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話し下手な私が欲しかった、その一言。

最近、人前(複数)で話す機会が多い。けれど、私は昔から人前で話すことがとても苦手だ。

小学生低学年くらいのうちは、人見知りなくせに目立ちたがり屋という、非常に面倒な性格だった。それがいつしか、目立つのが恥ずかしい、人見知りでちょっと引っ込み思案なタイプになっていった。

話を戻すと、私は話すことは苦手な一方、書き言葉に関しては小さいころから好きだったように記憶している。

私のなかには言葉の引き出しがいくつかあって、文章を書くときには、その引き出しからあれやこれやと頭の中いっぱいに言葉を引っ張り出してくる。まるでデートに行く前の女の子が、その日着る服を選ぶかのように。

そして、どの言葉が一番しっくりくるのか、パズルのように試し試し組み合わせていく。パズルがしっくりはまれば、最高にいい気分だ。自分のなかで自分に「よしよし」なんて言い聞かせる。

そんなこんなで書き言葉に夢中になっていると、何となく人との会話に不慣れな自分が構築されていく。もしかしたら今の自分は、小さいころからのこうした積み重ねの結果、生まれたのかもしれない。

自分との対話に時間を割くことが多く、そしてそれがまた楽しかったのだろう。

よし、話し言葉を学ぼう!

だいぶおばちゃんになってしまっているが、改めて、以前よりさらに苦手意識がパワーアップした「話し言葉」を学ぼうと思い立った。そこで、あるお知り合いの方が開いていた声紋分析+それを活かした話し方講座に参加してみたのだ。

声紋分析は、約10秒ほど自分の名前などをしゃべり、その音声をもとに分析するものだ。 分析は12色の色によって心理状態(潜在意識・前意識・顕在意識)がわかるというもの。

https://seimonbunseki.net/

分析結果、私は以前はマゼンタ(慈愛・無償の愛・社会軸)が強く、現在は、ゴールド(自己顕示・自分軸など)ライム(共感)、将来的にはコーラル(本能・女性性)へと移っていくのだそう。

その結果ももちろん参考にはなったのだが、それはあくまで機械を通じて出る結果なため、誰が講師であっても自分の声で分析すれば結果は同じである。ただ今回、結果を通して話し方を学ぶなか、私の心を大きく動かす出来ことが起こった。

今回マンツーで講座を開いてくださったのは、ベテラン司会業の女性。細かい年齢は存じ上げていないが、私の母に近しい年齢であろうかと思う。その方の言葉が私の心に強く響いた。

「ありのままでいいのよ」

アナ雪かい!!って思った方も多いかもしれない。ベタなフレーズかもしれないが、その時の私にとっては最高の言葉。私がほっとする、きっとその時私が一番求めていたかもしれない言葉をくださったのだ。


うまく話さなくていい…自分らしく笑顔で明るく

何十年と司会業をされてきたこの女性。

若かりし頃には結婚式の司会であらかじめ台本を用意し、ミスのないようにしっかり事前準備していたそうだ。けれど、台本があるからこそ、その通りに話さないといけないと緊張する。台本から話がそれれば、またさらに焦る。

結果、自分らしく話せない。うまく話せていないと苛立つ。そして何より、心から新郎新婦に対し「おめでとう~!!」の言葉が言えないことに気づいたそうだ。

それからは、台本を用意することをやめたそう。台本がないから、その時に必要な「最高の笑顔」と「心からのお祝いの言葉」が言えるようになり、多くの結婚式に引っ張りだこの人気司会者となったのだ。

そんなベテラン司会者女性からの言葉は、私の心に優しい明かりを灯してくれた。

「うまく話そうとするから話せなくなるの。うまく話さなくていい、自分らしく明るい笑顔で、ありのままで話したらいいんだよ」と。


再度言うが、本当にベタなのだが「ありのまま」という言葉、最高。

アナ雪があれほど人気になった理由、改めてわかった気がする。


良いことを言おうとすると、すっころぶ

話し言葉に限らず、書き言葉だって同じ。「良い文章を書こう」と思えば思うほど、案外うまくいかないものだ。私も変に肩に力が入り、すっころんで恥ずかしい思いをすることなんてざらにある。

私にとっては特に苦手な話し言葉だから、しっかり準備してそのまま読むこともあった。先のベテラン司会者女性の若いころと同じように。そんなガチガチに固まった心がこもっていない言葉なんて、誰の心にも響かないだろう。

これまでは

話し言葉≠書き言葉 だと思っていた。

けれど、実は

話し言葉≒(=)書き言葉 なんだな、と。


これからは、もう少し話し言葉にも慣れていかねば…と思う今日この頃。

ベテラン司会者の女性からあたたかく優しい言葉をいただき、私の心は前向きになりつつある。

先生、がんばりますね。

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