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「自己中」になってみたら働くのが楽しくなった話

  • 会社への帰属意識を減らしてみたら、逆に働くことが今まで以上に楽しくなってきた話をします。

今日は仕事の話を。

昨年頃から、ひょんなことから「自己中」に働くようになってきたところ、働くことがすごく楽しくなってきました。
あ、誤解なきよう。ここでいう「自己中」とは、「人の迷惑を気にせず、自分勝手に振る舞う」という意味ではありません。

生きていく上で、会社(仕事)ではなく自分を中心に置く、まさに「自己中心」の生き方です。

1 もともとの私と会社の関係性

私は、福岡の大手企業でサラリーマンをしています。
働き始めてもう10年ほどになりますね。

入社以来、仕事は結構な激務続きですが、愛社心が強いこともあり、いわゆるバリバリなハードワーカーとして、ポジティブに働いてきました。

そのときの、私と会社、そしてその他私生活における色々な事柄の関係性は以下のようなイメージでした。

会社に帰属する私

会社があり、そこに帰属している私。
もともとプライベートも充実しているほうでしたが、それらはあくまでも付属的なもの。

一日の大半を使うのが仕事の時間ですし、この意識は、自然と形成されていったように感じます。

2 いつの間にか意識が変わって来た

さて、そんな私、ひょんなことから、会社の外で産学官民連携のプロジェクトに関わるようになりました

当初は会社業務の紐付きで参加したのですが、年齢も立場も考え方も何もかもがバラバラな方々とまさに「ダイバーシティ」な環境で物事を進めて行く経験が新鮮で、最初に関わってから数年後には、業務を離れて個人的な関わりを開始。今に至っています。

そのプロジェクトは、私のようなサラリーマンの他、スタートアップの方、行政の方、個人事業主の方などなど、働き方やライフスタイルもバラバラな方で構成されています。

そのような方とコミュニケーションを重ね、彼らと過ごす時間が増える中で、私の中で「当たり前」だった、「会社に帰属する」という意識が徐々に解体されていきました

その結果、私の中での会社の位置づけは下のように。

会社は私を構成する属性のほんの一部

それまでの私のアイデンティティは「〇〇株式会社〇〇部所属のかすとりです」という意識だったんですが、だんだんと、「私はかすとりと申します。福岡在住です。趣味は〇〇とか、〇〇です。仕事は〇〇株式会社で〇〇を担当しています」となってきた感じです。

つまり、「働いている会社」を起点に自己を規定するのではなく、まず自分がいて、その多様な属性の一つとして働いている会社もある

絶対的なものであった会社が、自分の中で相対的なものに。

たいしたことのない話に聴こえるかもしれませんが、これは私にとって、そして仕事においても、少なからぬ影響をもたらしました。そう、それも、良い方向に。

3 良い変化①  毎日の仕事に活力。

それまで、働くことの至上命題は「いかに会社に貢献するか」でした。

働くことの意識の変容に伴い、これが、「人生というキャリアを築いていく中で、会社・仕事をどう使うか」という意識に変わってきました。

例えば。

今後の人生でこういうことをしたいので、こういったノウハウを身に着けておきたい。なので、そういった部署への異動希望を検討しよう。とか。

Aさん(社外の方)とお近づきになりたいな。あの人はこういうことを知りたがってるみたいだな。うちの会社、確か、〇〇部にそういうことに詳しい人いたよなー。その人と接触して、Aさんに紹介してあげよう。とか。

言うなれば、「仕事中ずっと悪だくみしているような感覚」です。

「そんなことをしてたら、仕事の効率が下がるのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、こういった意識によって、日々の仕事に高い充実感が生まれ、結果的に業務効率も高まったような気がしています。

4 良い変化②  会社のために、忖度のない主張を。

サラリーマンたるもの、上司の言い分に、真っ向から反対することって結構難しかったりします。

私も以前は上の意見に忖度することも多かったですが、この意識変容に伴って、忖度が大幅に減ったような気がします。

当然ながらこれは、上司に無闇に反抗することを意味しません。一生懸命考えた上で、自身として結論を出したことは、誠心誠意言葉にして会社に伝える、ということです。

これが出来るようになったのは、明らかに、自身の中で会社の位置づけが相対的に低下したからです。

自身の中で会社が絶対的であると、そんな存在に軽々しく反対なんかできません。しかし、会社は自身の属性の一部でしかない、という認識に立つと、正しいことを正しいと、しっかりと伝えることが出来るようになります。

そしてこれは当然、長期的に見れば会社にとっても良いことですよね。会社の位置づけを自身の中で相対的に低下させることによって、逆説的に、会社への貢献度を高める。私の中で、こんなことが起こったように感じています。

5 これからも

社会情勢として、兼業や副業が解禁される動きも進んでおり、会社への帰属意識の低下が今後も促進されていくのは間違いないでしょう。

しかし一方で、日本社会で古来から染みついているこの意識は、結構手強いような気もしています。

もし皆さんが、会社を「自分が帰属する絶対的なもの」として捉え、色々と動きにくくなっているようであれば、少しでも会社の外と自身の接点を増やすことで、良い意味で「自己中心」の働き方に変えていってもらえれば良いなと思っています。


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