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監査法人1年目にやるべきこと 5選

こんにちは。公認会計士のSHIRAKIです。

無事、公認会計士試験に合格され、これから社会人生活への扉を開けられる皆様に、数年間勤め上げた経験から、少しでも伝えられる事があればと思い、この記事を執筆しています。

正直、監査法人一年目などというものは、「無事乗り切ればそれでよい」というのが個人的な考えではあります。

しかし、多様な経験・知識を積むことは必要であり、それらを通して自分の裁量・判断の効く幅を広げ、「仕事」を少しでも楽しむことができます。

少し先輩風を吹かせた内容にはなってしまうかもしれませんが、数年の経験を活かして伝えられる事を凝縮しましたので、3分ほどお付き合いいだければ幸いです。

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※最後の内容が一番重要だと思っています。

1. 分からないことに自信を持つ

まず1つ目は、「分からないことを曖昧にしない姿勢」を持つことです。知ったかぶりをなるべくしないとも言いかえられるでしょうか。

わからないことを聞きまくるのは、1年目の特権などとも言われますが、1年目に限らず、「分からないことを曖昧にしない姿勢」は何年経っても重要なことですし、私が今でも大切にしている仕事への姿勢の一つです。

自分の中で釈然としない部分が何なのかを具体化し、それを理解できるように、正しく質問する事。
まさに「質問力」とも言えるかもしれませんが、1年目で分からないことを積極的に質問するという行為は、この「質問力」鍛える絶好の場です。
私の個人的な意見ですが、優秀な方というのは、「質問力」が高く、理解できるために必要な情報を引き出す事が上手なことが多いです。

特に1年目は、監査法人内特有の略称や業界用語等、知らない表現をたくさん耳にすることになると思います。

まずは難しいことは考えず、先輩からの説明や指示について、「この理解で合ってますか??」と聞き返す癖をつけてみてください。部下の行動に責任を負う上司としても、あまり理解されていないまま行動されてしまうことが何より怖いことですので、こういった質問・確認をしてくれるだけでも信頼が置けるようになります。


2. 同期・先輩との和を広げる

監査法人の同期・先輩との和を広げるために、積極的に動いてみましょう。

会計士のキャリアを監査法人で始めることの大きなメリットの一つが、会計士の繋がりを作ることができることです。この繋がりは監査法人でも、その後のキャリアでも、一生の財産になるでしょう。

まずは新人研修で沢山の方と話をしてみて、仲の良い同期を作ってみてください。きっとその後の監査法人(会計士)人生でも、様々な面で助け合えるかけがいのない存在になってくれるはずです。

リクルート活動など、事業部を跨って様々な方と共に働く機会がある活動に参加してみることも良いと思います。


3. 勉強する癖をつける

是非一年目のうちから、「勉強する癖」をつけましょう。
勉強などと堅苦しく考えなくとも、「情報を集める癖」を常につけるようにしてください。
仕事帰りにカフェに立ち寄り勉強する、予定がない土日の午前中は勉強に時間を当てる、などといった習慣が良いでしょうか。(あまり実践できていませんが、、)

日々の業務で知識不足を感じる所を補いに行く意識が一番効果的です。業務に活かすという目的意識がない中では、モチベーションや定着度合も変わってきてしまうと思いますので。

以下、簡単なチェックリストです。

  • 監査実務メソドロジーは読み込めていますか?(理解できるまで)

  • よく参照する会計基準には目を通せていますか?

  • 監査重要論点、指摘事項や近年の改正動向の確認は出来ていますか?

  • クライアントの総資産、PL、各構成内容や割合は言えますか?

  • クライアントの同業各社との比較はできますか?

  • グローバル・国内企業の時価総額、順位?

  • (興味があれば)IFRSの書籍やインターネット資料の拝読


4. フィードバックや評価を積極的にもらう

一年目に限った話ではありませんが、自分の課題を自分で気づくというのは想像以上に難しいことです。そのため、フィードバックや評価を積極的にもらうように意識しましょう。

主な理由は下記のとおりです。

  • 社会人一年目で身につけた癖やスキルというのは、その後の仕事人生にも大きく影響を及ぼすことが多い

  • 一度身につけた癖を改良することよりも、正しいスキルや仕事の仕方を、最初にしっかりと身につけるほうが効率的

  • 調書やその他の成果物、仕事の進め方を見てもらい続けることで、自分の成長度合いも先輩に正しく把握してもらえることにも繋がる

また、話は逸れますが、他の同期よりも一歩抜きに出るために、「先輩からの仕事の指示に対して120%で応えるような意識」を持てるとなお良いと思います。(私はこの姿勢が当初評価してもらえていたように思います。)

