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Chicago - If you leave me now / 愛ある別れ - 1977

シカゴというと、最初に聞いたのは「長い夜 /25 Or 6 To 4 」の方が先で、軽快なリズムで始まりながらも、途中パンチが効いている重厚でしっかりとしたサウンド構成にやられたものでした。

そして「長い夜」と言えば、当時ギターキッズだったお兄さんたちがディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」と共に、必ずといっていいほどコピーしてた曲の一つでもあって、町外れの倉庫のようなところから漏れ出る、ギター少年たちのおぼつかない腕で奏でられている、あの定番リフが何ともくすぐったい想い出だったり…
※他にはハートの「バラクーダ」もコピー多かったかも

シカゴの曲は、「サタデー・イン・ザ・パーク」とかももち好きです。けど当時の私は小学生だったので、アルバムとか買えなくて…ラジオやテレビの情報と視聴が全てでありました。そんな訳で、ヒットした曲しか聞けてないのでした。

で、タイトル曲の「愛ある別れ」

「If you leave me now」1977

ラジオで聴いて、ハートを鷲掴みにされました。
まず、ロマンティックなメロディ。とくに間奏のとこのアコースティックなギターソロが、たまらないつーか…うっとりさせられちゃう。

ピーター・セテラの甘い高音が、この曲を切なく歌い上げてるわけでして。その優しい声に心を蕩かされちゃう。

Peter cetera「Glory of love」1986

して、本来はベース担当なのに、この曲ではアコースティックギター担当なのねん<セテラ

でもって、曲のタイトル。今でこそ、原題(英語まま)で紹介されることが多いのだけど、当時は邦題というのが付けられていたのです。これがまた何ていうか、言い得て妙な…曲の雰囲気や歌詞の世界観をちゃんと表現している邦題も、あったことはあったんですけど。

どうして、こうなった!!・・・っていう、意訳どころか全然違う意味じゃん!! っていうのも、少なくなかったのです。そして、この「愛ある別れ」はその最もたるもの。

英語を解せない日本人の私は、曲名そのままに「愛しているからこその別れを歌った曲なんだな」と長いこと騙されておりました。

でも " If you leave me now"って…
「もしも、君が離れていってしまうのならば〜」
ですじゃん。

歌詞の意味も…
いやだよ いやーん 君と離れたくないのん
僕たちの愛は特別で不滅なんだからん 君を失いたくないんだもん やだもん 僕から離れていかないでー

・・・って歌なのよ。

どこが「愛ある別れ」だよ! 別れてないよ
振られそうになってるところ
相手を引き留めようとしているだけじゃん!
ヲイ! タイトル付けた奴 誰だよ!!
おまい英語わからんかったのか!!

まぁ、水野晴郎さんの付けた、

「ビートルズがやったきた ヤァヤァヤァ!」よりはマシだと思うけども。あと、ジャクソンズの歌のタイトルなんかも、誤訳といっていいレベルのもの多いのは有名な話。

全然 歌詞の意味を伝えてないってばよ<邦題

うん、でも…まあ…いい。歌詞がどうであろうといい歌だし、「愛ある別れ」を歌った歌詞ではなくて、「別れたくないんだもん」って、未練たらたらなロミオメールな歌でも、それでも乙女心をくすぐる歌だから許すぜよ!

して、それでいったいどういう歌詞なんだ? って気になった人はこちらの動画に訳詞がついてますので、観てみてねん。

そしてピーター・セテラのヴォーカル曲は、私にはキーが高くて合わなくて、好きな歌だがカラオケでは歌えないんだ。


(Chicago cover) Leonid & Friends feat. Arkady Shilkloper

基本わたしはオリジナル派で、あまりカバーとか認めない人なのですが、この人たちのカバーは完成度高くてとてもいい感じなんです。


Chicago - 25 or 6 to 4 /長い夜 - 1970 

ブラスロック・バンドのスペクトラムを取り上げた後、そういえばシカゴに関しては、このblogを書き始めたときに2曲取り上げただけで終わってたなあ…って気づいたり。

いやさ、当初は「1曲」ごとに綴ろうと思っていましたのですけど…1曲ごとだと死ぬまでに終わらん、てかー永遠に終わりそうもないヤバイって、1バンドあるいはミュージシャンごとに路線変更したりして。

