【CROインタビュー】コミットするのは成果だけ――3年半で執行役員に上り詰めた道のり
創業以来、時代の変化に合わせて事業を変革し発展を続けてきたwevnal(ウェブナル)では、メンバーもまた様々な変貌と成長を遂げています。
2023年9月に執行役員CRO(Chief Revenue Office / 最高収益責任者)として就任した久川徹さんもそのひとり。
銀行、M&A仲介会社を経て「自社プロダクトを提供する事業会社でIPOを経験したい」とwevnalに入社。管理部からwevnalでのキャリアをスタートしながらも、さらなる自身の挑戦のため事業部側へ。そしてPdM、事業責任者を経て現在に至ります。
管理部から事業部へキャリアチェンジする中、ときには苦労もしながらも「コミットするのは成果だけ」をスタンスに取り組んできた久川さん。
これまでの3年半を振り返りながら、入社当時から変わらぬwevnalへの想いとこれからの展望を語ってもらいました。
CROのミッションは「組織力」と「プロダクト連携」の強化
──まずは9月に就任されたCROとして担っている役割について教えてください。
現在はwevnalが提供しているプロダクトのうち「BOTCHAN Engagement」「BOTCHAN Payment / EFO」「BOTCHAN Relation」の4つの事業収益を管轄しています。
この4つのプロダクトはマーケティングファネルの中で「理解・促進」「購入・申込」「継続」という一連のプロセスを担っています。
チャットボットは競合も多く、単体で独自の機能的価値を発揮することが難しく市場環境もかなり激化しています。
だからこそ「BOTCHAN」を“BXプラットフォーム”として一気通貫したプロダクトとして提供できるよう、連携を強化し競合優位性を高めていくことが私の役割です。
wevnalの事業構造を3つの階層に分けて考えると、1階は個々のプロダクト価値を提供する段階。2階はマルチプロダクト連携による複合的価値を提供する段階。
そして3階がプロダクトに蓄積されたコミュニケーションデータと生成AIを活用し、新たなブランド体験価値を創造する段階だと捉えています。
現在は、1階を盤石な基盤として築き上げながら2階を構築しています。
──事業責任者からCROに就任したことで、どんな変化がありましたか?
直近で進めている業務は大きく変わっていないのですが、決定権限と説明責任の範囲がより広がりました。取締役会や株主総会で説明する機会も増え、良い意味でプレッシャーを感じています。
また管轄するプロダクトも増えたことで、視点も変わりました。個々のプロダクト単位ではなく、より広く組織・プロダクト全体を成長させる方法を考える時間が増えましたね。
こうしている今もメンバー全員が目の前の仕事と真剣に向き合っています。それぞれのゴールと経営指標のつながりが明確になるよう、KPI設計を改めて見直したいと考えているところです。
例えば最近では、会社の変遷を整理したマップの制作に着手しています。2020年からの業績、顧客数、社員数、市場環境と会社の状況などを図式化することで、現在に至るまでの経営判断や戦略策定の経緯を示す目的です。
私が入社した2020年からwevnalのメンバーも倍になり、組織規模もプロダクトも拡大する中でメンバーや事業間の状況把握が難しくなってきました。経営陣と現場の間に階層が増えるほど、情報の粒度も粗くなってしまうことに課題を感じていたんです。
現場に対しても会社の意思決定に至るまでの情報や意図をしっかりと伝えることで、より自走できる人材を育てていきたいと考えています。
答えなき道の中で最適解を模索する。キャリア転換の舵を切った理由
──wevnalでは、どのようなキャリアを歩んできたのでしょうか?
