう。

熱源や時間・容器などの条件によって
水の必要量は変化する。
といっても1割以上気化することはない。

220g程度の水があれば茹でることはできそうだ。

出来上がり状態は別として
最低必要な水の量と推測される。

『糠臭いごはんは否定しパスタはぎりぎりの水量で茹でるのか!』

と叱責されそうだ。

パスタが下剋上を遂げる理由はぎりぎりの水量でもおいしくゆであがるという事実に由来する。

そして加熱時間を短くする秘策がある。

乾麺では一般的な手法だが
常温の水につけて置くことだ。

水の使用量は同じでも加熱時間が大幅に 短くなる。

カセットコンロのボンベなど
貴重な熱源の消費量も削減できる。

パスタが防災食として
主役をはれるのは・・・
メーカーの指示通りに作らなくても
美味しい調理法が存在するからです。

パスタの実力は無限大

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