高橋さん_イラスト名刺

【コーチング×ファッション】異色のアプローチでその人らしさを取り戻す

「名刺やカードには、人となりや想いが詰まっているはず」その考えのもと、whooのご注文の中から気になった方のお仕事や考え方について、インタビューしてみることにしました。小さな紙の中にも宿る想いや美学は誰かのクリエイティビティを刺激してくれるかもしれません。今回は、パーソナルスタイリストの高橋 愛さんです。

高橋 愛|パーソナルスタイリスト。服飾学校を卒業後、ファッション業界での10年の経験を経て「内面+外見を整えて、自分らしく輝いて活動できる女性を増やしたい」との思いで独立。著書 『迷わないおしゃれ』。 ブログ・ Insstagramnoteを更新中。オフィシャルホームページ

名刺は次のステップに進むためのアイテム

―今回4種類の名刺を作成いただきました。使い分けはされていますか?
オシャレな名刺を探していたときにwhooのサイトを見つけました。デザインが可愛かったので、色々な種類を見てみたいなと思い、特に使い分けなど考えずに注文してみました。

バラマキ用に使うこともあるので良い名刺を配るのがもったいないなと思っていたのですが、逆にそこに違いがあるとちょっと手が止まるのかなと思って。実際に評判もよくて、この名刺がきっかけでお仕事にもつながったりしていますよ。

ーそれはうれしいです。お仕事につながる名刺ってどんなものでしょうか?
名刺にはちょっと引っかかるところを残したいって思っているんです。初対面ではゆっくり会話する時間がとれず、まず名刺交換だけ、ということも多いので。何も特徴がなかったら口約束だけで終わりがちだし、自分も逆に気になる名刺を渡されたらもう一回会いたいなって思うなと。その次のステップに進むきっかけを残したいと思っています。

あとは本来名刺の役割って、ある程度の世界観を自分の代わりに伝えてくれるものであってほしいんですよね。今までは普通の名刺、というかあまり触れる要素のないものを使っていたのですが、今回の名刺を渡すと結構会話が続くんです。その体験は初めてですね。どこで作ったんですか?ってよく聞かれますよ。

写真入り、イラスト入り、MINIサイズなどテイスト違いの4種類のデザイン。


コーチング×スタイリングで内面から変わるアプローチ

―お仕事について教えてください
フリーランスとしてパーソナルスタイリングや執筆業をしています。スタイリングのお客様はほぼ女性です。一緒にショッピングに同行したり、LINEやメールで日々のアドバイスをしたり、いくつかのメニューをご用意しています。

ーパーソナルスタイリングはどのような方が利用されるのでしょうか?
特に起業している方からの需要が多いです。自分が商品の一部でもあるので、外見に対する意識が高いですね。

あとは私のお客様は30代半ばから40代の方が多いのですが、結婚や出産など女性のターニングポイントがある年代なんですよね。特に出産を経験された方だと、着たい服が着れないとか、そもそもオシャレを楽しみたいという欲がなくなる時期があって。そこで今までの概念が全部崩れて一度リセットされるんです。
その後子供が育って、自分に手をかけれるようになったときに困ってしまって駆け込んでくるお客様が多いですね。

自分より優先したいものって人生でそんなにないと思うのですが、子どもができたことによって第一優先が変わりますよね。自分も経験があるのでよくわかるのですが、何年か自分を置き去りにしちゃうと、そもそも自分の好きなものすらわからなくなるんです。その間に体型や気持ちの変化、年齢による見た目の変化もあるので、選ぶ基準がガラっと変わってモノを選べなくなるというか。前は似合ってたのに全部似合わないみたいな。

自分に向き合ってない期間が数年あるから、私はまずはそこに向き合いましょう、というところから始めます。これはコーチングを取り入れたアプローチなんですけど、自分に自信がなくなってしまったらまずはその部分を底上げして、しっかり気持ちを整えた上でファッションを楽しんでいきましょう、といった自己肯定感を上げるところからスタートします。

―なぜコーチングをやろうと?
ビジネスの幅を広げたかったのと、私は全体的に感覚人間なので、もう少しロジカルに学んでみたくて。コーチングは人とのコミュニケーションによって成り立ちます。私はサービス業を長くやっていたこともありそこは自信がありました。そこで自分の体験も活かせるなと考えて、起業2年目にコーチングの資格をとりました。
コーチング×スタイリングというアプローチが珍しかったのか、昨年女性誌で特集いただいたりもしたんです。

ーまず内面から、なんですね。
結局何を着ても、イケてる時はイケてるって思うじゃないですか(笑)服も大事だけど、それだけじゃないよ、ということを伝えていきたいんです。

