普通の大学生が刑務所に行くまでpart3

私が刑務所に行くまでに拘置所で仲良くなった人についてお話します。

その人達はそれぞれ殺人未遂・詐欺で捕まっている人でした。

殺人未遂で捕まった人はBIG4（世界有数の会計事務所）のうちで働いていた人でした。
もちろん証拠はありませんが黒人の方と英語で話していたり留学や努力とはなにかなどの言葉に説得力があり本当だったんだと思います。

その人は彼女が浮気をしていて、それを問い詰めたら逆ギレされたそうです。
「ムカつくでしょ！？殺してみなさいよ！ほら！」
と首を出してきたそうです。

そこで首を絞めたところ通報されてそのまま逮捕されたそうです。

判決が出た後、運動でその人と話しました。
「俺判決、6年やったわ。あの女絶対許さへん…」

皆さんが思っているような復讐に燃えているわけではありませんでした。
悲しくて辛くて、人生を失った喪失感が漂っていました。

もう一人は組織的な詐欺を行っていた人で、この人からは受刑生活を前向きに生きる助言をいただけました。

その人は判決は8年でしたがすごく前向きで
（運動の時間だけだったのかもしれません）
「こんなに自分の人生について考えられることはない。余暇時間に出来ることは限られてくるけど、その間に社会にいる人が忙しくてできないことに集中できる。英単語一つでも覚えられればそれはプラスになったと考えよう」

私はおそらく7年ほどになるだろうと言われていたので、この意見を聞いて「俺もこの先の人生を大切に生きるために必要な時間なんだ。この間に資格の勉強して出れば、捕まらなかった人生より成功できるかもしれない！」

そう思うことができたんです。

もちろん復讐心でいっぱいの人や、自分は悪くないと言い続ける人はたくさんいました。

でも私は事件を起こして女の子たちを傷つけたことは間違いありませんし、人生でずっと事件を引きずることになると思うと申し訳なく思っていました。

皆さんが思っているよりも裁判を受ける側の人間は気持ちを切り替えて前を向こうとしています。
逮捕されるというとんでもない出来事でも人は前を向けるものです。

今皆さんがどんな状態なのかはわかりません。でも7年前の私よりははるかに良い状況だと思います。

今の状況を不満に思うことはあるかもしれませんが、できることは必ずあります。年収1000万は無理かもしれませんが、年収400万という平均年収を目指すことはできます。
美男美女と結婚することは難しいかもしれませんが、好きな人と一緒に生きていくことはできます。

高望みをしないこと、身の丈に合った生き方ということを学んだのはこれまでの経験のおかげかもしれません。

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