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外資系企業で英語はどのぐらい必要か

こんにちは。外資系企業で必要な英語力について質問を多く受けるので、私の経験からお話しさせていただきます。

外資系企業で必要な英語力は職種による

例えば外資系であっても、営業の場合は日本市場の担当でしょうから、英語を使う機会はほぼないですし、その必要性も低いかと思います。一方、海外本社とのコミュニケーションを頻繁にとる部署や、同僚に日本人以外の方がいる部署では、日本人同士でも英語でのコミュニケーションをすることが多い印象です。これは別に気取っているのではなく、日本語と英語を切り替えるのが面倒になるからです。頭の中もキーボードも。

会議も同様で、メンバーに一人でも外国人がいると、日本ローカルの会議もすべて英語で実施しますが、いない場合は全部日本語のことも多いです。(英語を公用語としている会社では違うかもしれませんが)

また、ドキュメント類は英語が基本です。慣れていないと量に圧倒されるかもしれませんが、日常業務でそこまで高度な英語のスキルは必要ないかと思います。ビジネス文書はわかりやすさが求められるので、その分野の専門用語は知る必要がありますが、ある程度の長文読解力さえあれば何とかなります。最近は翻訳ソフトの性能も上がってますしね。

TOEICでいうと700~750点ぐらい

客観的にどのぐらいの英語力が必要かというと、何か分からない時に海外本社へ問い合わせる程度であれば、TOEIC750点で通常の業務は回せるかな、と思います。日本人は話す聞くが苦手ですが、海外の担当者もそれはよく知っているので(悲しい事実ではありますが)、ゆっくり話してくれます。

ただし、海外本社、特にネイティブの方との議論、交渉が必要な部署はもう少し英語力が必要になるかと思います。ネイティブは英語力で教養の程度を図るところがあり、英語ができない=教養がない、と思われてしまい不利なのです。(ちなみに英語以外何話せるの、とネイティブに聞くのはNGです)

よく外資、特に米系の会社には英語はできるけれども仕事ができない人が出世している、と言いますが、仕事ができても英語ができないと、海外本社とのやり取りにおいてはビジネスパーソンとしてのスタート地点にも立てないので、英語ができる人のほうが海外本社の覚えめでたく、結果的に生き残れるのかもしれません。(データがあるわけではなく、完全な主観ですが)

TOEIC 750点ってハードル高く思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、周りを見ていても必要に迫られれば1年で超えられるハードルなので、入社時点での英語力はあまり気にすることはないと個人的には思います。
私自身も新卒で入社した時のTOEICスコア(人生初受験)は570点で、当時の人事部長に嫌味を言われましたが、1年経たないうちに800点を超えました。

海外本社で仕事をしたいのであればさらに上

ただし、ここに記載したのは日本法人でローカルの仕事をするときのレベルで、海外本社でグローバルの仕事をしようと思ったら、TOEIC900点あっても全然足りないです。そこでは英語をアウトプットする能力、特に論理的展開力が大事になりますし、より広い意味での(言語に限らない)異文化コミュニケーション力も必要になります。
残念ながらそんな機会、日本の子会社にいるとなかなか回っては来ないですが、認められて日本法人から本社に転籍される方も、稀にはいらっしゃいますね。

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