前年比〇〇%と前年比〇〇%増の違い ~前年売上200%増は 売上2倍ではない!?~
ビジネスや企業の現状を前年との状態の比較で表す際、「前年比〇〇%」または「前年比〇〇%増」という表現を目にすることがあります。
2つの表現は似ているため混同されがちですが、実際は異なる意味を持っており、この記事では、その表現の違いについて詳しく説明します。
データ分析をする際は、正確な表現を理解し正しく数値を解釈する力が求められるので、共にデータに関するリテラシーを上げていきましょう。
「前年比〇〇%」とは
まず「前年比〇〇%」について説明します。
ある特定の時点での数値を、同じ時点の前年の数値と比較して示すものです。
例えば、前年の1月の売上が1000万円だったとしましょう。
今年の1月の売上が「前年比100%」となる場合、計算は以下の通りです。
1000万円(前年の1月の売上) × 1(前年比100%) = 1000万円(今年の1月の売上)
前年比100%とは、前年と同じ水準であることを指しており、売上が前年と変化していないということです。
「前年比〇〇%増」とは
一方で、「前年比〇〇%増」とは、前年の数値に対する増加率を示します。
具体的には、現状の数値から前年の数値を引いた差を前年の数値で割ったものです。
例えば、前年の1月の売上が1000万円だとすると、今年の1月の売上が前年比100%増という場合、計算は以下の通りです。
1000万円(前年の1月の売上) × 1(前年比100%) = 1000万円(前年の1月からの増加額)
したがって、今年の1月の売上は次のように計算できます。
1000万円(前年の1月の売上) + 1000万円(前年1月からの今年の1月の増加額) = 2000万円
つまり、前年比100%増は、前年と比べて売上が100%増加し、
売上が前年の2倍に増えたことを示します。
まとめ
このように、「前年比100%」は前年と変化がないことを示す表現であり、安定した状況を表現する際に使用されます。
一方、「前年比100%増」は、前年からの成長や進化を強調する表現であり、数値が前年と比べて2倍に増加したことを示します。
ちなみに、サブタイトルの「前年売上200%増」は前年の売上が1000万円の例で計算すると、売上が前年より3倍に増加したことを意味します。
データを分析する上でも、表現の解釈を誤ることで全くことなる分析結果がでてしまうことがあります。
正確な表現を学ぶことで、数値を適切に伝える力を養っていきましょう!
【ワークスアイディのホームページはこちら】
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?