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コーヒーの違いがわかるようになる方法

 私はコーヒー屋さんでもなければ、飲食関係の仕事をしているわけでもない、いわばコーヒーについてはど素人です。

 そんな私に本当に「コーヒーの違い」がわかるのか?
 結論から言うと、わかるし、わからない。
 それってつまりどう言うことなのかを探りながら、「コーヒーの違い」に迫ってみようと思います。

なぜコーヒーを飲むのか

 おそらく、この文に目を通してくださっている方の大半は、コーヒーの違いを理解して、それが良いコーヒーなのか、そうでもないコーヒーなのかを判断できるようになりたいと思っていらっしゃるのではないでしょうか?
 その第一歩として、まずはそもそもあなたがなぜコーヒーを飲むのかを確認してみましょう。
 色々あるとは思うのですが、突き詰めていくと単純なことだと思います。
 それはつまり、おいしいから。

 心からまずいと思っていたら、なかなか理解しようとは思いません。
 いいや、苦くて飲みにくいけど理解したいんだよ!と思っていたとしても、どこかに美味しさの予感を察知しているので、"違いを知りたい"という興味が継続しているのだと思います。
 また、継続して飲み続けている方にとっては、美味しいからなんて、至極当然で何の驚きもないと思います。

良いコーヒーとは?

 では実際に、コーヒーの良し悪しを判断する時というのは、どういう状況でしょうか?
 それはあなたが、コーヒーという飲み物を口に運び、味わっている時だと思います。
 もちろん、香りからくる嗅覚・豆の状態からくる視覚的な要素からも良さは判断できますが、コーヒーを飲み物として楽しむ以上、最終的にはあなたの口にコーヒーが含まれた時がジャッジを受ける時だと思います。
 あなたの口は、この世で1つしかありません。
 そして、そこで感じる味を誰かが代弁することはできません。
 つまり、あなたにとっての良いコーヒーを判断できるのは、あなたしかいません。
 それは結局、良いコーヒーというのはあなたが美味しいと思ったコーヒーのことを言い、それ以外の何ものでもないということなのです。

美味しいコーヒーを見つけるには

 自分がどういうコーヒーを美味しいと思うのかがわかると、それを自分の判断基準にすることができます。
 それによって、コーヒーがどう違うのかの理解にぐっと近づくことができます。

 ここからは、自分にとっての美味しいコーヒーを理解したい人のために、日常の中で出来ることを提案します。
 それは、いろいろなコーヒーを飲むことです。
 例えば、普段飲まないコンビニのコーヒーを飲んでみる、出先で見つけた知らないお店で飲んでみる、浅煎りを普段飲むけれど、深煎りのコーヒーを飲んでみる、等とにかくなんでもいいので違うものをいくつか飲んでみます。
 そして、ただ飲むだけでも楽しいのですが、できればその時の感想を自覚しておきます。

これは苦いな
なんか甘い香りがする!
これは苦手、
これは美味しい!
等、何でも良いのです。

 無理に言語化する必要もないし、高貴な感想を出す必要もありません。
 例え何も思わなくても「何も思わなかった」という感想があるので、とにかく自分の気持ちがどんなふうに動いたのかを自覚します。
 前回飲んだものと比較するのも良いでしょう。

この前のより酸味があるな。
この前の方がなんか好きだな!
等…

 こんな風に「気持ち」を貯めていくと、次第に自分が美味しいと思うコーヒーの傾向を掴むことができるはずです。
 「あのお店のコーヒーが1番好き」「苦味が強い方が好き」等、どんな些細なことでもコーヒーに対する思いの傾向が見えれば、あなたは美味しいコーヒーを手に入れたも同然です。

性格の違う2杯を飲み比べをさせていただいた時の様子。お店によってはこのような機会を与えてくださるところもあります。

コーヒーの違いを理解する

 いかがでしょうか。
 つまるところ、普通にいろんなコーヒーを美味しく飲むだけだよ。という身も蓋もない結論なのですが、この「味わう」過程で感じたものこそ、"コーヒーの違いを理解"している状況なのではないでしょうか?
 結局はその味わいの蓄積が、自分の中に味の違いを理解する尺度を作ってくれるのです。

 私は自分の好きなコーヒーの傾向を理解しています。
 もっというと、その時の気分によってその「美味しい」の傾向は変わります。(ここら辺は前記事「コーヒーを通してレトロの正体を探る」をご覧いただければと思います)
 そして、「美味しい」は人によって千差万別です。
 誰かにとっての苦手なコーヒーは誰かにとって良いコーヒーかもしれないし、その逆も然りです。
 ここがコーヒーの面白いところで、絶対的に美味しいコーヒーは存在せず、しかしどのコーヒーも、美味しいコーヒーたり得るのです。
 コーヒーの違いはわかるし、わからない。
 それは、誰にでも開かれたコーヒーという飲み物の、無限の可能性が故なのです。

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