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フジ子・ヘミング - (Ludwig van Beethoven) Tempest , Sonate für Klavier Nr.17 / テンペスト - 1801

クラシック音楽はどうも退屈で寝てまう…私ですが、フジ子さんの弾くピアノは退屈ではないかなあ。

なんていうか、命が宿った音だから。

明らかにね、違うの。
柔らかくて、それでいて激しくて…まろやかで…

他の人と全然違うの、音が、曲が生きてるの。
命を持って存在しているの。

フジコさんもまた、空間に絵としての音を描く人だよね。

かといって、彼女の音と他の人の音を聞き分けられるほど、耳がいいわけではないんだけどもねっっ汗

うん、唯一クラシックのジャンルで、私が好きな日本人ピアニストの一人がフジ子・ヘミングさん。

残念なことに、コンサートには一度も行けてないんだけど(チケット取れないしね) 
彼女がいる時代にリアルに生きられて、その演奏を、CDや動画を通じて聞くことができることはありがたい。
願わくば、御存命な間にコンサート行きたいなあ…

とくにこれ、これは素晴らしい。
私が聞きたいのはこういうのだって思う。

ベートーヴェン「テンペスト第3楽章」

この曲というと、
吉田秋生さんの「ラバース・キス」も思い出しちゃうなあ…

※作品の中で、とある人物の気持ちが誰にあるのかが、この曲で解るという。その人に片想いをしている人が気づかされるというシーンがあるのですよ。

ピアノの曲は好きなのが多いけど、一般受けするモーツァルトやショパンはダメなんだぁ…受け付けないっていうか。
ベートーベンの曲も決して好きではないのですけどもねっっ

バッハもなあ、私にはダメだなあ(苦笑)

チャイコフスキーとかロシア北欧系の人たちは、ロックなクラシックかなって思うけども。

あ、リストは好きかも。

リスト「ラ・カンパネラ」

この曲は大好きです。そして、超絶技巧がどうとうこうとか言われる曲で、代表曲のひとつとも言える曲。

技術もそりゃ評価されるべきですけど…なんていうのかなー 激しすぎる自己主張な音で奏でられるピアノ曲は、アテクシ大嫌いなんですよね。

ストリート・ピアノってあるじゃないですか…
一時、あの手の動画にはまってたことがあるんですね。
街角に、あるいは駅や空港に置かれたピアノを、どうぞお好きにってやつで誰かが弾くやつ。

そこに通りかかった、たまたまなミュージシャンや歌手が、アドリブで合わせてセッションしたりなんかして…
異国だと言葉の通じない者同士が、音楽だけで繋がる瞬間。

音楽が好き、音楽って楽しいなって…そういう旅先でのミュージシャンの言葉を超えた触れ合い。一期一会のセッションはとても素晴らしくて、良いの見つけると感動します。

うん。そういうのはとても好きなんですけども。
でも、YouTubeだと、あざとい人が多いっていうのかなー

「俺のピアノを聞いてくれー!!」
「この曲好きでしょ?どうよ?」…
みたいな?

自己満足でやってることが悪いってわけではないし、別にそれはそれでいいんだけど。

「俺(私)ってすごいでしょ?? ねっ? ねっ?」って、めちゃくちゃ自我と自己顕示欲と承認欲求丸出しで、押し付けてくるようなね…その感情剥き出しの音がうざくて。
私はダメだなー 

そういうエゴイズムが音に反映されるから、聞き苦しくて。
痛い音なのよね。その人の内面のすべてが透けて見えてる。


ポップスとかロックならいいんだけども(そもそもロックってそういう自己主張な音楽だから)。
それをクラシックでやられるとね、何か気持ち悪いのよね。

音っていうか、楽器で奏でる音には、そういう嫌らしい気持ちがダイレクトに出るからね。モロですよ、モロ。
波動として伝わってくるわけですよ。

クラシックの人って、日本人の場合、音大出の人がほとんどで、なんていうかー 家がお金持ちで習い事から始めたって人多くて、教育としてはスパルタだったんだと思うけど。
音楽のことしか知りません的な、お嬢様おぼっちゃまが多いように思う。※考え方偏っててゴメンなさいね

プロとしては、その道で食べていける人って日本では少ないから、家が裕福だからこそ、その支援で続けてられていますという人も多いし…(芸術系の人が食べていくのは、日本では難しいよね)

苦労していないから、どうこう…ってのでは、ないんでしょうけども。なんていうか~人としての器がまったくないっていうのに、土台としての人間としての力がへなちょこでありながら、音楽だけを、楽器の演奏力だけを磨いてもね…って。

そんな人たちが奏でる音に、誰が感動すんの?って、はい。つまんない音(波動)しか出してないなって人、多いんだあ。もしくは逆に、自我とプライド顕示欲の塊みたいな…

でも、フジ子さんはそれがないの。
人としての自我(エゴイズム)を捨てちゃった、無くなっちゃったみたいな音。かといって、機械みたいに無機質というのではない。

正直、私自身が楽器を弾けない人だから、技術のことは解らない。バッシングする人が言うように、ミスも多いんだろうし、楽譜通りではないんだろう。

でも心に届くんだ。心を揺さぶってくれるんだ。
彼女のピアノの音は…

それだけで十分。観客が求めてるのは感動体験なんだよね。心を揺さぶってくれる音、演奏に出合いたいだけなんだ。

正確に譜面通りに弾くんなら、それこそAIにでもやらせておけばいい。機械仕掛けのオートピアノ、自動演奏で十分だしさ。

たぶんね、彼女はオーケストラ向きではないのかも。独奏タイプの演奏家なのだと思う。つか芸術家か。
ピアニストではなくアーティスト。

ドビュッシー「月の光」

モーツァルト「ピアノ・ソナタ11番イ長調K.331 / トルコ行進曲」

リスト「ハンガリー狂詩曲 第2番」

リスト「愛の夢 第3番」


F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2020/10/18 掲載記事より転載


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