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夜遅く、最寄り駅のマクドナルドで自分を労わる

大学生のとき、アルバイトが終わると必ずマクドナルドのポテトを買ってから家に帰る時期があった。ちょうどこのぐらい、春の終わり夏の始まりの時期だった。半袖になるには早すぎて、長袖だと肌暑い、そんな時期。

あの油っぽく香ばしい匂いは、アルバイトでへとへとになった体の細胞を叩き起こした。まかないを食べたはずなのに、ぐううとお腹が鳴る。

マクドナルドの店内は、テイクアウトしていく人にとても優しい。入口からレジまでが基本的に一直線。今は設計が変わって、注文口と受け取り口が別だけれど、それでもやっぱりテイクアウトする人に優しいなあ、と思う。

アプリでクーポンを開いて、190円でLサイズのポテトを買う。

ちょっと話がそれてしまうけれど、マクドナルドのアプリはぜひ入れて欲しい。いつでも使える結構便利なクーポンがたくさんあって、割引額は少ないかもしれないけど、でも、誰でもすぐに使えることができるのでおすすめ。

「Lサイズのポテトでお待ちの、○番の方~」

呼ばれて、私は受け取るタイミングでケチャップをお願いする。Lサイズのポテトが入った紙袋。マクドナルドの匂いって、「あ、マックの匂いだ」ってなるからすごい。(ちょっと昨日のnote、匂いの話とかぶってしまうけれど笑)

大学生の私は待ちきれなくて、家に帰る道中からつまみ食いしていた。かりかりとも、しゃりしゃりとも、しなしなともしているマックのポテト。疲れた体に、じゃがいもが沁みる。

美味しいものは脂肪と糖でできている、というCMがあるけれど、この瞬間にこそそれを感じる。美味しいポテトはジャガイモと、疲労でできている。


自分にそういう経験があるからか、夜遅く、最寄り駅のマクドナルドで並んでいる人を見かけると、その人を好きになる。

ああ、お疲れ様。買って、家に帰ってから食べるのかな。マックの匂いと一緒に家に帰る。がさがさと袋からハンバーガーを出す。わかる、美味しいよね。

疲れた体に、マックは優しい。健康的にはまったく優しくないのだけれど、でも、お疲れ様のエネルギーをくれると思う。

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