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【1分で読了!クレイジーな即興小説】昼の広告

【お題】

昼の広告

【本文】


ご飯を山盛りいっぱいに茶碗に盛った。



この食堂は、定食を頼めば、
ごはんは好きなだけ食べることができる。

私はこの昼食の時間だけが、この職場での唯一の楽しみ。

無限に食べることのできる白米は、私のお腹と心をしっかりと満たしてくれる。



席につき、無心でご飯を口に放り込んでいる最中、
ふと、目の前の壁を見ると、

何やらポスターが貼ってある。



…ご飯のおかず、大募集!




好きなおかずをリクエストできるらしい。

こんな嬉しいイベントに参加しない手はない。


私はその後、業務中でもその事で頭がいっぱいになった。



フライに、炒め物、肉、魚、味噌汁…
いくらでも浮かぶ。


迷う。

やばい。
仕事に集中できない。


焼き肉、トンカツ、カレーに、ハンバーグ…




くそ、考えが止まらない。
とっとと決めて、早くスッキリしたい!



ふと顔をあげると、目の前に人がいた。
部長だった。

部長のとっ散らかった顔を見て、





「よし。石焼きユッケビビンバにしよう」


即決。

これでスッキリした。

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