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2021年の振り返り

昨年よりnoteで簡単な振り返りをしていますので、2021年についても法人・個人の観点から振り返りたいと思います。(昨年の振り返りnoteはこちら)

コロナ禍も2年目に入り、さまざまな場所でその影響を見聞きし、自身ができ得ることを都度立ち止まって考えさせられた1年でした。

2021年上半期は、先日重点計画が策定された孤独・孤立対策において、申請主義によって生じる制度からの排除による孤立の問題に国に取り組んで網羅うべく取り上げもらうべく、3月に3団体連盟で要望書を提出しました。

4月には以下提言を行い、

9月〜11月に相談窓口や公的支援制度をチャットボットでナビゲートするウェブサイトが開設されました。制度の説明表記がわかりづらかったり、各自治体の担当課のURLや電話番号の自動表示に至っていないなど、制度等を必要としている方の側に立った際の使い勝手としては「役に立つ」と胸を張っていえるまでには全く至っていません。私は企画委員として提言と実装に関わりましたので、引き続き意味あるものになるよう改善を提言していきたいと思います。

以下noteにも記した通り、社会保障制度を公助たらしめるためには、制度を利用申請する権利を行使することをサポートする施策をきめ細かく張り巡らせていく必要があります。

申請する権利を行使することをサポートする施策によって、公助へのアクセシビリティが高まることによって、ある一定、制度や政治への信頼を取り戻すことにつながるのではないか、と個人的には考えています。

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人権・苦情相談窓口の開設

8月には法人において「人権・苦情相談窓口」を開設しました。

介護保険事業や障害福祉事業を行う事業者には、苦情相談窓口などの設置が義務付けられています。しかし、弊法人はどの事業も行なっていないゆえ、社会福祉有資格者たちによって構成されている組織であるにも関わらず、苦情相談窓口の設置を免れている事態を問題だと法人内で声が上がったこと、パワーハラスメントに関する法律など、法整備が進んできていること、今期、外部の方に依頼をする資金的に目処が立ったことなどの経緯を経て、開設に至りました。

コンサルティング事業

法人の主たる事業であるコンサルティング(という名の、ケースワークからソーシャルアクションまでを他団体のメンバーとしてオーダーメイドのサポートを行う)事業については、今年は7プロジェクトをご一緒しました。団体間の守秘義務があり詳細はSNS等では発信していませんが、以下概要のみホームページに記しておりますので、ご関心があればぜひご覧ください。
ソーシャルワークを必要としている法人の方からのご依頼、お待ちしています。


個人向けサポートプロジェクト

10月からは個人向けサポートと題して、3名のソーシャルワーカーの方の力をお借りして、スーパービジョンやキャリア相談を個人に提供させていただく事業を開始しました。3ヶ月でのべ15名の方に活用いただきました、


研修プログラム

メゾ・マクロ実践を試行するソーシャルワーカーの方々を対象とした研修プログラムも5期目に入りました。1月開催は「反抑圧的実践」をテーマにカナダで実践をなさっておられる市川さんを講師にお招きします。単発参加は現在も受け付けていますので、ご関心のある方はぜひご参加ください。


ほか

NPO法人育て上げネットさんに誘っていただき、Tiktokにおける制度情報の発信なども行いました。


個人としての活動や変化など

個人としては、デジタル庁の東さんとnoteのマガジンを作成したり、


NPO法人両育ワールドの理事になりました。私自身はほとんど何もしていませんが、代表の重光さんが推進してこられた難病白書は、非常に骨太な、難病を患う方を取り巻く社会環境を概観する貴重な資料になりました。以下よろしければぜひご覧ください。

大学や専門学校の授業において、独立型ソーシャルワーカーや、マクロソーシャルワークについてのテーマでお話させていただく機会をほぼ毎月いただきました。学生さんからはさまざまな問いを差し向けていただき、都度考える機会となり、有意義な時間をいただくことができ感謝しています。


個人的なことですが、結婚し、引っ越ししました。お祝いしてくださる方、以下にてお待ちしております...!


住んでいる地域でパートナーと小さい会社も興しました(私はほとんど何もしていません...汗)長く住むことを決めた地域において”も”でき得ることを模索していきたいと思っています。

Social Change Agencyは、さまざまな経験のある方が集って下さっています(まだホームページに掲載のない方もいらっしゃいますが)1年間、ご一緒くださり感謝すると共に、法人としてできることも増えてきていますので、法人への提案や依頼もぜひお待ちしています!!


来年


お世話になっているK先生に声をかけていただき、大学で授業を持たせていただく予定です。

加えて、中高生向けに書籍を出版させていただくことにもなっており、ここ数ヶ月、毎晩夜、原稿を書いています。

経緯:
かねてから、申請主義によって生じる課題の一部として、義務教育等で社会保障制度について学ぶ機会が乏しいことに課題意識を持っていたところ、編集者の方から声をかけていただいたという経緯です。

目的:
・15歳前後の中学生・高校生の段階で、こんなことが起きた時にはこんな制度があるということをぼんやりとでも覚えておいてもらうきっかけを作り、
いざ人生で何か起きた際に、制度を思い出してもらい活用してもらうための一助にすること。
・制度利用が権利であり、恥ではないという認識を持ってもらうきっかけをつくること。

形式:
10代から40代の11人(予定)のエピソードごとに登場人物に困りごとが起こり、その後、制度について知り利用の入り口に行き着くところまでを短い物語として描くというものです(物語として書くことに苦戦しています...汗


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依頼をいただいたとき、大学の先生でもない自分がこのような依頼に応えてよいものか、と逡巡しましたが、申請主義によって生じる課題について考えたとき、義務教育時点で、社会保障制度の種類や制度の概要について知ることは、権利主体として制度を利用することを後押しするだけではなく、社会保障制度にこびりついている構造的スティグマを弱体化することにもつながると思い、であるならば、と思いお引き受けしました。

現場のソーシャルワーカーの方複数名に監修アドバイスをお願いし、意見をいただきながら、書き進めています。書籍を入り口として、社会保障制度教育周りに何かしらのアプローチができないかとも思っているので、ソーシャルワーカーの方だけではなく、学校の先生方などにも力を貸していただくべく、来年は教育関係の方々にお話を伺う機会を増やしていきたいと思っています。


本年関わって下さった皆様に感謝申し上げます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。




noteに年間振り返り機能があったので、自分の備忘録として以下リンクを貼っておきます。


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