コロナ禍の中でフリーランス作家をやるという事

みなさま、おはにちばんは。

現役の現代アーティストでもありアートスクール「アトリエファイン 」校長のケイ・アラブナです。

今日はちょっとオトナな話です。

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<大体のあらすじ>
・作家として開業届を出す
・「生活できるだけ稼げばいい」ってよく耳にするけど?
・死ぬ気でやれよ。死なないから。
・いいつくり手はピンキリを見分ける
・締めの挨拶

作家として開業届を出す

数年前から友人である作家達には「とりあえず開業届は出しとけ」と言ってきましたが、まさにその恩恵が今来たという感じです。

というのも皆様ご存知のように新型コロナウイルスにより世界は変わりました。これが革命なのか戦争なのかは知りませんが、確実に価値観や生き方が見直されつつあります。そこで先の話とどう結びつくのか。

①マス(大勢)に訴えかけるもの、例えば日用品や消耗品などは生産性の高いもの、つまりは大量生産ができるものの方が効率が良くなった。

②こだわりの強い人、いわゆるニッチ(少数派)な人はより「自分だけのもの」を自分で探し出すようになった。

③感染拡大防止や中小企業支援のための助成金・補助金が様々なところから出ている。

作家の得意分野である独自性や一点ものを制作できる強みは①②と直接関わるところだと思います。自由を見失った時代にどうやって「自由」を見出すことができるのか。貯金や給料のために働くことへの懐疑を持ち始めた人にどんな「楽しみ」や「豊かさ」を提供することができるか。それは好きな事の為に数々の犠牲を払ってきた作家のみが見てきたアナザーサイドから生まれる独自の価値観が欲されている状況です。

個人事業主として自分の作品を対外的な価値、いわゆるお金、とどう結びついているかを知る事はとても重要です。作品制作前から「こうすれば売れる」と考えるとつまらないもの(失敬。。)しかできませんが、好きでやったことを月末に帳簿をつけるタイミングなどに売り上げを見て「どれほどまで人に伝わったか」が確認できます。

もっと多くの人に伝えたい、と思えばもっと作品点数を増やせばいいでしょうし、もっと根強いファンに届けたいと思えば一点の価値を上げればいいでしょう。それでも生活費に届かないなら他にバイトやパートをすればいいでしょう。

無理に作品単価を下げたり、手抜きして数を増やしたら気づいた時にはキリになっています。一度キリになったら立て直すのは難しいでしょう。なぜなら作家は作品だけではなく人間性とそれによる信頼も一つの価値として直結するからです。

「生活できるだけ稼げばいい」ってよく耳にするけど?

じゃあそれは具体的にいくらなの?とツッコミたくなる。

ふと思ったんで、おもむろに一文だけ挿入してみた。

キャラバンで行く

死ぬ気でやれよ。死なないから。

現代は「やりたい」と思ったことが比較的すぐにできる時代でもあります。小難しい計算や作業はAIやコンピューターがサクサクっとやってくれます。簡単な広告やオンラインストアはSNSやHPビルダーなどを使って誰でもタダで作れる時代です。でもね、どうしてもあなたにしかできないものがあります。それは「idea」。そうアイデアですね。何をするかは自分でしか思いつきません。自分の中にある「やりたい」をやってしまえるので一つの作品や独自技法などをどんどん違う媒体に広げていくのもアリです。という僕も「人工と自然」「過去と現代」をテーマに現代アート作品から空間作品、ファッションブランドからテーブルウェアブランド、はたまたアート教室まで主宰しています。

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いいつくり手はピンキリを見分ける

そしてもう一つ大事な事。いいものをつくれる人はいいものを見抜く力があります。今後の時代はたくさんの作家やそれに付随するものを提供する企業が増えると思います。ただ、どの業界でもピンキリというものが存在します。自分にとって本当のピン(最高)を買うか、キリ(最低)を買うかはそれらを見定める洞察力やセンスが必要になってきます。それは必しも物に限らず、人でもそうです。悪い人に騙されないように、ちょっと違うと思ったらすぐ断るように。その力は確実に周りの人の助けにもなります。


自分だけ良ければいい、というのではなく、大切な人を助けて守れる人になってください。

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そんなこんなで皆様に助けられて先週無事に34歳になりました。

はっぴーばーすでー俺。

ちゃお。


ここまでお読みいただきありがとうございます。皆様からいただいたサポートは新しい画材やおもしろい教材費用に充てさせていただきます!