【掌編小説】コンビニの夜#春のゆびまつり2023
※自然災害がモチーフとなっております。苦手な人はご注意ください。
(読了目安4分/約3,100字+α)
どうしてこんなことになったのだろう。私が何をしたの。
唯一動かせる左腕で、泥まみれの髪の毛を顔から剥がした。口元に空間を確保したため、首をねじれば何とか呼吸ができる。だが、右腕はおろか体も両足も完全に土砂に埋もれている。ケガをしているかどうかはもう分からない、冷たすぎて右腕以外の感覚が無い。
この街へ転勤になり、今のアパートに決めた理由は、このコンビニが決め手