少女漫画で王子が幼馴染に負けるワケ

私は中1の頃までれっきとしたちゃおっ子でした。
ドーリーカノンでしょ、てぃんくるコレクションでしょ…！主に夢を追うヒロイン＋助けてくれるヒーローの組み合わせが大好きでしたね。

こちらはちゃお作品ではないのですが、おそらく初めて単行本を集めたのが、かの有名なしゅごキャラでございます。わからない方にざっと説明すると、まあ守護霊的なマスコットと共に願いの叶うと言われる卵を探し、卵の力を悪用しようとする悪の組織と対決するみたいな感じです。そんな中で、外ヅラに悩むヒロインあむちゃんがなりたい自分を探していきながらも成長したり、きゅんきゅんな恋をしたり…などなど、かなり濃ゆい内容になっております。はい、ここで気になった方はもうこの先読まないでください。ネタバレになるので。

ネタバレあり↓

そしてなんだかんだあって物語は解決し、あむちゃんは王子様系男子唯世くんと良い感じになるも、一時期敵の手下ポジションだった高校生イクトくんを選びます。かなり序盤からあむちゃんは唯世くんラブだったのに、まあ心移りというかなんというか、上手いこと表現されているんですよこれが。当時小4の私は驚きました。何故！！！
何故イクトなんだ！！！小学生女子に手を出す高校生ってやばいだろ！！！！！と。

わかってなかったんですよ、白っぽいイケメンと黒っぽいイケメンがいたら黒っぽいイケメンの方に女子は惹かれるという少女漫画の法則を。
白っぽいイケメンは完璧で、でもどこか頼りない弱点があって、決して弱みを見せようとしない憧れの存在です。
一方黒っぽいイケメンはぶっきらぼうでどこか使えない、でもたまに優しい友達みたいな存在です。
では何故、幼馴染タイプの黒っぽいイケメンが勝ってしまうのか。
原因はおそらく、完璧な人には心を開くことができないからだと思います。弱みを見せてくれない人に対して、自分の弱みを見せることはとても難しいです。憧れの存在の前では、ちょっと気が張るし、ちょっとおすまししてしまいます。あむちゃんも、唯世くんの前だとおすまししてますね笑
しかし、イクトの前ではノーブラ&ヘアターバン状態でぎゃんぎゃん騒ぎます。イクトは意地悪ばっかりするしかなり変態気質ですが、どこか放っておけないバブみがあるのです。
そう、バブみ。ぶっきらぼうな黒イケメンは母性を刺激するという特殊能力があります。少女漫画に限らず普通のラブコメにおいても、ダメンズ主人公のライバルに完璧くんという構図はちまちまありますが、ここでもバブみ。ダメンズというものは古来から放っておけない物なのでしょうか。
ちょっと情けない感じが母性にクリーンヒット、普段かっこつけているからこその可愛さ。これは友達っぽい黒イケメンにしか出せない魅力です。

そんなわけで、乙女は黒イケメンに弱いのだと思います。白イケメンに片思い、というよりかは黒イケメンとの友達以上恋人未満みたいな関係というものに人々はキュンキュンするのかもしれませんね❤︎