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不定期連載、Crème de la Crème(クレム・ド・ラ・クレム)

今日まで毎日毎日、音にしたら「こつこつ」とnoteを書いてきた。経過について書くのはまだ時期尚早な気がするけれども。それでも。

今年の1月末から始めたnoteをようやくここまで運んでこれた。

すすす、とタイピングが進んだ日。仕事帰りの電車の中で携帯をぽちぽちしていた日。朝から「これ今日のnoteに書きたいな」という出来事を見つけた日。友達が泊まりにきて、今日は絶対に書けないと思った日。バンプオブチキンのライブで、女子トイレの待ち時間に書いたこともあった。

どこにも行けなさそうな自分の気持ちを吐露したり、ちょっと見つけた面白いことをまとめてみたり。図々しく自慢したいことを書いたりもした。

そして8月からは、バトンズ・ライティング・カレッジの素敵人たちと「かく、つなぐ、めぐる」というエッセイマガジンもスタートした。

こうしてあった出来事を連ねて過去形が続くと、確かにそこを歩んできたんだなあという気持ちになる。とん、と踏み出した先が道でよかったと思うこともあるし、とん、と踏み出した先がまさか、崖っぷちだったことも書かないだけで、実はある。

それでもやっぱり、1日の終わりには800文字ぐらいの文章を書いた。400字詰めの作文用紙にするとたった2枚。たった2枚の小さな書き物。

さっき私は、「ようやくここまで運んでこれた」と書いたけれど、実際のところ、書いたものが私をここまで運んでくれた側面も往々にしてある。例えば、自分のSNSとしてnoteを紹介したり、書いた記事にコメントをもらったり、スキという小さな告白とハートをもらったり。

”終わりよければすべて良し”を自分なりの合言葉としてnoteを書いてきた。

だから、もう少しだけ。ここからもう少しだけ毎日noteを面白くしたいなあと思って、勝手に「不定期連載」をしようと思っています。

連載名は「Crème de la Crème(クレム・ド・ラ・クレム)」

これで、「お」と思った人とはぜひ話をしたいなあ。何から引っ張ってきたかというと、一時期ドはまりしていた村上春樹さんの著書「一人称単数」という短編を集めた小説の1篇から。

短編名は「クリーム」という。数ページしかない不思議な短編だからさくっと読んでみてもらいたい。

割愛して伝えると、とあるピアノリサイタルの招待状をもらった主人公が会場に向かうとそこはカギが閉まっていた。明らかに騙された主人公。あーあと思って公園に行くと、そこにいる老人が主人公にこんな話をする。

「フランス語に『クレム・ド・ラ・クレム』という表現があるが、知ってるか?」

知らないと僕は言った。(中略)

「クリームの中のクリーム、とびっきり最良のものという意味や。人生のいちばん大事なエッセンスーそれが『クレム・ド・ラ・クレム』なんや。わかるか? それ以外はな、みんなしょうないつまらんことばっかりや」
村上春樹著「一人称単数」ークリームより

ここに出てくる、クレム・ド・ラ・クレムーCrème de la Crème、が不定期連載名。

なんでこの単語なのかというと、響きが甘くて可愛いのと、小さくても大きくてもサイズなんか関係なしに自分の人生の最良のクリームを書きたいと思ったから。私にとってクリームであればなんでもいい。甘くて、とろけていればいい。熱でたらりと緩くなってもいい。

もし、私が連載をもたせてもらえたとしたら、と空想の中で読者のことを想像してちょっとだけ真面目に長めに文章を書く。

例えば、好きな雑誌で連載が持てるとしたら? 原稿料をいくらかもらって掲載してもらえるとしたら? もし本当にそういうお仕事がきたとしたら、私は一体何を書く? 

そんな妄想と少しの現実を近づけたくて始めようと。

ほんとうは毎日連載、としたかったのだけれどそれはなかなか……と思ってしまったから、毎日noteの中で不定期にしっかりめに文章を書く。

私が始める、私勝手な不定期連載「Crème de la Crème」。

マガジンとしてぽつぽつとはじめるので、よかったらぜひ。

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。