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「いい言葉が見つからない…」そんな時。

人から話を伺い、その内容を言語化する。

インタビュー記事はまさに十人十色のストーリーがあって、とても楽しくやりがいのある仕事だ。

そして、ご本人からの言葉をより一層わかりやすく伝えるため、一つひとつの言葉に更なる磨きをかけるのがライターの重要な仕事でもある。

けれどなかなか思いつかない…。モヤモヤする時がある。
そんな時は、類語辞典をパラパラしてみたり、ネットサーフィンしてみたり…。
時には、近所の公園をフラフラしてみることもある。


足元に目を落とす

外に出ると、いろんな生き物と遭遇する。痛感する、家には自分以外の生き物がいなかったことを。

生き物というと、足元に生えるちょっとした草花もその一つだ。
風になびくことなく、地面にぴったりと沿うように生える、タンポポの葉っぱ。
私の背丈の何倍あるのだろうか…、さやさやとそよぐ銀杏の樹々。

公園の砂利の上には、大小入り混じる、アリたちの群れ。
空を見上げれば、仲良く連れ添う、野鳥のつがい。

そんな生き物を見ていると、頭の中にスーッとすきま風が差し込むように、ちょっとしたゆとりが生まれる。
新しい言葉をしまうための、空間ができたような気になってくる。


小さな音にも、脳が気づく

私は疲れが出てくると、ちょっと耳が聞こえにくくなるのだけれど。
外に出て生き物の息吹を感じたり、頭の中を整理したりしていると、少しずつ小さな音が聞こえはじめる。

脳が、気づきはじめる。小さな音に。

カサカサと音を立てる、道端の枯れ葉。
チュンチュン、と高いところから聞こえる雀の鳴き声。
遠くには、子どもたちが学校から帰ってくる、その笑い声。

よし、とびっきりのいい言葉、見つかるかな。

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