見出し画像

Jリーグ、Bリーグ、Vリーグを比較して見えるVリーグの課題

はじめに

先日、Vリーグの試合を観に行きました。試合自体は楽しく観戦しました。しかし、言語化はしにくいのですがVリーグヤバいんじゃね?と思ったので調べるのも兼ねて書いてまとめてます。
さて、国内にプロリーグはいくつかありますが、市場規模がぶっちぎりの野球は置いておきます(何で毎日のように試合ができるんだ、ズルい
Jリーグ、Vリーグ、Bリーグは規模感でいうと近い部類になるかと思うのでこの3つを比較していこうかと思います。
サッカーは割と観ていますが、バレーやバスケはテレビ中継を見る程度なので知識レベルに差があります。ご容赦ください。


歴史

プロリーグ化をしてからの歴史になります。

Jリーグ
Jリーグは1993年に開幕しました。今年で30年の節目となります。他の2つのリーグと比べて比較的歴史があるリーグとなります。

Bリーグ
Bリーグは2016年にそれまで存在していたBjリーグとNBL・NBDLを合併する形で開始しました。色々と合併まで紆余曲折があったみたいです。詳しく知りたい方は下で分かりやすくまとめられていましたので見てみてください。
今年で7年目となるようです。


Vリーグ
調べて知りました。Vリーグってプロリーグじゃないんですね…。セミプロだそうです。企業の部活動のようなものやクラブチームが混在してるような感じでしょうか。
1994年より何度かプロリーグ構想もあるようですがセミプロで留まっています。一応現在リーグの設立は2018年となっているので今年で5年目となるようです。
プロリーグ構想についてはWikipediaが分かりやすかったので興味がある方はみてください。一応来年プロ化の構想があるようです。


代表チームの強さ

代表チームそれぞれ最近の活躍は素晴らしいものがあると思います。
代表チームの強さは自国リーグに関心を持つきっかけになると思うので強いに越したことはないです。

サッカー(FIFAランク19位)
昨年のFIFAW杯では強豪ドイツ🇩🇪やスペイン🇪🇸を破り、予選グループをまさかの首位通過。(コスタリカ🇨🇷には負ける)残念ながらクロアチア🇭🇷に敗れ、ベスト8はならず。W杯後もアウェイのドイツ戦でまさかの4-1の勝利。冨安、久保、三笘と現在の代表はタレント揃いです。現在、海外で活躍する選手が増えており、Jリーグ所属選手の招集が少ないのが難点。

バスケ(FIBAランク26位)
今年行われたW杯では2006年以来の勝利を挙げ、自力でのオリンピック出場を48年ぶりに達成しました。
代表の中では富永選手、渡辺選手くらいが海外組ですかね。

バレー(FIVBランク4位)
先日行われたパリ五輪予選にて男子日本代表は5勝2敗でオリンピック出場を決めました。世界ランク2位のアメリカとも接戦しますが、フルセットの末破れてしまいます。
代表の中では宮浦選手、高橋選手、石川選手、築城選手、山本選手あたりが海外組。


価格

次はチケットの価格についてです。Jリーグ、Bリーグ、Vリーグそれぞれチーム毎にもしかしたら値段が異なるかもしれません。ここではそれぞれ広島のチームでの比較をさせてください。
ファンクラブ割引は考えず、一般前売販売の値段を比較します。

サンフレッチェ広島⚽️
来シーズンから新スタジアムになり値段が変わります。両方紹介しておきます。
エディオンスタジアム(今シーズン)

高くて5500円、1番安い席で3000円ですね。
ただサポーターゾーンは値段は抑えられますが、いきなり観戦初心者からするとハードルは高いかなぁと思います。

エディオンピースウイングスタジアム(来シーズン)
新スタジアムでは席種が増え、値段のバリエーションも増えました。1番高い席で12000円、安い席で2700円です。

これ見ると新スタジアムの待ち遠しくなりますね


ドラゴンフライズ🏀
チームの公式ホームページを見ると試合会場によって値段が異なるようです(分かりやすい)
広島サンプラザホールでの開催が多いのでそちらを参照しています。
広島サンプラザボール

