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たかが1枚、されど1枚

みなさん、こんにちは。神状恵理です。
先週はプライベート満載だったので(高額)有料記事にさせていただきました。
今回は読んで良かったら、応援の形で購入いただけたらと嬉しいです。

さて、介護業界に入る前までは、気にしてなかった事ではあるのですが、この業界に入ってからつくづく思った事を。
(人事関係じゃなくて、ごめんなさい)

もう、夫婦同然と思って同棲生活をしている方。
入籍してください。
婚姻届け出しちゃってください。

年齢を重ねてバツが付いちゃっているカップルの中には、
なんどなく「面倒だから」とか「この年で改まってもね…」と、のんびりと構えていませんか?
それ、止めましょうよ…と思っています。

なぜ、そんな考えに至ったかというと、寂しい思いや、悔しい思いをしている人たちを見たからです。

この業界に入って、今は余り使わない言葉かもしれませんが「内縁の妻」「内縁の夫」っていう人が意外といらっしゃることも知りました。
ちょっと古いデータになりますが、内閣府のコラム「事実婚の実態について」をみても年齢が上になるほど、色々なことが面倒でしていないのが分かります。

男女共同参画局より

そして、年齢が上になってくると、どちらか一方が結婚を継続しており、今一緒に居る人じゃない人が戸籍に入っている場合も多いです。

そして、最終的に何が起こるかというと…
一番、大切に思っている人に何も残せないという事が起こります。
ここからは私が遭遇して、印象に残っている2つのケースをご紹介します。

ケース1
50代から一緒に住んでいたご夫婦のような70代後半の事実婚の二人。
共に別々の方と結婚していましたが、死別後に出会い一緒に暮らすようになりました。
時代もあり、年齢もあり、子供もいないので、籍を入れるという事をしていなかった二人。

あるとき、一方が入院し危篤となりましたが、そのパートナーの方は親族ではないという理由で病室に入れませんでした。
(親族の方も電話で病室に入れてほしいと訴えましたが結果は✕)

病室に入れたのは、親族の方が到着し、その方の身元を保証してから。
入籍していなかったため、親族には該当せずご兄弟の到着を病室の外で待つしかできませんでした。
この二人は親族が事実婚を認めていたため、その後の葬儀や遺産で揉める事はありませんでしたが、危篤でも病室に入れないのは寂しいし辛い出来事だと思いました。

ケース2
「妻や子供とは疎遠。縁が切れている状態」「最終的には残ったお金は、一緒にいてくれたK子に」と常日頃、豪語していたTさん。
最後の数年間は認知症で徘徊もあり大変でしたがK子さんが日々の生活をサポートしていました。

大変な日々が数年続いた後にTさんが逝去。
「お金はK子に」と豪語していたTさんですが「K子さんへ」という内容の遺言は一切ありませんでした。(今考えると、離婚をされていたわけではなかったので遺言書があっても拗れる案件のような気もしています…)

結局、疎遠になっていた九州の妻子に遺産が渡ることになりました。
子供たちにしてみたら、ちょっと相続とか手続きが面倒だけど、もらえるなら貰っておこうという棚ぼた的なお金。
最終的に、最後まで一緒にいて認知症のTさんを支え続けたK子さんには一銭も残りませんでした。
ご本人は何も仰られませんでしたが、献身的な姿を見ていた私たちからすると悔しく感じました。

「お金じゃないでしょ」と思う方も居るかもしれませんがキッパリ・ハッキリ言いたい。
老後資金は大事です!(映画もありましたよね…)
大切な人だと豪語するなら、少しでも残す努力はしていきましょう。と思った出来事です。

制度として、戸籍が一緒じゃないと出来ない事が沢山あります。
紙切れ一枚、侮れません。
最後に一緒に居た人のためにも、ちゃんとした方が良いと感じる出来事が介護業界では日々、起こっています。

40代、50代の方。
まだ若いから大丈夫ではなく、パートナーの方としっかり話し合って籍を入れるなど考えてほしいと思います。

最後まで、読んでいただきありがとうございます。
「なるほどね」と思ったら、応援してくれたらうれしいです。
よろしくお願いします。

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