wevnalでのキャリアは管理部門からスタートしました。当時はまだ手動だった事業データの自動集計化に着手し、入社半年後に管理部マネージャーとして「BOTCHAN Payment」のCS業務効率化に注力しました。
2021年4月から事業部サイドへキャリアをシフトして、当時は「ビジネス推進室」という名前の一人部署で「BOTCHAN Payment」の収益性改善に向けた事業課題の解決に取り組んでいました。
最初に着手した課題は「稼働エラーの削減」です。発生数も多いゆえに緊急対応も増えており、チームの士気を下げる要因になっていました。そこで過去のエラーパターンを洗い出し、発生要因から対応方法までまとめ、さらにQA部門を立ち上げることで品質管理問題を解決しようと試みたんです。
しかし、異動直後は「現場を知らない管理部門の人」というイメージを拭えず、メンバーからの信頼を得ることに苦労しましたね。私の提案に対して、メンバーから「腹落ちしません」と直球で返されたこともありました。
開発チームへのヒアリングの際も、最初の頃は担当領域もバラバラのメンバーを一堂に集めて実施してしまって……。質問も的を得ることができず、もちろん課題抽出もうまくいきませんでした。今でもあの会議は苦い思い出です。
それから一人ひとりと密なコミュニケーションを重ねることに注力しました。その過程で、現CSマネージャーの高柳が私の提案を受け入れて実行し、風向きを変えてくれたことがきっかけとなりメンバーからの信頼を得られるようになりました。
管理部から事業部へと異動して、改めて事業推進は一筋縄でいかないものだと気付かされました。
例えば管理部門は上場基準やルールを満たすように、効率よく過不足なく、が基本的なスタンスです。一方、事業部は答えがない中でチームとして最適解を探っていく必要があります。だから外から見て「こうすれば効率的なのに」と思うことも、現場においてそうではないケースもある。
事業部に異動して初めて、答えのない問いを考える難しさと面白さを実感して、さらに挑戦していきたいと考えるようになりました。
0.1歩でも前に進む。後退しない組織力の強さと信頼感
──これまでのキャリアを築き上げてきた中で、大切にしてきた価値観は何ですか?
常に意識してきた言葉は「コミットするのは成果だけ」。私は過程を褒めてもらうよりも成果を出すことにこだわりたいタイプなので、とにかく成果を見てくださいと。それが自分で決めた「ビジネス十則」のひとつです。
メンバーに対しては、重たい作業は自分が引き受けるというスタンスを大切にしています。言うだけの人に誰もついていきたいと思わないので。
また以前実施したPdM座談会でも話した通り「何も分からない」ことが自分の武器だと思っているので、メンバーへの権限委譲も積極的に行っています。
概念整理は得意ですが、そうではない領域について任せるべきところは任せ切るスタイル。最近ではメンバーから「優しい目で見守っていてください」と言われるくらいです(笑)。
──wevnalだからこそ今までのキャリアを実現できたと思うことはありますか?
まさにそう思います。きつい時期もありましたが、wevnalのメンバーと一緒だったからこそ乗り越えられたなと。
wevnalって、絶対に後退をしない会社なんですよね。0.1歩でも前に進むんです。仮にその一歩が間違いだったとしても、決して詰めたり責任を押し付けたりしない。前に進み、学びを得られていれば良し、という共通認識があるんです。
だからちょっと迷っている時でも周りを信頼して進める。それがwevnalにいる人の良さであり、wevnalじゃないとできないことだと思います。
組織が大きくなり多種多様なメンバーが集まっていますが、共通して全員が真剣に仕事に向き合って成長を続ける姿勢があるところが大好きですね。
責任感と素直さがあれば、スキルは後からついてくる
──久川さんが一緒に働いていてワクワクするのはどんな方でしょうか?
責任感と素直さがある人ですね。言い換えると、責任感は「コミットメント力」とも言えます。逃げずに自分の仕事をやり切る力。そして素直さは「アンラーニングスキル」。失敗したときに自分のやり方と愚直に向き合い、修正できるか。
この2つの素質があれば、スキルは後からついてくるもの。実際、wevnalにはそういうメンバーが集まっています。
責任感と素直さは面接でも伝わってくるんですよね。例えば選考で課題を出したときにきちんとやり切る責任感があるか。抽象度の高い質問を投げたときに「こう解釈したんですけど合っていますか?」など素直に聞き返せるか。分からないことを分からないと言えて、分かろうとする姿勢は、仕事の中でも活かされるはずですから。
──最後に、久川さんが見据える今後の展望を教えてください。
まずは各プロダクトが市場でNo.1と言われること。そのために、まずプロダクト単体の機能、CSの伴走力を磨いていくことに注力していきます。その上で複数プロダクトの導入を推進し、横展開を進めていきます。
マルチプロダクトの導入により蓄積されたコミュニケーションデータと「BOTCHAN AI」は、間違いなくwevnalにとって新たな切り札になると考えています。
そのためには、縦横の組織連携をさらに生み出していく必要があります。CROとして共通言語・共通意識づくりに取り組み、同じ方向を目指すチームとして成長させていきたいですね。
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