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短編集

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探偵討議部の面々を題材にした短編集です。それだけで完結していますので、本編を読むお時間がない方もどうぞ。
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#青春小説

「インテリ校の番長」による進化的ゲーム理論

インテリ校にも番長はいる。いや、「いた」というのが正しい表現かもしれない。 今や「番長」…

WEM
3年前
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<短編>さかさまおばけ(中編)

ウチムラはタカシに「さかさまおばけ」を連れてくることを約束した。 前ページへ リンタロウ…

WEM
3年前
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<短編>さかさまおばけ(前編)

「ねえ、リンタロウお兄ちゃん。おばけっていると思う?」 唐突なタカシの質問に、ウチムラは…

WEM
3年前
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パンティー奇譚

いい天気だ。 ベランダに出た僕は、足元に一枚の見慣れぬ黒い布切れを見つけた。 これは噂に聞…

WEM
3年前
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思い出開明軒

コクのある豚骨スープの「開明ラーメン」で有名な「開明軒」。看板娘のクミは、今日も忙しく立…

WEM
3年前
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今日もいい天気

「クロちゃんはおりこうちゃんでちゅねえ。」 ナガトが文字通りの「猫撫で声」を出しているの…

WEM
3年前
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マッチョな猫の恩返し

「生きててもつまんないからよ。もう死のうと思ってよ。死ぬ前に遊びに行こうかと思って。」 急な電話に僕はなんと返答したらいいか分からず、「僕のとこに来るまでは無茶なことしたらダメだよ。」と念を押した。 ヤマギシが東京の一流大学に進学してから、まださして日は経っていない。駅まで迎えに行くと、彼はやたらマッチョになっていた。 「やることなくてよ。家で筋トレしてたらこうなったわ。」 ヤマギシは自慢げに上腕二頭筋を見せる。 彼の故郷は、僕の通う大学のある関西のK市だ。駅に降り立