ひと夏の恋と呼ばれるもの

彼のアイコンの画像が変わった
以前の写真は私が撮った、後ろ姿

これは奇妙なことなのだけれど
私は嬉しくてたまらなかった

彼もあの夏から完全に抜け出してくれたような気がして
ようやくあの夏を終えることが出来たのだと

相変わらず気障なサングラスをかけて
素晴らしくうつくしい景色のなかに居た

きっとほかの誰かが
撮ってくれたのだろう



ただ夏を夏らしく
過ごしたかった私たち

それだけで良かった彼と
そうはいかなくなってしまった私

秋が来て、冬が来て
ぶつかった日々は遠い過去になっていく

最高で最低な熱い夏だった

軽い戯れの、行きずりのひとだったにせよ
あの夏のひとときを思いきり過ごしてやったのだ

ひと夏の恋、ひとまずお終い

2017年

貴方は私の夏だった

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