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フィンガー シークレット «あとがき»

フィンガー シークレット、全12話、約3万文字の連載を無事終えることができました。
最後までお読みくださり、本当にありがとうございます。

《短編小説背景》

今回の短編小説は、今から10年程前、私が母の介護と家のことで身体的・精神的に非常にキツく、しかも外出もままならない状況のなか、どうにか自分の精神バランスをとる方法はないかと模索した結果書き始めた、同名の作品が元になっています。

当時は note というプラットフォームは当然なく、FC2というブログサービスにてアップしました。
確か、2ヶ月程かけて創ったものだったと記憶しています。

2年前、断捨離をした際に、大学の卒業論文とこの原稿は捨てられず、ダンボールに入っていたものを、引っ張り出してきました。

今回は元原稿を3割くらい変更したリライトとなりました。ストーリーは全く変えず、ただ、できるだけわかりやすく、スムーズに読み進められるようにと、時間をかけて推敲を重ねました。

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《作品詳細》

・「指の綺麗な男の人って、いいよね」
これは、実際、私が中学の時に友人が言った言葉そのままです。
律子と同じく、その時に私の心に深く刻まれました。

・「日比谷公園のレストラン」
これは、実際私が30年程前に行ったことのあるレストランで、雰囲気が好きだったので使いました。
これは恐らく現在もある「松本楼」ではないかと。
ただ、当時の印象は今よりもっとこじんまりとした家だったように思うのですが。

・「栗原家」
律子の一家は、音楽一家と設定。
具体的記述はなしですが、律子・奏子・響子の名でイメージ。
父の精神の奇怪な弦の張りの「弦」も。


《登場人物について》

律子の父
モデルは私の母です。
親って、子どもの、家族の幸せを願う親ばかりではない。
何よりも自分と自分の面子を優先する親もいる。
このような人は、外面は完璧ですが、家では全てが一変します。一緒にいる家族は潰されます。
(演奏楽器 : バイオリン)


律子の母
この人が、実は1番危うい。
どこかで自分を守って欲しい、と私は思っています。
でないと、必ず潰れます。
アナザーストーリーあってもいいのにな、って私は思っています。私には無理そうですが。
(演奏楽器 : ピアノ→声楽に変更)


次女・奏子
思春期、響子に引け目を感じたものの、その後の安定感は抜群。
多少、オタク系。
きっと魅力的な大人になっているに違いありません。
やはりアナザーストーリー、絶対にいける!誰か書いてほしい(笑)
(演奏楽器 : バイオリン→チェロに変更)


三女・響子
1番活躍したキャラ。
書いていて、カッコいいなあ!と思いました。
こんな女性に、私もなりたかったです(笑)
(演奏楽器 : 父より上手い!バイオリン)


主人公・律子
ご想像通り、かなり私自身が反映されています。
私よりは早めに自分の道見つけられてよかったと、そのような展開できてホッとしています。
再出発の律子、どのような人生だといいでしょう?
どう道を進むにしても、しっかりと幸せ掴んで欲しいです!
(演奏楽器 : ピアノ←長女らしい)


白川君
私の同級生にそっくりの人がいます。
ごめんね〜(笑)


ハル
何人かの知り合いの合成です(笑)
テニスついてはしっかりモデルがいます。

     ・・・・・

最後に、Special Thanks for ゆりちゃん

ショートショートではなく、短編小説を書いてみようかと思ったとき、さわきゆりさんが私の背中を強く押してくださいました。

ピリカグランプリで、ゆりちゃんと知り合わなかったら、そして、勧めていただかなかったら、このフィンガーシークレットはずっとダンボールの中で眠ったままで終わったはず。

今回、再びこの作品に改めて向き合うことで、私は、自分が過去は過去と思えていること、そして「今はもう平気!元気!」ということを強く確認できました。

ゆりちゃん、ありがとう!
私の遅れ馳せながらの、新しい人生は「パラダイス」です。

そして、ゆりちゃんの「パラダイス」はあと残り2話!
「わかりやすい文章を!」を意識して作品を書いていらっしゃるというゆりちゃん。
情景も、登場人物の心の移り変わりも、非常に丁寧に書かれています。
私のお手本のような先輩です!


👇フィンガーシークレット、マガジン。


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