見出し画像

Monochrome Diary 2024.1.29~2024.2.4

2024.1.29

昨日、一昨日の旅の疲れか、1日をグダグダと過ごしてしまう。友達が多く住む土地から離れた場所にいるから、ふらっと会いに行くことが出来ない。みんなが都会に憧れて、頃合を見て上京する。東京にいる人の半分は他出身者らしいけど、街並みも反映するように色々なものが詰め込まれごった返している。ほどよく混ざったマーブル模様は美しいように見えるけど、少し揺らいだだけで薄汚くなる。街の価値観に感化されずに、今いる場所で何ができて何をするのか。そんなことを考えている。


2024.1.30

週刊少年ジャンプで「アイシールド21」の読み切りが掲載された。最終話からの続き、高校アメフト部の仲間やライバルが大学アメフトに進んだ後の話だ。アイシールド21あるあるだが、アメフトのルールはなんとなくしかわからない。けれど、登場する一人一人のキャラクターが際立ち、ストーリーに熱量があって、自然と引き込まれる。主人公セナがナヨナヨした高校生だったのがアメフトを通して強くなり最速のランニングバックえと成長するのが本編だった。今回の読み切りは、そのセナを実質育て上げた先輩蛭魔とのいわば師弟対決が描かれる。絶対的な存在だった二人が、敵同士になりぶち当たり、さらにその先を暗示させるラストまで最初から最後までニヤけながら読んでいた。


2024.1.31

今日で、2024年の初めの1ヶ月が終わる。大きく動き出したことはないけれど、変に後ろ向きになったりせず、ちゃんと両足で立ち続けられた気がする。この日記も1ヶ月続けられた。特に何も無い日だってある。けれど、たとえ凄く小さいことでも、それに対して思ったことを残しておくことは、いつか振り返った時にこんなことを思ってたのかと再確認出来る。その時にはもしかしたら全く違う感性かもしれないし、まったく変わらず揺るがない根幹の感性かも分からない。そういう忘れ去ってしまうようなことをある日再び見つけて思いを馳せるのは古写真を見つけた時の気持ちに似ている。


2024.2.1

トム・ヨークとポール・トーマス・アンダーソンのショートフィルム「ANIMA」を見る。レディオヘッドよりももっと夢想的なトム・ヨークのソロ曲とその世界を表す舞台とダンス。アニマという言葉について調べると、「男性の無意識にある女性に対するイメージです。男性が夢で女性を見た場合、それがアニマのイメージとなります。」とあった。外部が男性的であっても、無意識下、心の中に女性がある。「男性の夢に現れる女性は、夢を見た人を未知の世界へ導く役割を持つとされています。」とあるように、「ANIMA」では、電車の中で眠りをイメージさせるダンスから始まり、女性を見つけ、無機質な空間や夜の街中でその女性を追う。ようやく手を取り合い踊り分かち合えたところで朝が来る。きっと夢から覚め、現実に戻った時にはこのことは覚えていない。再び夢を見る時にはまた女性を見つけるところから始めなければいけない。雑踏の中から理想を求めていく息苦しさとそれでも雑踏中に確かにあって導いてくれる存在がいる美しさ。心の奥底を映し出す。


2024.2.2

映画「足跡はかき消して」を見る。軍にいたことからPTSDに苦しむ父親と付き添う娘。人目を避け、森林公園で生活していたものの取り締まりを受けて福祉局の管理を経て農村で暮らし始める。人は何かしらで必ず人と関わって生きていくというが、人と繋がることは父親にとって苦痛になる。斜に構えてみれば、福祉局やその後の農村、RVパークの人々の自分達への対応はエゴだし、その後の生活で多くの人と関わりを持つことを想像するとまた苦痛になる。森林での生活は必要以上に人と接触せず、唯一守り、守られている娘と一緒にいられた。一方、娘は森林公園の生活は当たり前になり、自分も父親と同じように人を避けていたものの、人々と触れ合うことでその優しさや繋がりを素直に受け止めて森林での生活から気持ちが離れていく。それでも、「パパが家。」と話すように娘の拠り所は父親ではある。共依存で生きてきた父娘が環境の変化と娘の自立によってそれぞれの道を歩み始めるラストは将来を明るく映し出すものではなく、父親が藪の中に消えていくのは不安がよぎる。


2024.2.3

友人の結婚式に出た。学生時代を一緒に過ごした仲間の幸せそうな姿を見ると、気持ちがフッと沸き立つ。ウェディングロードは花嫁の人生を表し、二人で手を取り合い、この先の人生へ歩みを進める。並んで笑顔を見せる二人の笑顔は天候に恵まれたこの日の雲ひとつない晴天によく似合っていた。


2024.2.4

後楽園ホールで新日本プロレスの興行を見る。配信でいつも見ているし、特別ビッグマッチという訳では無いのに、第1試合で選手たちが出てきた時に(特別応援しているユニットでもない)とても泣きそうになった。以前、本当に気持ちが沈んでいた夜中、あまりにも寂しくて虚しくて、紛らわす為にテレビをつけた時にたまたまワールドプロレスリングがやっていた。そこで映されたオカダ・カズチカの圧倒的で強く「生」を感じさせる姿に自然と涙が出た。プロレスを見るとそういう生きる力が溢れ出ていて、それを浴びるとこちらも力が入る。ロスインゴメンバー全員見れたのは良かったけど、試合時間は短かったし、次世代で必ずトップを取ると思っている辻陽太選手があっさりそれもタップで取られてしまったのはすごく悔しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?