見出し画像

think-sick-sink

どうやっても、
他人じぶんいがいの本心を知ることはできないのに、
どうしても、知りたくて、
他人じぶんいがいの口から出た文字を拾い集めて、
切って、貼って、ようやく繋げて、
自分の口で呑み込もうとするが、
しばらくして、口からはみ出て、飛び出す。

途中で、必死に呑み込もうとしたあまり、
色々な所にぶつかってしまったから、
私のからだは、赤みを帯びている。

結局、
なんだか、よく分からないまま、
時間だけが、熱さまし。


バカ正直で、嫌に真っ直ぐで、曲がったことを、受け付けない。

自分も、第三者から見たら、
かなり冷たく、薄情なほうだと思うが、
他人じぶんいがいの冷たさは、
まるで、刃物のように感じる。

その冷たさは、私の熱情を外に流れさせる。
流れた、熱い液体は、徐々に動けなくさせる。

私は、動けなくならないように、
自分の都合の良い、他人じぶんいがいの言葉からできた、
絆創膏や包帯を、何度も、何度も、何度も、重ねる。

体力を温存するために、
外に流れた液だまりの温度が、自分と同じになるまで、
包帯越しに、患部を浸す。

結局、
なんだか、よく分からないまま、
時間だけが、治療薬。


そんな私も、影響を受けて、
少しは、曲がった部分が出てきた。

でも、それは余計に、傷を深くするばかりで、
前よりも、良くなるのに時間がかかってばかり。

「考えすぎよ。」
「深く考えすぎだと思うよ。」

そう言われる度に、もっとずっと、
液だまりが乾いたところに、黙って佇んで、眠っていたい。
そんな風に思うことも、しばしば。

結局、
なんだか、よく分からないまま、
時間だけが、救い。


でも、やっぱ、
もう関わりたくないと思っていても、
関わたいと願うところは、
人間らしいなと、人間らしく回帰する。


傷だらけでないと分からないこともある。

それは、
血の流れた人間でしか、
言葉をもつ人間でしか、
心を持つ人間しか、分かり得ないはずだ。

この記事が参加している募集

サポート以上に、フォローして頂けると、大変、嬉しいです!