【詩】持ってけ！！！

もしもこの音たつことが
気に入らないというならば
持ってけ泥棒、俺の親切。

少しの動きと、少しの音で
心を乱す未熟者
お前らのためにやっている
少しの気遣い、音を立てずに。

だからずっと動かずに
君らが寝るのを待っている
起きている時動くなら
それを迷惑ととられたり
それを当てつけと思われるから

だから嫌だというならば
君らが知らない闇の中
君らが寝静まった夜の中
部屋にこだまするガサガサガサガサ
君らが嫌がるというならば
そこまで僕も欲張らない
耳を塞いで堪えるが良い
それから僕を罵って
心の中で唱えるか良い
何と迷惑を知らぬ奴
何とマナーを知らぬやつ

君らが知らない夜になるのを
君らが沈む眠りが来るのを
ただひたすらに待っている
君らの心を掻き立てぬよう
精一杯に気を遣って
そうして僕はここにいる
添えして親切は成されている

もしも嫌だというならば
感謝や見返りは元よりも
どんな「ごめん」も与えよう
そうしてひっさげ、もっていけ
持ってけ泥棒、俺の親切。