オレは竜宮城に行ってない！

竜宮城に行った覚えもないのに浦島太郎になった気分だ。米テレビドラマ「冒険野郎マクガイバー」の主人公、アンガス・マクガイバーを演じた米俳優のリチャード・ディーン・アンダーソンが、ちょっと見ないうちに、すっかりお爺ちゃんになっていた。かつてファンを広言していた実姉は、このことを知っているだろうか。今度、メールで知らせてみよう。きっと、あまりの衝撃に腰を抜かすに違いない。

「冒険野郎マクガイバー」

「冒険野郎マクガイバー」は1980年代のテレビドラマの人気シリーズ。主人公のマクガイバーは、普段は気のいい兄貴のように見えるが、いざ危険に直面すると、武器に頼らず、豊富な科学の知識と機転で、次々と困難な状況を乗り越える"非・脳筋”ヒーローだ。

幼い頃、このドラマがある日は必ず、テレビの前で姉と小さな肩を並べ、ソワソワしながらオープニングテーマ（※）が流れ出す時間を待っていた。姉はマグガイバーを「マックちゃん」と親しげに呼んでいた。今だったら「知り合いかっ！」と突っ込んでいたところ。

ただ、そんな過去も今や昔。「冒険野郎マクガイバー」はリブート版（※用語）として、マクガイバー役に若手イケメン俳優のルーカス・ティルを配した「マクガイバー（MACGYVER）」が製作され、16年9月に米国で放映開始。現時点で、すでに第3シーズンも後半に差しかかっている模様。

"非・脳筋”ヒーローの今

一方、オリジナル版のマクガイバーを演じたアンダーソンが現在どうしているかというと、すっかり老け込んでいる。画像を見る限り、お腹が出っ張り、頭髪も真っ白。笑顔の中にわずかにかつての面影はあるものの、あまりの変わりぶりに、無意識に出た言葉は「う、マジか！？」。

この事実を姉はきっと知らない。画像を目にしたときの反応が楽しみだ。鳩が豆鉄砲を喰らったような顔になるのか、それとも瓢簞から駒が出たような表情になるのか。いずれにせよ、今世紀最大級の衝撃が走るだろう。そして、思うはずだ：

竜宮城に行った覚えはないはずだ、と。

（写真〈上から順に〉：「冒険野郎マクガイバー」の主人公、アンガス・マクガイバーを演じたリチャード・ディーン・アンダーソン＝amazon、「マクガイバー（MACGYVER）」で主演するルーカス・ティル＝スーパードラマ！TV、20年1月に70歳を迎えるリチャード・ディーン・アンダーソン＝e-wiki）