お客様の中には、元々ファッション以外にやりたいことがある人も多く、自信を取り戻してファッションも楽しめるようになったら他のこともやりたくなりました、といった方も多いですね。本来やりたかったことにチャレンジしようとする背中を押す、という感じでしょうか。

子どもに生きる選択肢を見せる

ー独立したのはいつ頃ですか?
2015年です。子供が小学校に上がったときから考え初めて、次の年に開業届けを出しました。

ーきっかけはあったのでしょうか?
以前は専業主婦でのらりくらりいこうと思ってたんですけど、ある日、このままじゃボケるなって思ったんです(笑) 元々私は家でじっとしてるタイプではなく、主婦業に向いてないなと思っていたのもあり。

あと、私はもともと自分がやりたいことがあったのに「子育てを頑張っていてできなかった」みたいなこと言うタイプの人間だなって思ってたんですよ、自分のことを。やりもしないしチャレンジもしないのに文句を言うのはイヤだなと思って。

ーよくそこまで自己分析できてますね
でも子供のせいにしちゃダメだなって。
主人は会社員で、もちろん会社員を全うするという生き方もあると思うんですけど、息子には自分で人生を切り開いていくという選択肢を見せてあげたかったんですよね。身近で見せてあげられるのって自分じゃん、と思って、まず自分でやってみました。

うちは夫婦の役割が男女が逆転しているところがあって、私は息子に「私の背中を見とけ」って言うんです(笑) それで違うと思ったらお父さんみたいな方に行けばいいよって。色々な選択肢を知っておくのはいいかなと思っています。

ーたくましいですね。どうして今の仕事を?
働こうって思った時に、私の周りにはまず新しく資格を取りに行く人が多かったんです。ちょうど起業女子ブームなんかもあって。でも私はやろうと思ったらすぐやりたい人なので、スタートが一年後とかになるのは違うなって思って。

そこで自分を棚卸しして、今の自分は何ができるんだろうって考えた時に、10年アパレルにいて一つのことを続けられたというのが武器だと思ったんです。10年いたら人って何かしら残りますよね。
その経歴を生かして、今持ってるものでやってみて、ダメだったら一年でたたもうと思っていたんですよ。

とりあえずで始めてしまったんですけど、ちょうど一年経つか経たないかくらいの時に、webサイト「朝時間.jp」で連載をしませんかという話をいただいたんです。もう一つ他の企業からも依頼をいただいて、同時に二つ始まったんです。それを見た方から新しい依頼をいただいたり、徐々にご縁が積み重なって今に至ります。

ーやってみよう、という行動力がすごいですね
スタートを躊躇する方って多いですよね。私はそれはあまり考えてなくて、ダメだったらスーパーのレジでバイトするって言っていたくらいで。こうならないとダメだっていうこだわりはなかったですね。まぁ行く方に流れて行くだろうみたいなところがありました。

ーこれからやってみたいことはありますか?
今年、起業してる方向けのパーソナルブランディングセミナーをやる予定です。あとはこれまでの経験を活かした商品開発もやりたいなと思っています。

「何を着てもその人らしい」が理想のスタイル

2017年発売の著書。オシャレの基本を身につけたい方向け。

―書籍も拝見しました。オシャレの基本ルールを解説されていますが、高橋さんご自身が好きなショップやスタイルはありますか?
基本はベーシックが好きですけど、ちょっと変わった服も好きですね。日によって気分によっても本当に色々で。ユニクロも利用しますし、Shinzone(シンゾーン)とかMargiela(マルジェラ)も好きですね。

―オシャレだなと思う人は?
何を着てても、どんなテイストでも、その人らしいスタイルになっている人ですかね。自分もそうでありたいと思うんですけど。トレンドものを着ても、シンプルにシャツにデニムでも、その人らしいスタイルを持ってる人が好きですね。

―最後に、今年の夏に向けた着こなしのポイントは?
ネオン系の小物が欲しいなと思っています。服では挑戦できないような、ネオンピンク、ネオンイエローのサンダルか小さいバッグで取り入れたいなと思っています!

まとめ

「人は見た目が大事」という見た目偏重な声も多い中、ファッションの前に「中身」を整えようという考えが新鮮に感じました。ファッションの悩みやモヤモヤは、案外自分の気持ちの中にあるのかも。
単純に見た目が変わることってとても楽しいことなので、ファッションを通してたくさんの方々が笑顔になる姿が想像できます。オシャレが楽しくなる季節、ファッションを通して自分と向き合ってみるのもいいですね。


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