3ヶ月間ほぼ連戦。心身の負荷+経済的負担と闘いながら、それでも仕事の継続は力に変えていけるはずだと思いたいこと
今季のJ2リーグは、早くも今節から後半戦に入ります。カタールW杯開催の影響で今季は例年よりずっと早く10月にリーグ戦全日程が終了となるため、シーズンの進み具合もいつもより早いのです。
なんせ大分トリニータにとって開幕からのこの3ヶ月間は地獄でした。昨季J1の18位だったため、ただでさえ過密日程の上にルヴァンカップが同時進行する。それにコロナ禍の影響がちょっとあって、なんと開幕から11連戦、9連戦、7連戦と、シーズン前半戦のほとんどが中2日、中3日での連戦という異例のスケジュールだったのです。
どんだけハードだったかを、以下に列挙しますね。
■はアウェイ戦、□はホーム戦です。
わたしは全試合を現地で取材していますが、個人的にヤバかったのは最初の11連戦の中の、中2日での4連戦。11連戦の9戦目くらいは完全に疲労のピークで、仕事でも私生活でも、頭がぼーっとしてました。その後は9連戦、7連戦と少しずつ楽に(楽に!?)なる中で、水曜の大阪からの土曜の岩手の中2日アウェイ連戦はしんどかったですねー。大阪は夏日で岩手は真冬の寒さという気候のギャップにも苛まれながら、あれで岩手戦に負けていたら完全に心折れてた可能性。
あとは経済的な負荷。アウェイ出張の経費は毎月のギャランティーの中からすべて自分でやりくりする契約なのですが、4月なんてアウェイが5試合ですからね…一泊2000円ちょっとの宿を使ったりとだいぶ節約したのですが、交通費だけで大幅な単月赤字で、そのぶんはいまだに回収できず。いや今後も回収できるのかどうか…4月はマジでなんのために仕事してるのかわからないといった状況でした。もうあんなの絶対経験したくない。
選手も連戦の負荷で負傷者多発するし、なんか半分くらいいないんじゃないかくらいの時期が続いていて、あの状況はトレーナーたちメディカルスタッフも大変だったことでしょう。もちろん監督以下コーチングスタッフも次々にやってくる試合の準備をしなくてはならず、リーグ戦とカップ戦が不規則に入り混じる中、怪我していない戦力をやりくりしながら、本当にいろんな戦い方で乗り切った前半戦でした。きっとその積み重ねが後半戦に生きてくると信じたい…ていうか生きてこなきゃ報われなさすぎる。
サポーターのみなさんも、だいぶフラストレーションが溜まっていたようです。コロナ禍で練習見学が出来ない上にクラブから負傷者情報がリリースされないので、誰が怪我しているのか、なぜ結果が出ないのかとやきもきするのは十分に理解できる。ただ、考えていただきたいと思うのは、クラブが情報をリリースしないことには理由があるということです。結果を出すために情報戦も大事。だけどもうSNSや記事などでトレーニング写真を見た瞬間に「誰と誰は怪我確定」とか「誰誰が復帰してる」とか、脊髄反射的に引用リツイートされてしまうので、こちらとしても情報を出しづらくなってしまいます。と言ってもサポーターとしても情報は知りたいでしょうし、あまりに隠しても今度は情報の質や露出度が低下して、ファンやサポーターからの関心が薄れてしまう。それで苦肉の策として有料記事でちらっと小出ししたのですが、有料記事にもかかわらず写真やテキストから得た情報を全世界に公開したツイートで流出させられてしまい、これだけ配慮してこれかよ…と正直絶望感しかなかったです、あのときは。まあ気持ちはわかるんだけど。
そんな頭痛のタネとも闘いながら、とにかく怒涛の前半戦を乗り切って、まさに今夜開催されるJ2第22節・栃木SC対大分トリニータの一戦からはリーグ後半戦です。その取材のために少し早めに栃木入りして、某所の宿で缶詰状態で仕事に集中しているところ。連戦が終わったので滞っていた書籍の原稿も、ようやく進みはじめました。ここからさらにギアアップ。
このホテルはこっち方面で仕事があるときの定宿にしていて、なぜかというと毎回めちゃくちゃ仕事が捗る。静かだし、なにか空気感がいいんでしょうね。前半戦は大赤字だけどここだけは過密日程を乗り切った自分へのご褒美的に、無理してでも譲れなかった。おかげでだいぶ原稿が進みました。
さて、ぼちぼち移動です。日中は暑くなるのかなー。不本意だった前半戦の戦績を、ここからどれだけ巻き返していけるか。チームに期待です。
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