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US Residency Match

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卒後9年目で挑んだ内科マッチング。2020年にフェローシップマッチに強いuniversity-programにsuccessful match!
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2020年4月の記事一覧

D.O.がヤバイ。IMGがどんどん不利になっていく理由。

D.O.という言葉を聞いた事がある人は多いかもしれませんが、この学位に関して詳しく知っている人はあまり多くないと思います。ここ数年のDOのトレンドは脅威なので、よく理解しておいた方がいいです。 アメリカ人が医者になる方法は3つアメリカで医者になるためにはM.D.の学位を取得できるmedical school(=allopathic medical school)に入学するのが王道です。しかしアメリカには現在153校しかallopathic medical schoolがあり

Match Weekと第1希望にマッチする割合

毎年3月中旬にMatch Weekがあります。ERAS 2020では3月16日がマッチ結果の発表及びSOAPの開始、3月20日がいわゆる「Match Day」で、マッチしたプログラムの結果発表でした。 SOAPはMatch Weekの初日(月曜)にアンマッチと発表された人が参加する再マッチングシステムです。Match WeekまでにSOAPに関する案内がNRMPから何度も届くのですが、全員に届く案内であり、マッチしていないことを意味する訳ではありませんのでご安心を。 Ma

ROL (Rank Order List)の作成と承認

ほとんどのプログラムが1月中には全てのインタビューを終了し、その後選考委員で会議を開いて誰をランキングに入れるか最終決定するようです。私達もROLの作成が1月中旬から可能となり、applicantもプログラムも2月末(ERAS 2020では2月26日)がROL作成の締め切りとなります。 ROLはレジデンシー申請に使用したウェブサイト(MyERAS)と異なるサイトで行うため、registrationが必要です。9月中にアカウントを作成できるようになりますが、有料です。ERAS

Residency Interview⑤:Post-interview communication

レジデンシーインタビュー関連記事の最後は「post-interview communication」に関してです。下記2つの方法が主流だと思います。 ①Eメール ②Thank you letterの郵送 対策本にあるように、面接後すぐに(数時間以内に)メールでお礼を伝えるのがいいと思います。その日の内に面接した人を評価し、その後はその評価を変えないからだそうです。なので、メールの下書きをしておき、面接官の名前の追加と、その日話した内容や経験した内容、印象を付け加えてすぐに

Residency Interview④:インタビュー本番!!

「Tell me about yourself」この質問で始まることが多かったです。簡潔に(60秒程度で)この道を歩んだ経歴を話しました。その後は「なぜこの経歴を持った人がこのプログラムにアプライしたのか」について詳しく尋ねる質問に移ることがほとんどでした。私からすれば面接官を頷かせる絶好のチャンス。日本での経歴が多い人こそ「なるほど、面白い」と言ってもらえるconvincingな返事を用意しておくのがいいと思います。そうでない人も、そのプログラムに特有の理由を用意しておくと

Residency Interview③:当日の流れ

大まかな流れは下記の通り。 ・受付(集合時間は様々で、私の場合は早くて7時半、遅くて9時でした) ・Opening、プログラム紹介(軽食付きのことも) ・モーニングレクチャー(チーフ、レジデント、ファカルティによる症例検討会) ・インタビュー開始(インタビュー数は1〜2つで、PDとレジデントの組み合わせが多かったです) ・院内ツアー ・現レジデントと昼食 ・Closing(1−2時頃解散) 気付いた点・集合時間30分前に着くのは早過ぎと感じました。ただ、病院に着いてから指定

Residency Interview②:インタビュー対策

私が行った対策は ① インタビューの対策本に記載されている質問の回答を大まかに作る ② 自分のCVを元に質問を自分で考え、伝えることをまとめる ③ プログラム毎に質問を考える ④ 友人とSkypeで練習 ⑤  1人で練習 ・・・ ①  私が使用した対策本は以下の2冊です。どちらも有名な本だと思います。他にも参考書はあると思いますが、多分どれも大差ないです。 この本に記載されているほぼ全ての質問に対し大まかな回答を作りました。合計で100個弱程度あると思います。Behav

Interview Invitation⑤:滞在場所や飛行機の予約、食事など

ホテル病院から徒歩圏内の近くに滞在するのが1番時間のコントロールがしやすく、ストレスが少ないです。 プログラムによってはホテルをいくつか紹介してくれますし、割引があることもあります。近い場所にホテルがない時や割引があっても高い時は私はある程度リーズナブルな近くのホテルか、スーパーホストが管理しているAirbnbに滞在して歩いて病院に向かうようにしました。病院まで運転して参加したインタビューも複数あったので、運転に慣れている人は車でも全く問題ないと思います。指定した場所に駐車す

Interview Invitation④:インタビューの日程調整

以前共有した通り、インタビューの招待は9月後半から10月がピークなのですが、私が所属していたWhatsAppグループの人達は ・言語の壁がないのもあってインタビューの練習が早期に完了し、10月後半からどんどんインタビューをスケジュール ・日本人IMGのように自国で働きながら渡米してインタビューを受ける人はほぼおらず、インタビューのためにアメリカに長期滞在 ・NYやIL等、IMGフレンドリーな州に呼ばれる可能性が高いので、そういった場所を拠点として動く といった感じでした。

③内科レジデンシーのプログラム選択:ABIM Research Pathway

日本の医学教育の都合上、今後日本人IMGがこのpathwayを通してレジデンシーにマッチする可能性はある例外を除きゼロですのであまり参考にならないと思いますが、昨年自分が該当しないかかなり調べて、実際に一部アプライもしたので共有しておきます。 ・・・ アメリカの有名な大学病院(30−50施設程度)はphysician-scientistを育てることに特化したプログラムを用意しており、physician-scientist training program (PSTP)とよ

②内科レジデンシーのプログラム選択(PGY5以上)とマッチ率を上げる方法

驚いたことは、PGY5以上の人でgapのない経歴を持つapplicantはかなり少ないということです。Gapがあるold IMGはobservershipやexternship等を行う事で現場復帰→レジデンシー申請という流れが多いように思いました。そういった人達の多くはアメリカでラボに所属し研究実績を作りたい、あわよくば論文を書きたいと思っているのですが、コネも乏しいのでその方法を取るのはかなり厳しいです。確かに、Stanford等多くの大学は連絡しても無視です。 その次にあ

①内科レジデンシーのプログラム選択(PGY5以下)

アメリカで医師になる理由は人それぞれですが、この記事はレジデンシー後にフェローシップに入ることを目標にしている人向けです。前回少し触れた通り、PGY5以上というだけで途端にインタビューに呼ばれなくなりますので、PGY5以下と以上で分けて記載します。 ・・・ 卒後3年以下を応募条件にしているプログラムも多いです。なので比較するとPGY4-5は実際不利ですが、gapさえなければ全然マッチ可能です(良いプログラムにマッチするかは別問題)。 500を超えるIMプログラムの内、PG