席種多くて楽しそう

個人で買う席でいうと1番高いのは28000円、安いのは立ち見席の1000円ですね。値段的なハードルは低そうですね。気になったのはボックス席やカップルシートでしょうか、家族連れやカップル層、友人複数人で参加するお客さんもいるでしょうから良い取り組みだなぁと思います。仲間内でワイワイ盛り上がるのも楽しそうですよね。
他の会場の値段が気になる方はこちらから。


JTサンダーズ🏐
JTサンダーズも試合会場がいくつかあるので値段が会場によって異なるのかなと思いチームのホームページ確認しましたがJTサンダーズのホームページには記載がありませんでした。
Vリーグチケットのホームページも見るとやはり値段は違うらしい。Vリーグチケットの公式サイトでは販売中、販売予定の会場の席種しか表示されませんでしたので席種の多かったエフピコアリーナの価格参照してます。
(恐らく広島グリーンアリーナの方が席種も多いんだとは思うんですがホームページで確認できないので致し方なし)

1番高い席で10500円、安い席で500円と値段的なハードルはそこまで高くなさそう。

3つのリーグの価格表をみて何か気になることはありませんか?
Vリーグ…色がない…。あとは席種が少ないですね。ホームとアウェイの席が分かれてないのが特徴でしょうか。
あとBリーグと比べ、Vリーグの公式サイトのUIが圧倒的に悪い。(Jリーグお前もやぞ)

SNSのフォロワー数

X(旧Twitter)
Jリーグ:約100万人
Bリーグ:約35万人
Vリーグ:約19万人

Instagram
Jリーグ:約58万人
Bリーグ:約34万人
Vリーグ:約8万人

Vリーグやばくね…?
Jリーグとの差は仕方ない、30年前から続いてるからある程度固定ファンもいるから。でもBリーグとはあまり差はないと思うんですよ…
BリーグはTwitterとInstagramのフォロワーの差が少ないですね。それだけ関心が高いってことですよね。
こちらの記事をみると明確にデジタルマーケティングの一環としてSNSを活用しているようです。

「若者」と「女性」をコアターゲットとして、「SAMIT」という観戦意向者のペルソナを定義しました。
このペルソナは、ひとりよりも集団観戦を好み、オシャレで、お出掛けが好きなアクティブな人。また、情報収集の媒体はスマホや専門誌を中心とし、流行にも敏感で、自らも積極的に発信を行うといった特徴をもっています。

1年で来場者数140%増!「若者と女性」に向けて4つのSNSを操る、Bリーグのマーケ戦略 | SELECK [セレック]


明確にVリーグは置いていかれてます。

観客数•客層

それぞれの観客数・客層をまとめます。昨今、コロナ下ということもあり、2020年や2021年に関しては除いて比較したいと思います。またそれぞれリーグ設立後の比較をするため2018年、2019年、2022年の3つの年の比較をしたいと思います。こちらはリーグ全体で比較を行います。

Jリーグ
公式サイトにて確認。
平均観客動員数
1試合あたりの平均観客動員数は2018年は19,064人、2019年には20,751人、2022年はまだコロナの影響もあるのか14,328人となっています。
スタジアム自体の大きさもあると思いますが流石に30年やってるだけ固定客のところもありそうですね。
30年やってるってなると開幕戦の時に10代だと現在40代、小学生から中学生の子供がいてもいい年齢です。こうやって代々スタジアムに足を運んでくれるようになると嬉しいですね。

客層
少しデータは古いかもしれませんがJリーグが出してるスタジアム観戦者調査レポート(2019)より。
性別:男性が6割、女性が4割
平均年齢:40代
やや年齢層は高め。興味深いのは家族と一緒に観戦する人が54.3%と最多。次いで友人。
1人での来場は17.3%との結果。1人客に関しても男性の方が多いらしい。スタジアムまでかかる時間(52.2分)など面白いデータもありますね。Jリーグは比較的データが公開されており、調べやすさがありました。





Bリーグ
こちらも公式サイトのPDFファイルを確認。
平均観客動員数
1試合あたりの平均観客動員数は2018年は3,078人、2019年には3,260人、2022年は3,466人となっています。

https://www.bleague.jp/files/user/B.LEAGUE%202021-22%20SEASON%20REPORT.pdf

客層
年間の来場者のデータは見当たらなかった(恐らく公表はしてない)ので公表されていたBリーグfinal2017-18のデータになります。
性別:男性が6割、女性が4割
平均年齢:男女ともに30代
Jリーグと比べると平均年齢は若め。男女比はJリーグと同じくらい。


