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置き去りのパヴァロッティ

世界的なオペラ歌手のルチアーノ・パヴァロッティが『アヴェ・マリア』を歌う声に惹かれ、もっと聴いてみたいとユーチューブ(YouTube)動画を漁っていたら、面白そうな動画を相次いで見つけた。ともにかなり以前のものだが、一本はパヴァロッティとブライアン・アダムス、もう一本はブライアン・アダムスとティナ・ターナーが共演するライブ映像だ。

関連リンク:「夫婦揃って"オペラ歌手"

『オー・ソレ・ミオ』

パヴァロッティとブライアン・アダムスが共演し、イタリアのカンツォーネ『オー・ソレ・ミオ('O sole mio)』を歌った動画では、パヴァロッティの美声もさることながら、ブライアンの"テレ"とパヴァロッティの"デレ"が目に付き、とても微笑ましい。なんだかいいものを見た感じ。

ブライアンのセクシーなハスキーボイスはこの映像でも健在。姉の影響で周囲に比べ、かなり早くから洋楽を聴いていたが、その頃の声と何ら変わらない。さすが"永遠の18歳"。急に懐かしくなり、検索ワードをブライアンに切り替え、調べていくと、わんさか出てくる往年のヒット曲。

『イッツ・オンリー・ラブ』

そこで目に留まったのは"セクシー・ダイナマイト"ティナ・ターナーと歌った『イッツ・オンリー・ラブ(It's Only Love)』。ティナ、ブライアンともにシャウト系のパワフルな歌い方をする。当時、洋楽好きの友人と「二人のデュエットはもはや唾の吐き合いだな」と言って笑った記憶が蘇る。

映像の中の二人は一本のスタンドマイクを使って顔を寄せ合って歌い、それは絵になる程にカッコイイ。ただ、どうしても友人と笑い合った言葉が頭の中を反芻し、二人の顔にツバがかかっていないかを確認することに夢中になってしまう。そんな自分にふと気が付いて吹いた。

こうしてパヴァロッティを聴く当初の目的はいつの間にやら置き去りにー。

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パヴァロッティはすでに故人。ティナは79歳。大病を患ったこともあり、一線からほぼ身を引いている。ブライアンは59歳。依然ミュージシャンとして活動中だ。日本での公演は直近、2017年に日本武道館で開いたようだ。姿形は相変わらず整ったままだが、さすがに18歳には無理がある。

(写真〈上から順に〉:"永遠の18歳"ブライアン・アダムス=Flash!、"キング・オブ・ハイC(三点ハの王者)"とも言われたルチアーノ・パヴァロッティ=RTE)

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