なのでシカゴが、もっともシカゴらしかった時の「長い夜」
これ取り上げてなかったわーと。

はい、当時のギターキッズの定番練習曲でもあったかな。
パープルのスモーキングウォーターのジャッジャッジャッ♪
と共に、ジャジャジャジャジャッ!ジャジャジャ!ジャジャジャ!は…

「25 or 6 to 4 / 長い夜」1970

この曲はサイコーですよね♪ イントロから興奮します💛
始めて聞いたとき、出だしからインパクトあって、ハートどきゅんと射抜かれました!
「おおっ! いいじゃん!」って。
今でも聞くとテンション上がる、大好きな曲のひとつです。

ちなみにシカゴで結成されたからシカゴでもあるのですが、活動の場はロスなんですよねw

結成は1967年で、デポール大学の生徒たちが結成した「ビッグ・シング」というバンドが前身になる。その後1969年にデビューする際、シカゴ交通局という名前にしていたのですが、交通局からクレーム来たことから、単なるシカゴとしたそう。

「Make Me Smile / ぼくらに微笑みを」1970

「Questions 67 & 68」1969

「Does Anybody Really Know What Time It Is? / いったい現実を把握している者はいるだろうか?」1970

「Saturday In The Park」1973

CMで何度か使われました~

「Dialogue 1 & 2」1974

「State of the Union」1972

「Feeling Stronger Every Day / 愛のきずな」1973

たくさんヒットあります。
けど1974年あたりから、ブラスロックから離れてしまって、
そのあたり賛否両論でしたねー

「Baby What a Big Surprise / 朝もやの二人」1977

んでもって、1980年代に向けて、バンドの中心メンバーだったテリー・キャスが拳銃暴発で死亡し、長年のプロデューサーだったガルシオが解雇されたことにより、バンドの音楽性や方向性が変化していくことになります。

テリー・キャス

「素直になれなくて」なんかもヒットしましたけど、それ以前の曲調とぜんぜんちゃいますっっ 

んでもって、この頃のレコーディング、演奏はシカゴではなくて全部トトのメンバーがやってます。トトのメンバーは自分たちのバンドが有名になってからも、セッション及びスタジオ・ミュージシャンを続けてましたのでっっ

こっちのトトではないっす

Toto「Hold The Line」1978 

んでもって、メンバーチェンジを繰り返しつつも、未だに活動を続けている老舗バンドのひとつ。
ロックの殿堂入りも2016年に果たしましたし、ヒューイ・ルイス&ニュースやREOスピードワゴンなどの他のバンドとも、ジョイント・ライブやってたりする。

んで、なんだかんだでライブ行けてないバンドの一つです。
でもね、メンバーチェンジが多いとちょっとね…
行く気がそがれるってのはありますですよ、ハイ。

昔の曲はいつまでも大好きなままですけども。一番好きな「愛ある別れ」は前に紹介したし、「素直になれなくて」も以下同文なので、今回はナッシングですけど。

「you're inspiration」1984

この後ピーター・セテラも脱退しちゃうしねっっ
そんでもって聞かなくなったんだなあ…


Chicago - Hard To Say I m Sorry  / 素直になれなくて - 1982

そして、またまたシカゴの曲ですw

いやさ、このネタは本職のblog記事の方でもネタにして、チラリと書いたことがあるのですが…

好きな曲というよりは、私…にとっては長らく耳にした時に…

「あいたたたたたたたたた」

となってしまった気まずい曲。

ていうかー

好きな曲だったんですよ、最初はもちろん。
だけど、痛い想い出の曲になっちゃったよーって曲なの。

「Hard To Say I'm Sorry」1982

※確か役者さんが出てるミュージックビデオがあったと思うんだけど、今となっては公式chでも見つからない。あれっっ?

この曲がリリースされたのは1982年。当時の私は3つ年下彼(10代)と付き合っていたのですが、なんていうかー いつも一緒!! みたいな感じが重かったし、うざかった。

こっからはBBAのイタイ想い出話なので、スルーしたい人は読まなくてヨロシイっっ汗

好みのタイプは矢吹丈だった

私は二次元のキャラやテレビの向こうにいる人には(アニメキャラや特撮ヒーローとか海外ミュージシャン)、簡単に恋してキャーキャーと黄色い声をあげるし、目がハートになっちゃうミーハーな人だけども…現実の男性には、困ったことにあんまし関心がなかったんすのよ。

稲葉さんなら、よろこんでー💛

幼なじみは男の子だったし、小学生低学年の頃は男子とばかり遊んでいたし(仮面ライダーごっことか戦隊ごっことか探偵団ごっこや西部劇ごっこに秘密基地作り等、遊びに女の子要素なし)、中学でも男子と話すことの方が多かったのだけれども、恋愛対象という視点で奴らを見ることはなかった(だから男子の方も話しやすかったんだと思う)。

西部劇サイコー!

