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「共通言語」をつくる

ソーシャルアクションを色々と行なっていると、結構目の当たりにするのは「福祉のことって本当に知られていない」ということです。
 
 
婚活支援をしてみると、「確かに。障がいがあったって恋愛や結婚をしたいと思うのは当たり前だよね。考えた事がなかった」という声を聞きます。
障がい者の性について取り組みをしていると「障がいのある方にだって性欲があるなんて当たり前のこと、忘れてた」という声を聞きます。
 
 
それだけじゃなくて、作業の依頼なんかを受けるようになってみると、「気にはなっていたんだけど、どこに声をかけたらいいか分からなかった」とか、思いのほか企業さんも障がいのある方の社会参加についての間口を作ろうとしていることを僕らが思い知らされたり。
 
 
それだけじゃなくて、同じ福祉界隈であっても、例えば僕ら事業者と当事者、もしくはその家族は同じ課題に向き合っているはずなんですが、持っている情報も違えば、持っている認識すら違っていることが少なくありません。
 
 
 
つまり、例えば「障がい者の社会参加」という話題をとってみても、例えば福祉制度の事業者の中で考えているものと、当事者や家族が願っているビジョンと、実際の社会資源がとらえているものと全然違っていたりする、という事です。
 
 
話題は同じなのかもしれませんが、それぞれが持っている情報の差もあれば、それぞれが思い描いているものも違う、そしてそれぞれにとっての実現可能性のある姿も違っていたりする。
 
 
そんな中で議論をしても、なかなか前に進みませんよね。
 
 
事業者は自分達の領域の中で出来る事、できない事、今すぐにできない事などがある。当事者や家族はそのルールは知らないから願うことを願う。社会資源はそもそも接地面がないから下手をすると見ることも知ることもないし、繋がろうと思ってもどこを目がけたらいいか分からない、みたいな平行線。
 
 
 
僕らは今「見える福祉」ということ、そして誰しもが触れやすい福祉を少しでも地域で展開するために、ダイニングバーをお借りしてのイベントなどを行なっています。
 
 
福祉を「知らない」もの「見えない」もの、そして関わる事がないもののままにしてしまうことが社会との分断を深めてしまうと感じて、目にするところでエンタメ性を纏わせて活動を行なっています。
 
 
でも、多分それだけじゃいけないんだろうな、ということを感じるんですね。
 
 
例え見えたからといって、ちょっと知ったからといって、それで放っておいても前に進むものじゃありません。
大事なのはそこからどんなコミュニケーションが生まれるか、です。
 
 
そのために、僕ら福祉事業者が自分達のルールや世界の中から外を眺めて意見を述べる、じゃダメなんじゃないかと思うんです。
福祉だけど福祉の中に籠らずに外に出て、対話をするための共通言語を作ることが大事なんじゃないかと思うんです。
 
 
そんな話です。





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