カツオ君家の厳しいルール②
注)この文には、更年期障害、うつ、など病気の話が出て来ます。気になる方は、お読みにならないで下さい。
自宅介護をしていた父の食欲が落ち
熱が出始めました。
在宅看護に来てくれる看護師さんが遠くの病院まで、熱さましの薬をもらいに行ってくれました。
毎日、午前中点滴していた父が入院する事になりました。
自分が更年期障害うつになり、急に父の家に住まわせてもらい、6年。
親孝行をしていない私にとっては、父の「家にいたい」という願いは叶えてあげたかった。
でも、ある人に言われました。「メンタルクリニックにも通っている貴方が、もしも父を支えきれなくて、頭をぶつけ亡くなる事になったら、一生、引きずるよ」と。
もともと、病人が病人を看病しているようなもの、起こらないとは限りません。
父の入院が決まりました。
一人きりの家は、妙な感じでした。
子ども達は、近くには、いない。
私には兄妹もいない。
そして、カツオ君の言葉を思い出したのです。
冗談だったかもしれない。
でも心細くなった私は、試しに連絡してみました。
父が入院した事、前に話した約束は
まだ有効か、どうかを。
すると、カツオ君が「いいぞ」と言ってくれて、夕ご飯だけ、彼の家で食べて
そして、少しだけ、話をして帰る、という日々が始まりました。滞在時間は、長くて3時間。
私は、体調が悪くなり、料理は、出来なくなっていたので、自分の食べる物は、買って
彼は、自分の食べる物は、作っていました。
そして、私にも時々分けてくれました。
何日かして、治療院に行くと先生に
「ふぅさん、いろいろ大変な時なのに安定してますよ」と言われました。
カツオ君との夕ご飯会?の話をすると
「人は人といると体温が1℃あがるんですよ」と言われ、納得しました。
もちろん嫌な人なら、そうはならないでしょうけど。
たった2時間くらいだったけれど温かい気持ちで過ごす事が出来たのだと思い
カツオ君に「ありがたいなぁ」と思いました。
つづく
アレルギーっ子が主人公の絵本を出版し、それを全国の園児や低学年のお友達に読み聞かせをしたいという夢があります。頂いたサポートは、それに使わせて頂きたいと思います。よろしくお願いします。