イメージとしては、チームや先輩はきっとこんなことを期待しているのだろうなということを指示の内容から汲み取り、あまり変えすぎず、少しだけ成果物にアドオンするといった具合です。

チームや先輩の期待を汲み取るためには、一緒に働くメンバーがどのようなことを考えているのかを把握することが必要です。
周りのメンバーの考えを把握するという点において、フィードバックや評価を受ける機会を始めのうちから増やすことで、チームメンバーの意識や目線を汲み取ることができるようになります。
是非、その経験を糧に、その後の作業でチームメンバーからの信頼を勝ち取っていってもらえればと良い思います。


5. 結局、ビジネススキルが基礎

正直、「ビジネススキルが一番大切」というが、社会人生活を数年送ったうえでの感想です。
所詮、仕事ができる人というのは、ビジネススキルがある人です。言わば、ビジネススキルは、全ての業務にも直結する能力であり土台のようなものです。シニアまでにこのスキルをできるだけ磨いていかなければなりません。

ビジネススキルと言っても、作業・時間のマネジメント能力や、コミュニケーション能力、危機管理能力など幅広いものがありそうですが、社会人1年目の皆様には、「ビジネスマナー」を取り上げたいと思います。

5-1. ビジネスマナー

監査業務のみならず、クライアントサービス業全てで言えることですが、最低限のビジネスマナーがなっていない人間を表に立たせることはできません。表に立たせられない人材に価値を見出すことも当然に難しいことです。(相当のレベルで光る何かがあれば別です。)

ビジネスマナーは慣れるまでは大変です。チームやクライアントによっても、最適解はばらつきがあるものもあるので、そういった塩梅も場数を踏んで肌身で感じていくしかないでしょう。

基礎的な部分では、服装・身だしなみ、敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)を含む言動や、質問・資料依頼の際の基礎コミュニケーションなどがあげられます。

私が入社当時に苦手意識があったのは、「電話」でしょうか。スタッフ3年目にもなって、会社との電話に苦手意識を感じているようでは正直ダサいので、1年目のうちに練習と場数を踏んで慣れるようにしましょう(笑)


5-2. 「環境」と「礼儀」の大切さ

上記の電話の例もそうですが、ビジネススキルを"正しく"成長させるうえで大切なことは、間違いなく「環境」です。
より具体的には、スタッフ一年目にどれだけ優秀なチームメンバーのもとで働けるかが重要となります。これは、多くの方はビジネスマナーを先輩の見様見真似で学んでいくものだからです。

先輩がどれだけ正しく指導してくれるか、監査チームの先輩がどのようにクライアントとコミュニケーションを取っているのか、監査チームがどのような運用でクライアントと接しているのかなど、環境は多くの面で影響するものかと思います。
大袈裟かもしれませんが、上記がその後の社会人生活の基礎となり、価値観を形成していくことにもなります。

是非、優秀だと思う先輩のもとに積極的に足を運び、「正しく」盗めるものを盗んでいってください。

もう一つ大切なことは、最低限の「礼儀」を持つことです。「相手の立場や状況を踏まえて思いやりを持って接すること」とも言えるかもしれません。

若いうちに限りますが、多少敬語がおぼつかなかったり、しどろもどろとなってしまったりする分には、全く問題ないと思っています。
それ以上に、相手に必要な配慮をし、その姿勢が相手に伝わることで、体外コミュニケーションで大きな事故に繋がる可能性は低くなります。

そのため、最低限の「礼儀」を心に留めながら、自信を持って社内・社外の方とコミュニケーションを取って、場数と経験を積んでいってもらえれば良いなと思います。


監査法人に無事入社をされた皆様へ

皆様が無事公認会計士試験を合格され、これから監査人として監査法人でキャリアをスタートされることを心より嬉しく思います。

高難度の試験を突破されてきて、皆様の優秀さに疑いはありませんが、あくまで社会や実務に触れていない駆け出しの1年目であることも、また事実です。

これからも学び続ける必要のある知識や経験はたくさんありますので、謙虚な姿勢を大切に、日々の仕事や学習でたくさん吸収していってもらえれば嬉しく思います。

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SHIRAKI 【公認会計士】
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