「春ピリカグランプリ」朗読配信ウラ話/⑰「車窓(掌編小説)」 作:林白果
「春ピリカグランプリ2023」すまスパ賞受賞作品の朗読について、読ませていただいた感謝と作品への向き合いを綴っていきます。
今回は林白果さん作、不思議な味わいの短編「車窓(掌編小説)」です。
林さんが高校生の時分に実際に乗っていた私鉄ローカル線の車窓風景をモデルに書かれたとのこと。
風薫る五月。
主人公の前髪が風に吹かれるくだりなど「風を用いた描写」が効果的に配置され、作者が思い描いた脳内の光景を、わたしたちも共有しているような感覚になります。
ふいに現れる「おばあさん」