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生死を大袈裟にとらえずポップに生きたい

今日はジャニーズの福田悠太さん(ふぉ〜ゆ〜)と浜中文一さん主演の舞台「午前0時のラジオ局」を観に行ってきまして。

あれ、先週もそんなこと書いてなかった?と言う方。正解です。今日が1週間ぶり、二度目の観劇でした。

(この先ネタバレを含むので少しでも観に行くかも!?知りたくない!という方はお気をつけください)


テレビからラジオ担当へ異動になった地方局の新米アナウンサー鴨川優(浜中文一)と、異動先のラジオディレクター蓮池陽一(福田悠太)の出会いからこの物語は始まります。

新米にもかかわらず、優は午前0時に始まる帯番組「ミッドナイトレディオステーション」のMCに大抜擢されて。同じくいきなり抜擢された引っ込み思案なアシスタント、山野佳澄(大河原恵)となんとか番組をスタートするのですが……

ミッドナイトレディオステーションの放送中には不思議な「霊的なこと」が立て続けに起こり。
しかも、陽気なディレクターの蓮池陽一が実は幽霊であることも発覚して……!

ざっくり言うと、こんな物語。

この作品では、蓮池陽一がもう亡くなっている幽霊なのですが普通に「生きてる人」っぽく振る舞っていて、全く幽霊感がないんです。なんならコミュ力が異常に高い陽キャ中の陽キャ、みたいな人で。

陽一以外にも、もう何年も前に亡くなってしまった方や、少し前に亡くなった方、危篤状態でもうすぐ亡くなってしまいそうな方などが次々に登場するのですが。

みなさん普通にラジオにメッセージを送ってきて。生きてる人が紡ぐ言葉と変わらないテンションなので、聞いていてすごく不思議な気持ちになります。

陽一が亡くなって幽霊になったのは25年前の交通事故が原因で。同じタイミングで事故に遭った奥さまは25年間危篤状態だったのですが……いよいよ危ない状態になり。

最後亡くなる直前に、陽一に会いに来るシーンがあるのですが。

これも文字面だけ見るとすごく重い内容に思えるのですが、陽一と奥さまのやりとりがとっても普通なんです。

昔話を掘り起こして口げんかしたり、くだらないことで笑いあったり。どこにでもいる普通の夫婦。

再会した二人が一緒に天国に向かう感動的なラストかと思いきや、陽一は幽霊ディレクターとしてこの世に残り続けて奥さまだけ先に天国に向かうという!
なんてサッパリした夫婦なの!!!

気づけば泣きながら笑っていて、「軽やかな涙」を流していました。

シンプルに死ぬのは怖いし、当たり前に一緒にいる人といつか別れが来ると思うとやっぱり悲しい。我が家は夫と歳が離れてるので、余計に考えさせられることもあって。

でもあんまり死を大袈裟にとらえすぎず、その境目を恐れすぎず、軽やかにポップに生きたいなーなんてこの舞台を通して思いました。

事故や災害、いつどんな理由で自分や周りの人がどんなことになるかわからないですもんね。

そうだなあ、今話題の「ブラッシュアップライフ」を見てても、同じようなメッセージを受け取ってるかも。いつ死がやってくるかわからない「生」を淡々と、軽やかに受け止めるというか。

そんな風にしてポップに、でも生きてるうちは全力で、生きていけたらな。

なんだか生死について考えさせられる3.11、でした。

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