誰にも知られませんように
アルバイト後に開くインスタグラムは、天井が虹の輪っかで埋まっている。私は人差し指で、何の意味もなくほぼ無意識に素早く一度下にスクロールする。
若干並びが変わったストーリーズに、自らの関心度が顕れて少し嫌になった。
みんな、キラキラしている。
スタバの新作、彼氏の後ろ姿とイルミネーション、
映画のチケットを寄せ合っている様子。どんどん画面の右側をタップする。お菓子をくれた子をメンションして「ありがとう🥺」と載せているストーリーが最後だった。
溢れそうになった小さな溜息を飲み