Vリーグ

こちらの公式サイトで確認。
平均観客動員数
試合あたりの平均観客動員数は2018年は2,046人、2019年には2,741人、2022年は1,431人となっています。

客層
同じように男女比と年齢層調べるかぁ




--観客数は出していますけど、客単価や男女比、年齢、居住地のようなマーケティングデータはリーグで持っているのですか?
大河:ないですね。客単価は計算すればわかりますけど。Bリーグ創設時に「B・ID」といういわゆる統合データベースをつくって、スマホでチケットを買った人、ECサイトに訪れた人、ファンクラブに入った人をつなげましたよね。でもVリーグはそれができていません。デジタルマーケティングはすごく遅れているし、事務局内にそれを理解している人が見当たりません。

https://real-sports.jp/page/articles/771179156313474163/

???????
出してないの?公表してないとかではなく???
えぇ…流石にやばい。
記事内には女性が8割との記載もどうやって調べたのか分からないので保留。

視聴手段

Jリーグ
DAZN独占です。3800円/月で視聴可能。(高すぎる)新規には敷居が高すぎますね。
一応Jリーグ以外にもコンテンツがあるのでそちらも楽しめます

Bリーグ
バスケットLIVEにて配信550円/月、年額では5500円と2ヶ月分お得です。
しかもなんと11月26日までは無料!
値段の第一印象としては安い!これなら多少興味があるレベルの人でも入りやすいのではないでしょうか。
これは独特ですが応援機能もあります(課金制で売り上げの一部はチームに贈られる)
機能面についても優れており、1画面で複数の試合を同時に視聴可能。また、マルチデバイス対応でWebやアプリ、TVもAmazon Fire TV Stickに対応しており大画面で楽しむことも可能となってます。

パッとみで分かりやすい良いサイトデザインですよね。


Vリーグ
V.TVイージースポーツにて配信。1540円/月で、年額プランは15400円とこちらも2ヶ月分お得。
高すぎませんか…?
Bリーグが月額500円と考えると3ヶ月分です。
他の動画配信サイトの価格で言うとU-NEXTが月額2189円、Netflixのスタンダードプラン1490円と考えるとNetflixより高額です。
これはプロリーグ化出来てないことによるものもあるような気はします(Bリーグはソフトバンクがかなり負担をしてくれているらしい)
Bリーグの公式Twitterは毎ツイートにバスケットLiveで配信中とアピールしてますが、Vリーグのツイートは数えられる程度。
機能面に関しては画像を見てください。

バスケットLIVEと比べて文字ばっかりで見づらいですよね。あとテレビ未対応…


これからのVリーグ

 まずは自リーグを客観視を始めるところからだと思います。試合に足を運んでくれてる観客のことを数しか把握出来てないのは流石にまずいです。

 あとはデジタルチケットをもうちょっと普及させたいですね。前回試合を観に行った時も紙チケットの人がかなり多かったです。諸々データ取るにしても紙よりデジタルチケットの方が利便性が高いです。
ここまで書いてることってBリーグが先にやってることなんですよね。明確にマーケティングの部分がVリーグ弱いところですね。

これは私の主観ではありますがJリーグ、Bリーグは箱(チーム)推しの人が多いのに対してVリーグは選手個人を推してる人が多いイメージです。悪いことではないですが今後Vリーグの人気を高めるには箱「も」推してくれるような取り組みが必要になるかと思います。

2022年9月にVリーグ副会長になった大河正明さんは客観的な目線でVリーグを見られてます。
個人的には現状のVリーグの問題点が分かりやすく書かれてましたので興味がある人はこの記事を見てください。

おわりに

書いていくうちにBリーグの宣伝になっちゃってますが、Vリーグも別に劣ってるっていうわけではないと思います。Bリーグが優れていた部分をしっかり見習って良い意味で真似していきたいですね。
プロリーグ構想がうまくいくことを祈ってます。
今シーズンの日程的に会場に行けるかどうかは微妙ですがもう1回Vリーグにいければとは思います。
これを読んで少しでも興味を持ってくれた方はVリーグ、Bリーグどっちでもいいので是非会場に足を運んでください(もちろんJリーグも
自分も来年の3月あたりにはBリーグの応援に行きたいなぁ。

(さくらます)





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?