男子の方も私を恋愛対象と見なす以前に、女扱いしてくるやつってほとんどいなかったしっっトホホ

とはいうもの、初恋はしましたし、その人のことをずっと好きでしたよ〜 だからこそ好きな人がいるからいいんだもん、と自己完結で完了してたんだと思う。

で‥‥

なぜか知らないけど、何を間違えたのか、こともあろうか私に一目惚れして、がんがんアプローチしてくれた人がいましてっっ汗 気がつけば、なんだか付き合うことになっちゃったわけです。

最初は「なんだこいつ?」で「あーはいはい」で適当に交わしていましたが、モテ男くんで現在進行形の彼女多数だった彼ですが「5人全員と別れてきた!だから責任とってよ!」って来られた日には、「お、おうっっ?」みたいに根負け。

レインボーの「I Surrender」って感じ?

Rainbow 「 I Surrender」1981

そうだなあ…坂本龍一と元関ジャニの錦戸君を足して割った感じのイケメン君だったよ(どうもブス専だったらしい)。
一緒に歩いていると、必ず女の子は振り返ってくれるの。

そして隣にいるのがブスな私だから、なんでお前なんだよって顔を毎度されるんだわー

てな感じで、付き合った当時は「しょうがないなあ。めんどくさいなあ」「何がなんだか、解らないんですけど」状態。

でもって ほぼ平日も毎日会ってるのにさらに電話(携帯なくて家族に聞かれちゃう家電な頃)土日も会おうってなって、閉塞するというか窮屈なわけです。そういうの。

恋愛脳ではない女の場合はこれはキツイ。

もともと私は縛られるのが嫌いというか、集団行動が苦手(社員旅行で上司に怒られた)。先の予定まで拘束されて自由が聞かないのはストレスだし、フリーダムに一人でぼっーとする時間も欲しいし、女友達とも会いたいのに、

なんで付いてくるー! みたいな発作が起きた。

私を自由にしてくれぃいいっっ!!

私は野球が観に行きたいんだ! 私は阪神ファンなんだ! 応援して声を張り上げたいんだ! 
巨人を野次りたいんだぁああああ〜!
(野球が嫌いな人でしたんで)

という状態になり、そして周囲の女子からのやっかみ「なんでお前みたいなブスが彼女なんだよ」みたいな視線や中傷にも疲れていた。

そして御茶ノ水つーか神保町の、今はもう閉店してしまったアメリカンなスタイルのカフェで…
「・・・ねぇ もう別れようよー」と言い出したのであった。

すると・・・店内に流れていたBGMの曲が切り替わって、

"Hard To Say I m Sorry" が流れ始めた。

口に含んでいた紅茶吹きそうになったわ!
訳詞を、歌詞の意味を知っていましたから…

マジかー! なんでこのタイミングなんだよ
なんでこの歌なんだよ!!!! やめてんかー

そんな感じ。なんだろうね、この素晴らしいタイミング。

結局どちらかというと、「愛ある別れ」の歌詞のようなことを言われ、説得されたというかー泣かれたというかー 
そのままズルズルと、なんか話が流れちゃったんだけども。

うん。

そうですね、そんなこんななんだかんだあって、少しずつ好きになっていったかもね。わははははwww 

そのあとはバカップル全開でした。同棲もしたかなあ、結婚の話も出ましたけどね。まぁ~結局すったもんだあって、なんだかんだで数年後に別れちゃいましたけども。

そして曲のことに戻るけど、やはりシカゴってピーター・セテラありきでしたよね。シカゴバラードは彼の声でないとって思う。

んでもって、
この曲のタイトルの邦題は、まあ…違うけどもいいんでない?って感じ。「ごめんって言うのは難しいんだお」ってのを、上手く日本語に出来ていると思うだすアルよ。


他blogに書いたものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2020/08/21,22, 2021/03/23 掲載記事より転載


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