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必ず自分好みの味に出会えるクラフトビール

昨夜は、とある郷土料理やさんのコース料理に合わせたペアリングのプレゼン。

お料理は郷土のものにこだわり、ビール以外のお酒(ワイン・日本酒等)にもこだわっていながら、「なぜビールは・・・・」とのお客様の声からありがたい事に私にお話を頂いた。

ほぼクラフトビールを飲んだことない方々(しかもその会社の社長以下3役)へのプレゼンは非常に緊張もしたが、今までほとんど飲んだことない方の反応がここまで面白いとは正直驚いた。

普段私たちが接しているお客様は、少なからずクラフトビールに興味があり足を運んで頂けるお客様がほとんど。
初心者の方でも何かしら前知識を持って来店される。
「フルーツを使った苦くないビール」や「IPAが美味しいって聞いたんですけど」等。

しかし、昨日のプレゼンは、とにかく「はい。この料理に何が合う?」「どうしてこのビールが合うの?」のオンパレード。
※そもそもその日のコースのラインナップすら知らされていなかった私には鬼のような時間だった笑

「料理 ✖ お酒」これが全て。

前記事にも書いたが、今ではどんな情報でも簡単に手に入る時代。
日本に輸入されるビールまでもお客様が簡単に情報を入手できる時代。
そしてお客様はそのビールの評価をチェックし、何を購入するかを厳選される。

この世の流れに非常に疑問を感じていた私。
人の評価=美味しいではなく「自分好みの味を見つけて欲しい」と。
クラフトビールが多種多様なように、人の好みももちろん多種多様。
点数が高いから必ずしも自分にとって美味しいビールではないと。

私自身、ビールを仕入れる際にこだわっている部分は
使っているホップやスタイルではなく、ホップの投入の仕方やタイミング等、ビールが完成するまでの色々な背景や醸造工程などを重要としている。

え?新種のホップが使われてるんだ!

へ~!そんな斬新な方法で醸造したんだ!
という新たな体験も含めて
「飲んでみたい」と思うから。

そんな仕入れに対するこだわりを持っておきながら
昨日のプレゼンで自分自身の未熟さに気付かされることとなった。

流行りのビール、熊本産のビール、軽めのビール、少し苦めのビールと、肩がもげそうな程にクーラーボックス一杯に多数のバリエーションを準備していったにも関わらず、この方達に流行りなど人の評価など関係ない。

例えば“食事の邪魔しない”と言われているTable Saisonをテイスティングされた感想は…「確かに邪魔しないけど、邪魔しなさ過ぎてこれなら高いお金出して飲まなくていいね」と。

食事を楽しみながらどんなビールが楽しめるか。
どんなビールだったら食事が楽しめるか。
食事✖お酒の組み合わせが互いに魅力を高めるか。

結果、自分自身も人の評価に流されてペアリングをプレゼンしていた事に気付かされた。狭い世界で生きていたのは自分だと。
もっと自分の感覚を研ぎ澄ます必要性と、もっともっと色々な世界に触れて経験を積まなければと。

ほとんど飲んだ気にもなれない完全アウェイなお酒の場が久々すぎて、今日は夕方までぐったり。
そして今ここに昨日思ったことを忘れないようにと、ここにまず綴った。

クラフトビールの魅力を本当に伝えたい人たちは誰かを考えさせられる貴重な経験となった。

WITCH CRAFT MARKET
Akiko